ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

灯油はSS業界の優等生

2007年02月01日 08時59分49秒 | Weblog
灯油は親孝行商品
昨年上回るマージン
SS経営に唯一の利益
本日2月1日の燃料油脂新聞の記事です。
暖冬により灯油は販売不振になっているが、仕入れ価格の値下げにより販売マージンは昨年を大幅に上回っており「唯一の利益商品」としてSS経営を支えている。とくに「配達灯油」は販売店SSにとっての「親孝行商品」。
今後、高齢化が進む中で「LPガスと同様に一般家庭に直結するエネルギーとして見直す価値がある」の声も出てきた。

家庭に直結 見直されるエネルギー
暖冬による灯油販売不振から年明けの灯油業転価格の値下がりは㍑4~5円と大幅なものになっており、1月29日では「最安値は52円」も伝えられる。高値55円をつかんだとしても「ガソリンに比べ灯油市況は底堅く、セルフSSでも68~70円。販売店では店頭74~75円で採算販売になっている」という。販売店向け卸価格も下がっており、系列玉でも「商売になる」水準。もっとも「灯油は安ければどんどん業転買いに走るので系列色そのものがガソリンとは違う」という。
配達価格は㍑80円以上であり、JOMO系販売店では「20円以上のマージンがあり、店頭に比べ販売数量も落ちていない」という。また、店頭販売についても「暖冬の影響とホームセンターに客が流れたので30~40%販売数量ダウンだが、利幅は昨シーズンの倍近い。店頭の灯油は価格次第でまた戻ってくるので、今年は採算重視。販売数量が半分になっても利幅が倍になればいいという気持で行く」とのこと。

一般家庭への配達灯油が数量・価格とも順調な事もあり「LPガスと同様に一般家庭に直結するエネルギーとして見直して生きたい」の声もある。
新日石系特約店では「配達需要が一段落したら高効率型灯油給湯器エコフィールの販売に向け、販売店も含め商品知識や販売研修などに取り組みたい」としている。

灯油販売戦略と配送コスト省力化が今後のポイントです。
ゆきんこサポートセンターがお手伝いします。


SS業界の資金繰りと灯油戦略

2007年02月01日 08時06分05秒 | Weblog
SS経営と資金繰りのポイント
当然、ご承知の事と思いますが、今年は資金繰りに注意すべき年になりそうです。

年間売り上げ高の月次構成比をみると、多くの企業で12月の売上高が最大です。
逆に売上構成が低い月は何月でしょうか?

それぞれの企業によって変わります。
しかし、多くの場合、売上高ギャップが大きいのは12月と1月、2月です。

大きい売上高では当然仕入金額も大きいわけですから、売上高ギャップの大きい月ほど資金繰りにもギャップが発生します。

昔は、60日とか45日決済のところもありましたが、最近では長くても30日でCODまであります。

12月の大きな仕入れ決済を1月の売上収入でまかなうとしたら当然大きな資金ギャップが発生する事になります。

今年のように、値下がりで単価が下がり、しかも利幅が少なくなった状態での資金繰りには特に注意を要します。

昨日、1月末のSS業界ではかなりシビアな資金繰りだったはずです。

月末が過ぎて、ホッとしている経営者の方も多いことでしょう。
特約店でも各販売店さんからの支払遅滞などに神経を配り、担当者はかなり疲れます。

最近では現金比率が高まったり、クレジット利用などでかなりリスクは減少しているはずです。

それでも、最近の減販と単価下落で売上高は下がるはずです。
利幅も減少しているはずです。
こんな時には、キチンとした「資金繰り計画」の立案が大切です。

急激な値上がりでも資金需要が発生しますし、減販でも資金需要は発生します。
当分の間、「資金繰り」には要注意です。


灯油についていえば
季節商品でありながら、粗利益率が高いため配送灯油の販売比率が高い業者は資金ギャップの波を少なくする事ができます。

ガソリン比率の高いSS業者の資金繰りが苦しい場合、不足しているのは「揮発油税分」であるなんて笑えない現実があります。税金を仕入れて税金を売っているような変則的な税制商品であるガソリンを取り扱う非効率な業者の宿命であり永遠の課題です。
よく考えれば、馬鹿な話ですが現実です。

灯油なら、同じ資金でガソリンの約2倍の数量が取り扱えますし、なによりパーリッターあたりの収益が全然違いますから、資金的にも断然有利です。

現在、配送灯油を100キロ販売した場合とガソリン100キロの場合を比較してみれば結果は明白です。

賢明な販売業者は資金効率を考慮します。
キャッシュフローは「仕入れ力」として再活用できます。
灯油ビジネスを改めて検討する時期に入っています。
マクロの問題である燃料転換を論じるのは業界全体の課題です。
まだまだ、灯油の需要は底堅いものがあります。

灯油戦略に着手していない企業の皆さん。
経営改革も含めて、灯油戦略の見直しが必要です。
ゆきんこサポーセンターがサポートします。