ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

上州のサムライ

2007年05月10日 17時44分19秒 | Weblog
関東平野の激戦地高崎は恒常的な安売り地帯。石油価格の値上げで他店の看板を見ながらアタフタしている業者がいればスピーディーにスライドしている業者もいます。

よく見ると、元売り販社系セルフや大手商社直営セルフの価格転嫁の方が早いように見えます。やはり系列店に気をつかって早目の対応をしているのでしょうか?

各系列の有力特約店も長期戦争に疲れていますから、一部の安売り業者だけが突っ張っていますが時間の問題でしょう。

実は昔から群馬で著名な安売り店がありますが私の亡くなった弟と高校の同級生で私の後輩でもあります。M屋といえば、酒のディスカウントショップとガソリンの安売りで一時は全国的に名を馳せたくらい有名です。某商社に前金で数億円を預けて金利を稼ぐという凄腕なのですが、最近ではかなり固定客の定着がみられ比較的安定した商売をしています。

彼はすでに不動産収益など強力な「油外収益」を持っており、資金運用がうまいことでも定評があります。

一方では、商社系の閉鎖SSの運営を安く引き受けて、今では5系列のマークを上げてSSを運営している根っからのSS運営のプロもいます。Y君は私と同級生でゴルフ仲間です。最近では中古車販売、保険、車検工場、板金など某小社が推進しているビジネスフォームのモデルにもなるCI系の企業です。

全国に名だたるC○●グループ大幹部S氏も頑張っています。

それぞれが個性のある経営者ですが、共通して言えることは、ご自分のビジネスフォームに自信を持って一途に商道を貫かれているということで頭が下がります。

誰でも出来る商売ではありませんが、努力と工夫で激戦地の北関東のど真ん中で業績を伸ばしている彼らを見るとどんなビジネスでも経営力とは努力と工夫と忍耐なのだと思います。

それぞれが次の時代を見据えて、敏感に流れを読みながら見通しのきいたSS経営をしています。

それぞれの個性が違うところも本当に面白い。
彼ら同士では石油組合などでの触れ合いもありませんから、当然名前は知ってはいても直接のコミニュケ-ションは少ないのです。私だけが3人と共通に親しいのです。しばらく会っていませんがいつか4人で、肩の力を抜いて酒でも飲んでみたいものです。

かろうじて、私も含めて「荒野の4人」といったところでしょうか。
上州のサムライです。

トップダウン経営のすすめ

2007年05月10日 13時58分27秒 | Weblog
ビジネスが好調の時には業務改善や経営課題についてなかなか表面化しないものですが、厳しい経営環境になると急に改善を急ぐケースが多いのが経営の現実です。

本当は経営環境が順調な時に余裕を持って「次の一手」を考えたり改善点の洗い出しができればよいのですが、なかなかそう上手くは行きません。課題が露呈してから急激な対応をしようとするとどうしても無理がかかります。

実際には、『泥棒を捕まえてから縄をなう』というような場当たり的な経営改革になってしまうケースが多いのが実態でしょう。私も過去に多くの失敗を経験しました。

こんな時代ですから、余裕がある時こそ「トップダウン経営」が大切だと思います。スピーディーな意思決定による経営展開を可能にして置かなければ機動的な経営はできません。

そのためには経営者の方針をスタッフがいかに理解してスピーディーに対応できるかが勝負です。なかには理解できない社員がいるかもしれません。

ですから、経営者としての「力量」が問われる時代なのです。
経営者自らが一生懸命に情報収集したり勉強をしたり努力しなければなりません。

社員は変化を嫌います。
出来れば業務内容は今のままで給料だけ上がればいいなんて都合の良い事を考えている事もある訳ですから、啓蒙教育が必要なのです。ですから、経営者の言葉を真剣に聞かない社員などは不要です。

意欲とハートのある社員は即時理解できますが、権利ばかり主張していて努力を惜しむような人間がいるとしたら問題です。その辺の課題をどうするかが経営者としての手腕です。

会社の現在の経営状況や将来に向けての方針と可能性について、常にディスクローズして現状課題の情報を共有化しておくことが大切です。

当社でも、その時点における課題を明確に把握して情報を共有化して全員で協力し対応することで非常に良い経営結果を生み出せるようになりました。

やはり、「出来る事、できない事」、「為すべき事、為してはならない事」を明確にすることが大切だと再認識している昨今です。

人間の能力やモチベーションや経験により現状課題の「見える人」もいれば「見えない人」もいます。指示された事しかできない社員では失格です。そんな社員は再教育が必要です。

将来に向けての経営方針や具体的な展開手法については、先ず経営者自らが明確な方針を打ち出し、自信を持って経営のかじ取りを行う事が必要な時代なのだと痛感しています。

決して、ワンマン経営ではなく、情報の共有化により課題を明確化することで、トップの意思がスピーディーに末端まで行きわたり即時行動が起こせて、方向転換やアクシデントなどにも適切に対応できる状況判断までが可能となります。

いかに「できるスタッフ」を育成できるかが企業としての組織作りの最重要課題です。

私は、全くの泥沼人生から再びビジネスを立ち上げ現在があります。過去の失敗を決して繰り返すことのないように妥協のない組織作りを目指しています。

ようやく、本格的な新規採用を開始する段階にはいりました。これからが「人創り」の本番です。

単に、「SSが赤字だから油外収益でカバーしなさい」というようなトップダウンではとても通用しない時代なのです。