8月10日(月)、雨。
日本の各地、想像以上のことが起きています。
特に兵庫県と四国辺りでは洪水で押し流されたり、1階部分が水没したりで沢山の死者。亡くなった方はどれほど恐ろしい思いをしたことか。
テレビや新聞の写真を見て言葉もありません。
今日は「古水無瀬」を彫り終えて、根付の銘を入れたり、雑用をしたりの一日でした。
写真は、根付に銘を書き入れたところ。
1ケースに並んでいるのが80個と少し。今日は2ケース分ですから全部で170個くらい書いたことになります。
「良尊」と花押の1枚3文字ですから、およそ500文字ですネ。
所要時間は特に計測していなかったですが、午前1時間、午後2時間くらいで合計3時間として、180分。
まあ、3文字で1分少し、というところでしょうか。
400年前、水無瀬兼成さんは、関白秀次に収めた1800枚あまりの駒を6日間で書き上げたと「将棋馬日記」で、記していますが、1日当たり300枚。1日6時間書いたとすれば、1時間で50枚。1分と少しで1枚の表裏の文字を書いた計算になります。
数字では同じようなことになりますが、根付の銘は小さいし、兼成さんの駒の文字は大きいわけで、こちらの方が断然難しくて時間が掛かります。
昔、天童の書き師・伊藤太郎さんのお宅にお邪魔したとき、実際に駒を書くのを見せて貰いました。
文字はちょっと違いますが、早いですね。
時計で測ってはいませんが、やはり1分間に1枚くらい書いておられたように思います。
ところで明日は、表の文字を書きます。
書く文字は、決まっておりません。1文字か2文字、思いついた文字や言葉を書きます。
時間を計測してみます。
では、また。
日本の各地、想像以上のことが起きています。
特に兵庫県と四国辺りでは洪水で押し流されたり、1階部分が水没したりで沢山の死者。亡くなった方はどれほど恐ろしい思いをしたことか。
テレビや新聞の写真を見て言葉もありません。
今日は「古水無瀬」を彫り終えて、根付の銘を入れたり、雑用をしたりの一日でした。
写真は、根付に銘を書き入れたところ。
1ケースに並んでいるのが80個と少し。今日は2ケース分ですから全部で170個くらい書いたことになります。
「良尊」と花押の1枚3文字ですから、およそ500文字ですネ。
所要時間は特に計測していなかったですが、午前1時間、午後2時間くらいで合計3時間として、180分。
まあ、3文字で1分少し、というところでしょうか。
400年前、水無瀬兼成さんは、関白秀次に収めた1800枚あまりの駒を6日間で書き上げたと「将棋馬日記」で、記していますが、1日当たり300枚。1日6時間書いたとすれば、1時間で50枚。1分と少しで1枚の表裏の文字を書いた計算になります。
数字では同じようなことになりますが、根付の銘は小さいし、兼成さんの駒の文字は大きいわけで、こちらの方が断然難しくて時間が掛かります。
昔、天童の書き師・伊藤太郎さんのお宅にお邪魔したとき、実際に駒を書くのを見せて貰いました。
文字はちょっと違いますが、早いですね。
時計で測ってはいませんが、やはり1分間に1枚くらい書いておられたように思います。
ところで明日は、表の文字を書きます。
書く文字は、決まっておりません。1文字か2文字、思いついた文字や言葉を書きます。
時間を計測してみます。
では、また。
8月9日(日)、曇り。
夏空になったなあ、と思ったら昨晩は雨。今は空全体を厚い雲が覆っています。
太陽が隠れている分、それだけ風は涼しさを感じます。
小生は昨日から工房の物品と書類の整理。
今日も午後からそれを続けます。
大きいものは将棋盤とか碁盤が10面程度。このほかにコレクションの盤もありますが、これは展示しているままです。
卓上用の将棋盤や、やや小型の将棋盤がいくつか。これも日本カヤです。
それに、前回の残りの将棋チェストが数台といったところ。
売り物も混じっていますから、一つ一つ確かめて、押入れや倉庫に整理分散して収納。
将棋チェストについては、丁度2人の方から在庫が無いかとの引き合いがあったので発送。その分、スペースが減りました。
書類や資料類は、要不用を仕分けながら、不要なものは大きなゴミ袋をつめています。
