ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

プレイバック

2011-06-06 00:13:52 | 日記・エッセイ・コラム

音楽には想像力を掻きたてる不思議な力がある。

Eaglesの「ホテル・カリフォルニア」を
繰りかえし聴いているうちに一編の詩がうまれた。
現在の心情を吐露したような内容で
数日間あたためていたのがやっと形になった。
これから更に推敲をかさね
次の同人誌に発表しようと考えている。

音楽には過去を蘇えらせる不思議な力がある。

「ホテル・カリフォルニア」が大ヒットした1976年代
ぼくは郊外レストランのオーナーとして
とても賑やかで愉快な日々を過ごしていた。
青春の悩みを抱えた若者たちが
あとからあとからやってきては人生論や恋愛論談義。
肝心の仕事はほとんどできなかったが
新宿からジャガーを飛ばしてくるファンもいて
店にとってはその頃の十年間が最も繁盛した時代。
なんと、ぼくが手を出さない方がうまくいっていた。

当時の世相にちょっとプレイバックしてみよう。
ロッキード事件が発覚し田中角栄が逮捕される。
自民党を離党して七人の侍たちが新自由クラブを結成。

 (この新党の考えに心酔して仲間たちと駆け回った)
モントリオールでオリンピックが開催。
 (女子バレーボールと男子体操団体総合で共に金メダル)
村上龍の「限りなく透明に近いブルー」が芥川賞に
森村誠一の「人間の証明」
五木寛之の「青春の門・堕落編」がベストセラーとなる。
「およげ!たいやきくん」「わかってください」
「木綿のハンカチーフ」が歌謡界でヒットし
「記憶にございません」が流行語となった。

暗示的で謎めいた歌詞と
哀愁ただよう旋律の「ホテル・カリフォルニア」は
ヴェトナム・ショックを抱えてさまよえるアメリカそのもの。

時間が勝手にフラッシュバックして
ハイウエイを突っ走る黄色いボルボの自分が見える。

     千客万来スーパーの軒つばめ