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Hanshin Tigers Series 2024

筒井和“炎上”(練習試合|17日・宜野座)

2006-02-18 12:03:13 | Spring Camp
 先週(12日・名護)に続いて、北海道日本ハムファイターズとの練習試合。タイガースの先発は3年目の左腕・筒井和也。前回(13日・三星戦)は(4番手で)2イニングスを無失点に抑えたが、今回は……
 先頭の森本稀哲に初球、外角低めにストライク(134㎞)。これを見て安心したのだが、2球目にスライダー(117㎞)が低く外れて、3球目の速球(134㎞)はお辞儀をして、4球目(133㎞)も同様。5球目(134㎞)は今度は高めに浮いて、ノーアウト1塁。

 2番・紺田敏正は初球に送りバントを決めて、1アウト2塁で、バッターは3番『WBC』出場=小笠原道大。初球、高めの速球(138㎞)で空振りを取り、2球目(138㎞)は見送られて、3球目はスライダー(116㎞)がお辞儀。4球目(133㎞)は内角に外れて、カウントは苦しくなる。「1-3」からの5球目、キャッチャー浅井良は外角に構えたが、ボールは内角に逆球が来て、四球。1アウト1,2塁。

 4番に入っている稲葉篤紀への初球シンカー(122㎞)も外れ、2球目(134㎞)は浅井が外角に構えたが、内角にまたしても逆球が来て、これを稲葉が打ち上げて、センター上坂太一郎の前にポトリと落ちて、1アウト満塁。5番・高橋信二が初球(135㎞)を高々と打ち上げて、レフトフライ。3塁ランナー難なく還って、ファイターズが先制。

【2回表】は先頭のルーキー・川島慶三に「2-1」と追い込みながら、死球!! 何故か8番に入っている木元邦之には2球目(131㎞)の甘い球を叩かれ、ライト前ヒット!! 9番ベテラン金子誠はバントをミスして、2塁ランナーが憤死。「2-1」と追い込むが、結局、四球で歩かせて、1アウト1,2塁。
 1番・森本は「2-1」からシンカー(117㎞)を振らせて、空振り三振に仕留めるが、2番・紺田に1,2塁間を破られ、ライト浜中治のバックホームも及ばず、「0対2」。浜中の肩は大丈夫そうだ。やや送球が3塁側に反れたが、強い球が返ってきた。

 そして【3回表】先頭の稲葉にも「2-3」にするが、129㎞を打ち上げさせて、ファーストフライ。しかし、あろうことか、1塁手・喜田剛がこれを落球して、ノーアウト1塁。マウンド上で顔が強張る筒井和。5番・高橋はショートライナー、鳥谷敬の好捕に救われ、6番・森章剛もショートフライに打ち取って、2アウトまで漕ぎ着けるが……
 7番・川島にストレートの四球。8番・木元にも「1-3」にして、結局「連続」四球。2アウト満塁にして、バンターは9番・金子。前の打席でバントをミスしているだけに、ベテラン、意地の一振りが炸裂した! 2球目(133㎞)を振り抜いて、打った瞬間、観客から溜息が洩れるグランドスラム!! 「0対6」。筒井≪炎上≫……

【4回表】2番手には≪復活≫を懸ける金沢健人。先頭の紺田を「2-1」に追い込んで、4球目のカーヴ(110㎞)は外れたが、5球目のシュート(140㎞)でサードゴロを打たせて、まず1アウト。
 3番・小笠原には「0-2」にするが、3球目にパーム(125㎞)を揺らして、打席の小笠原を唖然とさせ、4球目(122㎞)で「大」空振り。5球目の外角低目の速球(141㎞)で決めに行ったが、これがわずかに外れて、これが決まれば「完全」復活なのだろう。最後はシンカー(128㎞)を落として、見事に空振り三振!
 4番“タイガース・キラー”の稲葉には2球目のカーヴ(112㎞)を叩かれ、右中間を突破され、5番・高橋にも初球のシュート(133㎞)が死球になるが、6番・元中日ドラゴンズ“ショーゴー”を「2-3」から、またしてもパーム(122㎞)を揺らして、空振り三振!

【5回表】もヒット1本を許したものの、「0」に抑えた金沢。【5回裏】4番・浜中のライトへのホームランで1点を返して、「1対6」。【6回表】のマウンドには、ルーキー渡辺亮が上がる。
 先頭の紺田に初球140㎞の後、5球続けて141㎞で「2-2」。7球目にフォーク(121㎞)が来て、空振り三振! いい落ち具合だ。この球は使える。続く飯山裕治には「1-1」からスライダー(128㎞)を打たせて、ライトファウルフライ。4番・稲葉にも初球139㎞で空振りを取り、最後は同じく139㎞の高めの速球でセンターフライに打ち取る。

【6回裏】鳥谷敬の3ランで「4対6」にしたタイガース。【7回表】もルーキー渡辺が3者凡退に打ち取り、2イニングスを無失点。上々のデビュー戦だった。開幕1軍の座を2番手で同じく無失点の金沢らと争うことになる。
【8回表】には4番手の伊代野貴照。先頭の木元に初球137㎞で空振り。強気な攻め。今日は違うゾ、と思わせたのだが……2球目=140㎞、3球目=141㎞、4球目&5球目=142㎞、強気な真っ直ぐ勝負が続くが、「2-2」粘られた末の9球目、140㎞をレフトに流し打たれ、ノーアウト2塁。
 9番・高校生ルーキー陽仲寿が送りバント失敗の後の「2-1」から甘く入ったシンカー(121㎞)を叩かれ、左中間を破られるスリーベース! 「4対7」。前回(12日)に続く、伊代野の失点。開幕1軍が遠のいていく……

【8回裏】に3番・鳥谷の左中間突破のツーベースで2点を返して、「6対7」。【9回表】のマウンドには5番手、4年目の左腕・田村領平が上がった。田村はどうか…? 
 先頭の飯山を2球目(134㎞)で詰まらせて、サードゴロ。しかし4番・稲葉に同じく2球目(134㎞)をレフト線に流し打たれ、1アウト2塁。続く5番、前回2ランホームランを喫した鶴岡慎也に同じく2球目(134㎞)を振り抜かれ、打球はセンターバックスクリーンに一直線に飛ぶが、センター上坂が背走してキャッチして、2アウト。
 続く6番、済美高校出身・2年目の鵜久森淳志を「2-1」に追い込んで、外角低めに決まる速球(135㎞)で見送り三振! 4年目の≪貫禄≫を見せ付けた。
 田村は生き残った。21日からの安芸キャンプやオープン戦でもチャンスが貰えるだろう。球は(それほど)速くないものの、その小気味いいピッチングには「可能性」を感じる。

6失点・筒井和に岡田監督キレた(デイリースポーツ)