この作業は、1年い2回ぐらい気が向いたときにやるのですが、中々終わりきれません。書類で減るのは、いいとこ2割か3割以下。整理下手をいつも家内から笑われています。
昨日は、ワープロ作業もやりました、そのうちの1つ。
今月の「駒サロン」の開催日についての確認のための手紙。
いつも参加する皆さん宛のものですが、いつもの第3土曜はセンターの夏休みのため、8月29日(第5土曜)に変更する内容です。
出状は月曜日なので、念のためブログにも書いておきます。
今日は、午前中は近所の方数人と打ち合わせ、午後は書類整理と物品整理です。
甲子園は雨で中止とか。
こちらも雨が降リ出しました。
仕事場の日除け代わりのゴウヤ、鮮やかなオレンジ色になりました。
もうすこしして、種を採ります。
夏空になったなあ、と思ったら昨晩は雨。今は空全体を厚い雲が覆っています。
太陽が隠れている分、それだけ風は涼しさを感じます。
小生は昨日から工房の物品と書類の整理。
今日も午後からそれを続けます。
大きいものは将棋盤とか碁盤が10面程度。このほかにコレクションの盤もありますが、これは展示しているままです。
卓上用の将棋盤や、やや小型の将棋盤がいくつか。これも日本カヤです。
それに、前回の残りの将棋チェストが数台といったところ。
売り物も混じっていますから、一つ一つ確かめて、押入れや倉庫に整理分散して収納。
将棋チェストについては、丁度2人の方から在庫が無いかとの引き合いがあったので発送。その分、スペースが減りました。
書類や資料類は、要不用を仕分けながら、不要なものは大きなゴミ袋をつめています。
この作業は、1年い2回ぐらい気が向いたときにやるのですが、中々終わりきれません。書類で減るのは、いいとこ2割か3割以下。整理下手をいつも家内から笑われています。
昨日は、ワープロ作業もやりました、そのうちの1つ。
今月の「駒サロン」の開催日についての確認のための手紙。
いつも参加する皆さん宛のものですが、いつもの第3土曜はセンターの夏休みのため、8月29日(第5土曜)に変更する内容です。
出状は月曜日なので、念のためブログにも書いておきます。
今日は、午前中は近所の方数人と打ち合わせ、午後は書類整理と物品整理です。
甲子園は雨で中止とか。
こちらも雨が降リ出しました。
仕事場の日除け代わりのゴウヤ、鮮やかなオレンジ色になりました。
もうすこしして、種を採ります。
8月8日(土)、晴れか曇り。
夜中に眼が覚めました。
別に不眠症や寝不足ではありません。
点けっ放しになっていたテレビが、無反応な青色になっている場合もあり、何かが移っているときもあります。
見たくなければ消して、またそのまままた眠ることもありますし、チャンネルを切り替えることもあります。
また、昨日もそうでしたが、冷たい水を飲んでブログを更新することもあります。
その時々、意のままに行動するようにしています。
眠れなくなるといけないので、更新が終われば、すぐ眠るように心がけています。
おっと、表題の王位戦。
何か触れようと思って表題にしましたが、気が付けば何も書いておりませんでした。アンマッチの表題でした。
では、また。
夜中に眼が覚めました。
別に不眠症や寝不足ではありません。
点けっ放しになっていたテレビが、無反応な青色になっている場合もあり、何かが移っているときもあります。
見たくなければ消して、またそのまままた眠ることもありますし、チャンネルを切り替えることもあります。
また、昨日もそうでしたが、冷たい水を飲んでブログを更新することもあります。
その時々、意のままに行動するようにしています。
眠れなくなるといけないので、更新が終われば、すぐ眠るように心がけています。
おっと、表題の王位戦。
何か触れようと思って表題にしましたが、気が付けば何も書いておりませんでした。アンマッチの表題でした。
では、また。
8月7日(金)、天候不明、ただし雨は降っていないようです。
遠くの方で、「カナカナセミ」が鳴いています。
昨日は、「広島に原子爆弾が降らされた日」。
64年前のことです。
春日大社の「歴史サロン」の先生、堀井先生も広島の旧制高校時代、被爆されましたそうです。
