熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
送料込み5000円。
残部僅少ながら、注文受付中。

目次

作品 文章 写真 販売品

2009-08-18 19:19:28 | 文章
8月18日(火)、晴れ。

朝晩は涼しいのですが、今日も日中は35度近くになりました。

今日は「古水無瀬」の研磨。使用するペーパーは600番。一つ一つこれまでの工程を確かめながら、さらに研磨を重ねます。
ツゲは研磨するほどに、素材の良さが引き出せます。

30年前の頃は、磨いてある駒はほとんど見かけませんでした。
磨いてなくても、皆が駒はそんなもんだと思っている人が大半でした。
駒づくりの職人も、とに角、量を沢山作ることが、収入を維持する手段でありましたから、手間のかかる磨き何ぞに費やす時間もないし、心が及ぶ人はほとんど居なかったようでした。

それでは折角のツゲという最高の素材をフルに活用していない訳で、しっかり磨いた駒こそ良い駒だと「駒づくりを楽しむ会」で、言い続けました。

その結果、作る皆さんはもちろん、買い求め使う方もだんだんと眼が肥えて、変わってきたのはここ20年ぐらい。定着してきたのは10年くらい前からででしょうか。

今では磨きがほとんどしていない駒は、少なくなりました。
そんな駒は売れなくなったんだと思います。

3年ほど前のことですが、詰将棋でも指し将棋でも大御所のN九段とタイトル戦の控え室でお話していたら、駒のことに話が及んで、「新しい駒で、詰将棋を考えていたら、指が痛くなってネ・・、困ったもんだ」とおっしゃって居ました。

誰が作った駒かは聞きませんでしたが、以前はほとんど面取りしていない駒が、普通に売られていたのです。

と言うことで、今日は面取りと磨きを、2組分の「玉将」からやり始めました。
途中、買い物やら手紙書きやらが入って、進んだのが「銀将」までの約30枚。

明日からは徳島なので、この続きは週末までお預けになりますが、昨日から酷使している右手人差し指の指先の腫れは、その間に治まってくれるでしょう。

なお、素地を充分に磨かず、蝋をベタベタ塗っているのは、その場限りの手抜きで誤魔化しです。買う人は、その辺のところをよく見分けることが大切です。
では、また。

おっとっとと忘れていました。
カヤの板で作った百人一首。
今日の写真は、今朝の庭での一コマ。
黄色というか、オレンジ色と黒の斑模様の蝶です。
昔、郡山では周りで沢山、ひらひらと舞い翔んでいました。
加茂の工房では、ちょっと少なく2頭でした。

見ていると、草むらに止まり、そのあとは草むらの中を地面に降りて、お尻を前の方へくねらせて、どうやら卵を産んでいるようでした。

幼虫は、真っ黒だったと思います。確かスミレの葉っぱが好物でした。
野に咲くスミレは、小生も好きな花ですので、あちこちに植わっています。

蝶の名前は、昔は覚えていたのですが、確か「キマダラチョウ」でしたか?
間違っているかもしれません。
正確な名前を教えてください。
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駒の写真集

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