ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

「格差」容認の時代

2007年01月09日 09時23分52秒 | Weblog
ビジネスに一生懸命専念する事は日々自ら努力をする事が前提です。
経営者たるものは競合他社に負けない優位性を保持したり、経営者としての「勝利」を確立するために日々努力をしています。

独自の道を開拓するにはパイオニアとしての苦労とリスクを伴う事は当然です。先駆者たる経営者はハイリスクハイリターンを求めて冒険者のように新たなビジネスにチャレンジします。

運のよい者や能力のある者にとっては勝利への道が意外と近い場合もあります。しかし、多くの場合、途中での失敗や挫折があるかもしれません。問題はリスクに挑戦する勇気。そして失敗した時にも再生するという信念です。

前人未到の地に至るには絶対安全な道などあるはずもありません。

今年の石油業界は「格差容認」の年になるはずです。
すでに厳しい経営環境の中で「仕入れ格差」、「経営管理コスト格差」、「販売力格差」、「経営力格差」などが浮き彫りになっています。

ボーダレスでグローバルなビジネスの世界にはいり過去において規制で保護されてきた既存の石油業界の「甘さ」や矛盾が露呈します。特に独善的になリテール業者にとってはかなり厳しい時代が到来するはずです。

「仕入れ格差」などは他の業種では当然の事なのです。八百屋や魚屋の店主は品質格差と仕入れ価格を自らの販売力や経験と「眼力」によって自ら決定しています。
石油製品には「品質格差」さえもないのです。
「販売力」、「決済力」、「経営力」によって「仕入れ格差」が発生する事は当然の事なのです。仕入れ価格情報を知人や仲間の情報に頼っているようでは自社の経営力について既に「負け組」なのだという事を思い知らされる時代となりそうです。現在の自分会社で調達できる価格ポジションを思い知らされる時代となります。

次に、
現在のビジネス社会ではほとんどの場合新たなビジネスソリューション開発や「機能格差」によって、すでに新たなビジネスフォームや大きな「経営格差」が発生しています。

しかし、日本の石油販売業では系列に与えられたシステムを運用している業者がほとんどで自社の業態や規模にあったシステム構築を行う業者はまだまだ少ないのが実情です。独立系と言ってはみても米国の「ジョバー」のように自主的な流通システム構築などとても考えられずいまだに稚拙なシステムに頼っています。

しかし、これらの日本の石油業界の弱点が実は今後日本の石油業界の中で生き残り大きく飛躍するための「ヒント」となるはずなのです。まだ大きな工夫の余地があるということだと思います。

競合他社よりも経営力のある企業を作るために日々努力している「勝ち組」経営者にとって他社との「格差」を容認する事は当然の事です。
創造力が経営力となる時代が到来しました。

今年も頑張りましょう。

そのために有効な情報を発信したいと考えています。