何キロか離れていたので命は助かったのですが、右から爆風を受けたので、それが元で年が経つに連れて、だんだん右の耳、右の眼に不調が出てきて不自由だそうです。
堀井先生には、先日、水無瀬兼成の「将棋図」に書かれた漢文の序文の読み下しをお願いしたところ、1週間で、読み下しと現代文の訳が届きました。
いずれ、皆さんにも見ていただけると思います。
今、NHKでは「兵士たちの戦争」という45年前の戦争を振り返るテレビを放送しています。
同じ時間、他のチャンネルでは、安物のお笑い。落差が大きすぎます。
昨日は、「古水無瀬」を彫りました。
最近入手した花梨材で出来た古い「棚」の手入れもやりました。
大きさは、幅高さとも90センチぐらい、奥行き25センチ程度。3段に分かれていて、一番下が戸棚。上2段がストレートの棚です。
4~50年かもう少し経っている古いものですが、木の表面を全部削って新しくしています。
昨日は、戸棚の中まで一通り削りました。
使った道具は、主に幅「1寸程度の鑿」。「台鉋」代わりに使います。
使うのは刃先だけでなく、横の角ばったところもです。
台鉋は平面にしか使えませんが、鑿なら凹んだところも、曲線も自由自在です。
スルスルと、面白いように一皮剥けます。
堅木の削りには、これが大変能率的で綺麗に出来ます。
昨日の午後、九州のⅠさんから「将棋チェストの駒台の引き出し板」が届きました。
ちょっと一方の幅が広くて動きが悪いので、幅を削って縮めて欲しいとの事でした。
それが届いたので、確かめるとその通りでした。
すぐに削り直して、再塗装。塗装は3回ぐらい。3日間程度かけますので、しばらくお待ちいただくことになります。
Ⅰさんには、当方の不手際でお手数をかけました。
他にも、同様の不具合がある方が無いか気がかりです。
若しあれば、ご連絡ください。
王位戦、深浦王位が踏ん張って1-3になりました。
それで、小生も徳島に行くことになるかもしれません。
明日は、ちょっと昼食と息抜きをかねて、若狭辺りに出かけます。
目的の昼食は、小生の大好物です。
ここには1年に一度くらい、出かけます。
ルートはいつも、琵琶湖の西を途中から、比叡山の裾野を通って「途中町」「仰木」を抜けて鯖街道に入り北上、若狭、三方五湖辺りへ出ます。
帰りはどうするか。
まだ決めておりません。
では、また。
遠くの方で、「カナカナセミ」が鳴いています。
昨日は、「広島に原子爆弾が降らされた日」。
64年前のことです。
春日大社の「歴史サロン」の先生、堀井先生も広島の旧制高校時代、被爆されましたそうです。
何キロか離れていたので命は助かったのですが、右から爆風を受けたので、それが元で年が経つに連れて、だんだん右の耳、右の眼に不調が出てきて不自由だそうです。
堀井先生には、先日、水無瀬兼成の「将棋図」に書かれた漢文の序文の読み下しをお願いしたところ、1週間で、読み下しと現代文の訳が届きました。
いずれ、皆さんにも見ていただけると思います。
今、NHKでは「兵士たちの戦争」という45年前の戦争を振り返るテレビを放送しています。
同じ時間、他のチャンネルでは、安物のお笑い。落差が大きすぎます。
昨日は、「古水無瀬」を彫りました。
最近入手した花梨材で出来た古い「棚」の手入れもやりました。
大きさは、幅高さとも90センチぐらい、奥行き25センチ程度。3段に分かれていて、一番下が戸棚。上2段がストレートの棚です。
4~50年かもう少し経っている古いものですが、木の表面を全部削って新しくしています。
昨日は、戸棚の中まで一通り削りました。
使った道具は、主に幅「1寸程度の鑿」。「台鉋」代わりに使います。
使うのは刃先だけでなく、横の角ばったところもです。
台鉋は平面にしか使えませんが、鑿なら凹んだところも、曲線も自由自在です。
スルスルと、面白いように一皮剥けます。
堅木の削りには、これが大変能率的で綺麗に出来ます。
昨日の午後、九州のⅠさんから「将棋チェストの駒台の引き出し板」が届きました。
ちょっと一方の幅が広くて動きが悪いので、幅を削って縮めて欲しいとの事でした。
それが届いたので、確かめるとその通りでした。
すぐに削り直して、再塗装。塗装は3回ぐらい。3日間程度かけますので、しばらくお待ちいただくことになります。
Ⅰさんには、当方の不手際でお手数をかけました。
