スーパーで購入した新島産のクサヤです。
以前の記事で自家製のクサヤを紹介しました。
作り方を知りたいとのメールが多々ありましたのでご照会します。
基本は市販のクサヤからクサヤ菌叢を抽出して培養することです。
問題はクサヤ菌叢の培養に関する諸条件(温度、塩分濃度、アミノ酸組成等)を設定する
ことです。
これは各種文献をあさり、試行錯誤するしかありません。
昔取ったなんとかやらで、遊木民の得意とする分野です。
しっかり楽しませてもらいました。
頭と尻尾を切り取り、本身は焼いて酒肴にします。
本題はこの頭と尻尾です。
クサヤの発酵菌叢の生き残りが付着しているはずです。
カツオのハラスやヤナギガレイの干物を作るため、10%の食塩水に浸漬しています。
この食塩水をクサヤの頭などを入れた瓶に注ぎ、冷蔵庫で保管してクサヤ菌を培養
します。
右の瓶が市販のクサヤからクサヤの細菌叢を抽出培養中のもの。
左が以前抽出しクサヤの作成に使っている保存用のクサヤ液。
適時新しい抽出液を加え、細菌叢の多様化を図っています。
塩濃度を10%程度に保ち、クサヤ菌の栄養物を適時給与(生の魚を漬け込みクサヤを作
る)してクサヤ液を保存します。
左から自家製のアジのクサヤ、自家製のカツオのハラスのクサヤ、右が市販の
ムロアジのクサヤ。
味・風味とも市販とほぼ同等のクサヤが出来ました。
市販のクサヤは12時間以上クサヤ液に浸漬しますが、自家製は4時間程度にしています
ので薄味ですがかえって食べやすいとの評価でした。
今後さらに検討を加えていく予定です。