遊木民のアトリエ

現在は農業・木工業
                           

自家製のクサヤを作る

2021-06-13 | 食品加工(魚介)分室

 スーパーで購入した新島産のクサヤです。

以前の記事で自家製のクサヤを紹介しました。

作り方を知りたいとのメールが多々ありましたのでご照会します。

基本は市販のクサヤからクサヤ菌叢を抽出して培養することです。

問題はクサヤ菌叢の培養に関する諸条件(温度、塩分濃度、アミノ酸組成等)を設定する

ことです。 

これは各種文献をあさり、試行錯誤するしかありません。

昔取ったなんとかやらで、遊木民の得意とする分野です。

しっかり楽しませてもらいました。

 

    頭と尻尾を切り取り、本身は焼いて酒肴にします。

本題はこの頭と尻尾です。

クサヤの発酵菌叢の生き残りが付着しているはずです。

 カツオのハラスやヤナギガレイの干物を作るため、10%の食塩水に浸漬しています。

この食塩水をクサヤの頭などを入れた瓶に注ぎ、冷蔵庫で保管してクサヤ菌を培養

します。

     右の瓶が市販のクサヤからクサヤの細菌叢を抽出培養中のもの。

左が以前抽出しクサヤの作成に使っている保存用のクサヤ液。

適時新しい抽出液を加え、細菌叢の多様化を図っています。

塩濃度を10%程度に保ち、クサヤ菌の栄養物を適時給与(生の魚を漬け込みクサヤを作

る)してクサヤ液を保存します。

 左から自家製のアジのクサヤ、自家製のカツオのハラスのクサヤ、右が市販の

ムロアジのクサヤ。

 味・風味とも市販とほぼ同等のクサヤが出来ました。

市販のクサヤは12時間以上クサヤ液に浸漬しますが、自家製は4時間程度にしています

ので薄味ですがかえって食べやすいとの評価でした。

 今後さらに検討を加えていく予定です。