他にも、同様の不具合がある方が無いか気がかりです。
若しあれば、ご連絡ください。
王位戦、深浦王位が踏ん張って1-3になりました。
それで、小生も徳島に行くことになるかもしれません。
明日は、ちょっと昼食と息抜きをかねて、若狭辺りに出かけます。
目的の昼食は、小生の大好物です。
ここには1年に一度くらい、出かけます。
ルートはいつも、琵琶湖の西を途中から、比叡山の裾野を通って「途中町」「仰木」を抜けて鯖街道に入り北上、若狭、三方五湖辺りへ出ます。
帰りはどうするか。
まだ決めておりません。
では、また。
8月5日(水)、曇り。
昨日あたりからセミの声が一段とやかましくなりました。
しかし、今日は空が雲で埋め尽くされて、雨が降るのか降らないのか、はっきりしません。
只今の外気温は30度。湿度が低いのでもう少し涼しく感じます。
先日から、新しく「古水無瀬」を彫り始めました。
一日中、彫っているのも眼と肩が疲れるので、平行して時折りワープロで原稿書きをしています。
内容は、水無瀬駒の関係です。8月中に終えたいのですが、どうなりますか。
昨日あたりからセミの声が一段とやかましくなりました。
しかし、今日は空が雲で埋め尽くされて、雨が降るのか降らないのか、はっきりしません。
只今の外気温は30度。湿度が低いのでもう少し涼しく感じます。
先日から、新しく「古水無瀬」を彫り始めました。
一日中、彫っているのも眼と肩が疲れるので、平行して時折りワープロで原稿書きをしています。
内容は、水無瀬駒の関係です。8月中に終えたいのですが、どうなりますか。
8月4日(火)、快晴。
やっと抜けるような夏空になりました。
ようやく梅雨が明けたようです。
テレビでは、「裁判員裁判制度」が始まった事を報道しています。
小生は、この制度について、かねてから疑問に思っています。
一口で言うなら、裁判官をはじめとする司法関係者の責任放棄、責任転嫁の制度だと思っています。
予め段取りされている争点整理や、声の大きい意見に引っ張られたり、その場の雰囲気に流されて付和雷同に走る恐れもあります。
今日は、前回水無瀬神宮の拝見会にも来られた大阪商業大学研究員Kさんの訪問があります。
では、また。
大阪商業大学では、アミューズメント産業研究所が設立10周年を迎えます。
それを記念して、来春1月から2月にかけて同所資料展示室において「チェスと将棋展」が開催されるとの事です。
小生もそれに向けて協力することになりました。
具体的には、小生が持っている歴史資料や江戸時代の駒などの中から、これというものを選んで展示品として利用していただいたり、資料作りに協力したりです。
「チェスと将棋展」は、同研究所がスタートした9年前にも開催されました。
そのときは、駒数804枚の「大局将棋」の製作を要請されて、駒と盤を作って納めました。
それから10年近くが経ちます。
「大局将棋」の盤は縦横が約1.4メートル。今も専用の展示ケースに入ってデンと資料室に常設展示されています。
4~5年前には、この盤と駒を使って、TV「トレビアの泉」で、伊藤六段と安養寺六段との間で3日間戦われ、話題になりました。
「大局将棋」は、大橋家文書の中に図面とか資料があって、それを小生なりの解釈で復元したのですが、復元が終わって追加調査してから気づいたこともあります。
機会があれば、いずれそれについても論文をまとめたいと思っています。
やっと抜けるような夏空になりました。
ようやく梅雨が明けたようです。
テレビでは、「裁判員裁判制度」が始まった事を報道しています。
小生は、この制度について、かねてから疑問に思っています。
一口で言うなら、裁判官をはじめとする司法関係者の責任放棄、責任転嫁の制度だと思っています。
予め段取りされている争点整理や、声の大きい意見に引っ張られたり、その場の雰囲気に流されて付和雷同に走る恐れもあります。
今日は、前回水無瀬神宮の拝見会にも来られた大阪商業大学研究員Kさんの訪問があります。
では、また。
大阪商業大学では、アミューズメント産業研究所が設立10周年を迎えます。
それを記念して、来春1月から2月にかけて同所資料展示室において「チェスと将棋展」が開催されるとの事です。
