夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

鰹(かつお)を食卓に・・♪     《初出2005.5.1.》

2008-04-20 09:48:08 | 青年時代の想いで
昨日、買物の途中、歩道と道路のグリーンベルトが
白の躑躅(つつじ)が咲いていた・・。

300メートルぐらいの長さにわたり、幅2メートルのグリーンベルトであり、
この周辺の風景を変貌させるようだった。

スーパーに入ると、鶏肉か牛肉かに迷って、後に決めようとして、
何気なし魚のコーナーに立ち寄った。

鰹が身の色が鮮やかな赤紅色だったので、夕食は鰹のたたきと決めた。

季節感を大切にしたいためである。

私は初物とかは、嫌いである。
旬のものを基軸して、感謝して頂く。


遠い昔、昭和43年頃、
私はアルバイトがてらに警備員をしていた・・。

派遣先がスーパーマーケットであった。

その中に、魚コーナーがあり、この責任者と直ぐに仲良くなった。

この頃は、私が実家にいたので、家族が8人いたので、
旬の鰹を家に持ち帰ろうとした。

『多少たかくても、鮮度の良いのを一本お願い・・』
と私は魚コーナーの責任者にお願いした。

数日後、朝方に退社する時、
声を掛けられ1本の鰹を手渡してくれた。
体長60センチを越えるくらいの縞模様がはっきりし、
身が締っているようだった。

私は礼を言い、給料の10日分に相当する額を支払った。

その晩、長兄が捌(さば)き、義姉に喜んでもらい、
独身の身であった次兄、私、妹の2人たち、皆な家族で
笑顔で頂いた・・。

あの頃の家族は、各人が独立し、
もうあのかぐわしい光景は戻らない。



コメント
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