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月の満ち欠けに時の流れを感じながら、皆でそれぞれの持ち時間を楽しく意味あるものにしていきたい。

マラソンのペースメーカーの不思議

2010-02-14 01:34:00 | 日記
 先日、大分別府マラソンの中継を見ていたら、三津谷選手が去年の12月の福岡国際マラソンではペースメーカーとして堅実な仕事をし、今回はフルマラソンを選手として走っている、と解説の人が説明していました。
 それを聞いて(?!)、以前女性選手を男性のペースメーカーが囲んで話題になったことを思い出し、俄かにペースメーカーという存在に興味がわきました。

 (ペースメーカーって、いったい何のために始まり、どんな人がなるものなのだろう?)

 調べてみると、ペースメーカーは、大会の人気を高めるために、よい記録を選手に出してもらえるように考え出されたものだそうで、コースの前半に決められた1キロ3分とかのペースで選手達を先導して、無駄な消耗戦やのろいペースに流れるのを防ぐ役割を果たすようです。
 
 ペースメーカーは、以前はその存在を隠されていたようですが、日本では2003年12月の福岡国際マラソンから存在が公に発表されるようになり、記録が出れば、大きなスポンサーがついて大会も安泰ということになるので、大会主催者が彼らを雇うようです。

 先の三津谷選手は、5千・1万メートルでの実力者で、今回の2月別府マラソンでフルマラソンに初参加する予定もあって、その前段階として絶好の条件をそろえた人だったようです。

 ペースメーカーの人は完走する必要がないので、半分の距離のタイムがよければOKなのです(結局、今回の別府マラソンでは、彼は9位に終わりました)。

 他のタイプとしては、以前マラソンで優秀な成績だったが、体力がフルには向かなくなったり、経済的な問題で、仕事としてペースメーカーとして走る人もあるようです。

 スポンサーと無縁の実力の戦いである世界選手権とオリンピックには、存在しないそうなので、ペースメーカーという存在には、やや違和感を感じざるをえません。

 でも、その違和感が、人間というものの心模様や、弱さや、いろいろなものを描き出してくれているようにも思われました。

 スポーツで、マラソンのように沿道で観戦するタイプのものは、お金も観客からとれないし、サッカーや野球とかのスポーツとは全然違いますよね。
 そんなスポーツをする人の苦労についても考えさせられました。
 
 さて、話は少しそれますが、そんないろんな思いを抱いたところに、偶然ペースメーカーのことを描いた面白い本をみつけました。

 「激走 福岡国際マラソン―42.195キロの謎」(鳥飼否宇著:小学館)です。
 
 ペースメーカーの話としても面白かったし、物語としても面白かったです。
 ペースメーカーやマラソンに興味を覚えた方は、是非オススメします! 
コメント
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