小生もそれに向けて協力することになりました。
具体的には、小生が持っている歴史資料や江戸時代の駒などの中から、これというものを選んで展示品として利用していただいたり、資料作りに協力したりです。
「チェスと将棋展」は、同研究所がスタートした9年前にも開催されました。
そのときは、駒数804枚の「大局将棋」の製作を要請されて、駒と盤を作って納めました。
それから10年近くが経ちます。
「大局将棋」の盤は縦横が約1.4メートル。今も専用の展示ケースに入ってデンと資料室に常設展示されています。
4~5年前には、この盤と駒を使って、TV「トレビアの泉」で、伊藤六段と安養寺六段との間で3日間戦われ、話題になりました。
「大局将棋」は、大橋家文書の中に図面とか資料があって、それを小生なりの解釈で復元したのですが、復元が終わって追加調査してから気づいたこともあります。
機会があれば、いずれそれについても論文をまとめたいと思っています。
8月3日(月)、晴れ。
月齢は12日頃でしょうか。只今、赤っぽい潤んだような色の上弦の月が低い南の空に浮かんでいます。
昨日の午後は、長かった梅雨空が、ようやく夏の空に変わったような気配を感じました。
一昨日の来客は、岐阜県からの男女の方。
駒が12組ほどと、足つきの将棋盤が4面、卓上盤が3面ほど。そのほかに駒台が数点車に積んで来られ、見て欲しいとの事でした。
とりあえず工房の2階でコーヒーを飲みながらお話を聞くと、アマ五段の弟さんが生前に集めたり愛用していたもので、そろそろ誰かに譲りたいが、それぞれどのくらいの価値があるか知っておきたいと言うことでした。
駒は、天童の「T作」が3組。新潟の「T作」が2組。それに見覚えのある駒が7組ほど。
見覚えのあるのは「小生作錦旗」と、駒づくりを楽しむ会会員の面々が作った駒でした。
それらは以前、四日市で「とうかい将棋ファンの集い」で毎年、会員が作った駒を集めて展示即売会を開いていて、そこで購入されたということがすぐに分りました。
弟さんは知っている人に違いないと思ったので、「写真はありますか」と、見せてもらいました。
「ああ。この方なら良く覚えています。毎年来られていましたね」と言うと、お兄さんは少し涙ぐまれたような気配でした。
お兄さんも多少将棋をされるようで、「アマチュアの方が作られた駒の方が、上等のような気がします」との感想でした。
「そうですね。最近は多少変わりましたが、特に昔は、プロは数を作らないと食ってゆけない環境だったので、とに角、やっつけ仕事が目立ちますね。技術以前の気持ちの問題です。手間のかかる磨きなどはほとんどしていない。だから、同じツゲでも、ツゲの持っている艶とか色合いという木質の良さが出ていない。それに対してアマチュアもいろいろレベルの違いはありますが、時間を気にしないで一生懸命作るから、心がこもって、いいものが多いと言えます」
「この、橘中仙人という作者は、10年ほど前に亡くなられましたが、愛媛県の方です。自分で山に入りツゲの木を切って自分で整形して作られていました。阿波の山で採ったツゲですから、小生は”阿波ツゲ”と命名しました。今でも多少は採れるようです」
「この竹水作ですが、しっかり作ってありますね。駒づくりを楽しむ会の会員の中でも、彫り盛り上げともにトップクラスだと私は思っています」
「駒は使ってやるのが一番いいんです。箱に入れっぱなしにすると、黄色いカビが生えたりして。生えたカビは除れません。中には金庫に入れっぱなしにする人がいるようですが、最悪です。時々空気に触れさせて、人の指で触ってやる。これが一番いいんです」
「この盛り上げはほとんど使っていませんね。裏側の漆の具合、その減り方を見れば使った度合いも分ります。これは幾分使っています。日ごろ愛用の駒としておられたようですね。値段ですか、これはコレコレほどだったら、欲しいと言う人が居ると思いますよ」
3時間ほど、このような会話が続きました。
夜も更けました。寝ることにします。ではまた。
月齢は12日頃でしょうか。只今、赤っぽい潤んだような色の上弦の月が低い南の空に浮かんでいます。
昨日の午後は、長かった梅雨空が、ようやく夏の空に変わったような気配を感じました。
一昨日の来客は、岐阜県からの男女の方。
