ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

上げて愚痴って、下げで泣く

2007年05月30日 13時01分33秒 | Weblog
石油製品の価格動向について、上げの時には「困った」と愚痴り、下げの時には「儲からない」と嘆いている経営者の方がいます。

逆に、上げの時には「よかった!、これで市況是正」と喜び、下げでは「仕入が下がって利幅が取れる」と喜ぶいう経営者もいます。

一体、どちらが正解なのでしょうか?

商売の上手な方は、長期的視野で市況や相場変動を規定の現実として読み切り、その時点における最善の対応ができます。

しかし、眼先の価格ばかり追いかけている経営者は下げでも、上げでも、愚痴ったり泣いたりしているのです。

貴方は一体上げが良いのですか? それとも下げが良いのですか?

と聞いてみたくなりますね・・

どんな状況でも業者自らが自ら市況を煽ったり、扇動するような言動は慎むべきことです。

すべては自己責任、仕入調達の上手い下手は企業経営のスタンスや経営者個人の自覚の課題です。

例えば、あなたの会社のお客様で異常に価格にうるさくて、すぐに他社との価格比較や安値を波及させるような情報屋の消費者がいるとしたら、怖くて本当の安値は提示できませんよね。

販売力と資金力のある実力企業には必ず「しかるべき提示」があります。
問題は経営者としてのポリシーの問題なのです。

最近よく上手な仕入調達について質問されますが、商社や元売りに札びらを切ったところで何の意味もありません。問題は企業としての可能性や経営者の人格の課題である事が多いのです。

石油直売部門の専用システム

2007年05月30日 10時50分05秒 | Weblog
石油流通業界の直売部門で専用システムを駆使している企業は未だに非常に少ない状況です。

特約店や大手直需を抱える大手特約店でもSSのPOSシステムで処理されているケースが多いのですが、最近では灯油などと同じように受注専用のコールセンターを設けて、受発注作業から仕入れ、売り上げ計上の一元処理を行うことで本社管理コストの大幅削減を実現している企業が急増中です。

受発注システムの導入により例えば5人で行っていた作業を一人で、しかも短時間で処理することが可能となります。これらの本社管理コスト削減は最終的な経常利益に直結する最も有効な経営改善手法だといえるでしょう。

さらに、ERP(基幹系業務統合システム)への移行により、リアルタイムな在庫管理や財務会計処理も連動しますから、即時の経営状況の把握が可能となります。

とくに、利幅の薄い業転玉などを取り扱う中間流通においては、リアルタイムでしかも詳細な流通情報の把握が必須ですが、流通データベース構築により知りたい情報のデータ集計分析もリアルタイム簡単となります。

企業内における情報の共有化とセキュリティ管理をうまくコントロールすることはこれからの時代に非常に重要な事項で強力なビジネスツールとなっています。

社内の各セクションでそれぞれの人間がエクセルなどの帳票を独自に作成してデータの再入力など無駄な作業をしているようでは管理コストで生き残り競争に負けてしまいます。

ほとんどの企業で過去のオフコン系システムを運用している「電算室」を無くしているのは当然のことです。オフコン系システムの膨大な維持管理経費は全く不要な時代なのです。これからはサーバーによるネットワークシステムによる先進的なシステムが安い導入予算と運用コストで使用可能です。

特に軽油税納税管理に関する作業などは、全く無人で自動化されます。

まだまだ、石油流通企業に残された収益体制構築の処方は残されています。

「雪ん子」は売り勝つための専用ソリューションですが、これからは「売り勝つ」だけが商売ではないというご指摘も頂戴する時代です。確かに社内管理コスト削減は企業にとって危急存亡の課題となっています。

当社の「ペトロマスター」はそんな石油流通最前線企業からのご要望で誕生したシステムなのです。

是非一度ご覧ください。

油外収益の概念が変化しています

2007年05月30日 06時18分34秒 | Weblog
SSフィールド内での油外収益に固執していた石油業界の意識が変化しています。大手ディーラーではすでに事業の多角的展開が盛んなのですが、事業家として他の業種と比較したら石油ビジネスにおける販売店レベルのSS経営者の収益に対する柔軟性の意識は低いと言わざるを得ない状況でしょう。

これには色々な現実的要因があります。SSビジネス自体立地の良い土地の確保、設備資金、運転資金など収益性が低い割に大きな事業資金が必要であるためなかなか経営の方向転換がはかりにくい事も大きな要因となっています。

SSが儲からないからとすぐに閉鎖して他の業種に切り替える事はなかなか難しい現実があります。採算性が低く、もし赤字であっても閉鎖するにはかなりの資金的なリスクをはらんでいます。実際、勇気と決断が必要なはずです。

そんな現実に焦りを感じて、さらに店頭拡販のために色々な工夫を行います。簡便な拡販システムに手を出して逆に経費倒れでさらに不採算の深みに陥るケースさえも見受けられます。意味のない無駄な労力を費やすだけでなかなか結果に結び付かない空回りの「油外収益」の努力がさらにSS経営を疲弊させているケースも多いようです。

しかし、視点を変えるだけで大きな可能性を見出しているSS経営者の方も増えています。SSビジネスという形骸化されてきたビジネスを顧客管理という視点から見直すと、地域性や企業特性で大きな可能性が見えてきます。

まず、自社の顧客こそがお得意様であり収益をもたらす起点であり、一番の基本顧客であるという観点からみると「元売りカード」に対する認識を改める必要もありそうです。

そんな企業でまず中心となるのは「SS外販」です。特に「灯油配送」を起点とする「顧客囲い込み」が中心となります。

お客様サービスのためにCTIを装備した「コールセンター」を設置しての外販部門が非常に大きな経営効果を発生させています。顧客管理データベースとフリーダイヤルなどの直結的な活用で、顧客ニーズをストレートに汲み上げる事が事が出来ますから新たなビジネスアイデアも生まれてきます。

自然にビジネスの可能性が拡大されますから、外販部門には意外な収益波及効果があるのです。

ドアツードアで消費者と対面して直結できるビジネスフォームはホームエネルギーを中心とする消費者ニーズの再掘り起こしが可能です。リフォーム事業から関連機器の販売まで可能性が大きく拡大されています。
その事は結果としてSS店頭への大きな顧客誘導が可能となるという考え方が見直されています。

考えたら、商売としたら一番基本となる事なのですが、そんなポイントを忘れていたのがSS業界なのでしょう。

全国各地の経営者の方と話をしていると油外収益に関する意識改革の見直しと反省の声が聞こえてきます。この事はSS経営の次の時代の指針となるような気がしています。

油外収益確保に関しては、先ず経営者自らが視点と概念を変える事が必要ですね。

「雪ん子」の今年からの最新バージョンでは、ユーザー様からのこんなご要望にお応えするため顧客囲い込み戦略をさらに強化しています。ユーザー様の運用負担を軽くしてどんな企業でも使いやすくなっています。

さらに、携帯電話のWEBを活用しての可能性にも挑戦しています。ITを活用しての油外収益にご期待ください。