駒が12組ほどと、足つきの将棋盤が4面、卓上盤が3面ほど。そのほかに駒台が数点車に積んで来られ、見て欲しいとの事でした。
とりあえず工房の2階でコーヒーを飲みながらお話を聞くと、アマ五段の弟さんが生前に集めたり愛用していたもので、そろそろ誰かに譲りたいが、それぞれどのくらいの価値があるか知っておきたいと言うことでした。
駒は、天童の「T作」が3組。新潟の「T作」が2組。それに見覚えのある駒が7組ほど。
見覚えのあるのは「小生作錦旗」と、駒づくりを楽しむ会会員の面々が作った駒でした。
それらは以前、四日市で「とうかい将棋ファンの集い」で毎年、会員が作った駒を集めて展示即売会を開いていて、そこで購入されたということがすぐに分りました。
弟さんは知っている人に違いないと思ったので、「写真はありますか」と、見せてもらいました。
「ああ。この方なら良く覚えています。毎年来られていましたね」と言うと、お兄さんは少し涙ぐまれたような気配でした。
お兄さんも多少将棋をされるようで、「アマチュアの方が作られた駒の方が、上等のような気がします」との感想でした。
「そうですね。最近は多少変わりましたが、特に昔は、プロは数を作らないと食ってゆけない環境だったので、とに角、やっつけ仕事が目立ちますね。技術以前の気持ちの問題です。手間のかかる磨きなどはほとんどしていない。だから、同じツゲでも、ツゲの持っている艶とか色合いという木質の良さが出ていない。それに対してアマチュアもいろいろレベルの違いはありますが、時間を気にしないで一生懸命作るから、心がこもって、いいものが多いと言えます」
「この、橘中仙人という作者は、10年ほど前に亡くなられましたが、愛媛県の方です。自分で山に入りツゲの木を切って自分で整形して作られていました。阿波の山で採ったツゲですから、小生は”阿波ツゲ”と命名しました。今でも多少は採れるようです」
「この竹水作ですが、しっかり作ってありますね。駒づくりを楽しむ会の会員の中でも、彫り盛り上げともにトップクラスだと私は思っています」
「駒は使ってやるのが一番いいんです。箱に入れっぱなしにすると、黄色いカビが生えたりして。生えたカビは除れません。中には金庫に入れっぱなしにする人がいるようですが、最悪です。時々空気に触れさせて、人の指で触ってやる。これが一番いいんです」
「この盛り上げはほとんど使っていませんね。裏側の漆の具合、その減り方を見れば使った度合いも分ります。これは幾分使っています。日ごろ愛用の駒としておられたようですね。値段ですか、これはコレコレほどだったら、欲しいと言う人が居ると思いますよ」
3時間ほど、このような会話が続きました。
夜も更けました。寝ることにします。ではまた。
いつも、内藤九段の話はいつも面白イのですが、今回の有馬の楽屋裏では「しみじみ」人生の深みを感じるものでした。
実は、昭和54年でしたか、小生が故藤内先生宅を訪ねて先生が愛蔵しておられた「駒」を取材した時、丁度一門による13回忌が行われた日と重なって、そのとき撮影した20枚ほどの写真が先ほど出てきたので、懐かしいとミニアルバムにして、一門の皆さん夫々に行き渡るように淡路九段を通じてお渡ししていたのですが、そのときのことに話が及びました。
師匠・藤内八段の思い出話、森安八段の事。それに、すぐ上のお兄さんのこと。
お兄さんとは「将棋」と「三橋美智也」と、共通の趣味が一致していて、仲の良かったこと。その仲が良かった兄が、最近亡くなって、さびしくなったこと。
将棋界では、初めて「王位」を獲得した頃の話。
28歳ほどだったそうですが、その頃の升田・大山・芹沢・森安秀光。みんな亡くなってしまったこと。
その話を聞きながら、小生もそんな話が通じる年齢になったのですネ。
「しみじみ」昔のことを思い出しました。
写真は、王位戦使用駒と、対局者両人の署名揮毫。
表題の「第五十期王位戦第三局」の文字は、深浦王位の筆跡。
実は、昭和54年でしたか、小生が故藤内先生宅を訪ねて先生が愛蔵しておられた「駒」を取材した時、丁度一門による13回忌が行われた日と重なって、そのとき撮影した20枚ほどの写真が先ほど出てきたので、懐かしいとミニアルバムにして、一門の皆さん夫々に行き渡るように淡路九段を通じてお渡ししていたのですが、そのときのことに話が及びました。
師匠・藤内八段の思い出話、森安八段の事。それに、すぐ上のお兄さんのこと。
お兄さんとは「将棋」と「三橋美智也」と、共通の趣味が一致していて、仲の良かったこと。その仲が良かった兄が、最近亡くなって、さびしくなったこと。
将棋界では、初めて「王位」を獲得した頃の話。
28歳ほどだったそうですが、その頃の升田・大山・芹沢・森安秀光。みんな亡くなってしまったこと。
その話を聞きながら、小生もそんな話が通じる年齢になったのですネ。
「しみじみ」昔のことを思い出しました。
写真は、王位戦使用駒と、対局者両人の署名揮毫。
表題の「第五十期王位戦第三局」の文字は、深浦王位の筆跡。
8月1日(土)、曇り。
今日から8月。
午後に、岐阜県から一人来客があります。
写真は昨日の王位戦。局後の風景です。
この写真の後、後盤側中央には坂田三吉さんのお孫さんご夫婦を内藤九段が招き入れて、検討会は45分程度続いたでしょうか。
名前は吉田洋子さんとおっしゃいます。3歳のときにお祖父さんが無くなったそうで、ご主人は、陶芸作家をされています。
小生も少し、お二人と別の場所で話をさせていただきました。
お孫さんが来られる話は、検分のときにチラッと聞いていたのですが、対局2日目のこの日、エレベーターでご一緒になったご夫婦を見て、勘が働いて、こちらからお訊ねすると、紛れも無くピタリ的中。
お祖父さんゆかりの品もいくつか残っているそうで、いずれ拝見したいものです。
有馬温泉は、鉄分の混じった「金泉」と呼ばれる茶色いお湯と、「銀泉」と呼ぶ透明なお湯の二つがありますが、やはり「金泉」が有馬らしくて良いです。
「中の坊瑞苑」のお風呂は、もちろんかけ流し。そして特に露天風呂は檜風呂で大変風情があり気に入っています。
検討会の後、その露天風呂で木村八段に会いましたので、お聞きしたかったことを少し質問しました。
「検分で2組のうち、源兵衛清安を選ばれた理由は、どういうところですか」
「古水無瀬も好きな駒ですが、駒の大きさ。それにゲン担ぎもありました」との事。どちらかというと、小ぶりの駒が好きなんだそうです。
それは、この前も聞いていましたので納得という次第。
それにしても、今期王位戦は、星が偏りました。
勝ち負けのはっきりする仕事。仕事とはいえ、敗者には大変厳しいものです。
次は、長崎・佐世保。深浦王位の故郷ですネ。
今日から8月。
午後に、岐阜県から一人来客があります。
写真は昨日の王位戦。局後の風景です。
この写真の後、後盤側中央には坂田三吉さんのお孫さんご夫婦を内藤九段が招き入れて、検討会は45分程度続いたでしょうか。
名前は吉田洋子さんとおっしゃいます。3歳のときにお祖父さんが無くなったそうで、ご主人は、陶芸作家をされています。
小生も少し、お二人と別の場所で話をさせていただきました。
お孫さんが来られる話は、検分のときにチラッと聞いていたのですが、対局2日目のこの日、エレベーターでご一緒になったご夫婦を見て、勘が働いて、こちらからお訊ねすると、紛れも無くピタリ的中。
お祖父さんゆかりの品もいくつか残っているそうで、いずれ拝見したいものです。
有馬温泉は、鉄分の混じった「金泉」と呼ばれる茶色いお湯と、「銀泉」と呼ぶ透明なお湯の二つがありますが、やはり「金泉」が有馬らしくて良いです。
「中の坊瑞苑」のお風呂は、もちろんかけ流し。そして特に露天風呂は檜風呂で大変風情があり気に入っています。
検討会の後、その露天風呂で木村八段に会いましたので、お聞きしたかったことを少し質問しました。
「検分で2組のうち、源兵衛清安を選ばれた理由は、どういうところですか」
「古水無瀬も好きな駒ですが、駒の大きさ。それにゲン担ぎもありました」との事。どちらかというと、小ぶりの駒が好きなんだそうです。
それは、この前も聞いていましたので納得という次第。
それにしても、今期王位戦は、星が偏りました。
勝ち負けのはっきりする仕事。仕事とはいえ、敗者には大変厳しいものです。
次は、長崎・佐世保。深浦王位の故郷ですネ。
駒の写真集
リンク先はこちら」
http://blog.goo.ne.jp/photo/11726