写真師の「新カメラ日記」

JRP会員の橘が日々の事、撮影日記などを記録していきます。

ヤマドリと山アジサイ

2016年06月19日 | 写真日記
    [金沢市南部丘陵のヤマドリ]

    
    あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む 柿本人麻呂

百人一首でも取り上げられている一首です。
内容は 「ヤマドリの尾のように長い夜を妻と離れたこの地で私は一人で寝なければならない、さみしいなぁー」とでもいうところでしょうか。
「ヤマドリ」は山の鳥という意味でなく灌木や草木の陰などの地上で生活し、木の実や草の実、ミミズや昆虫などを餌とするキジと近い種の野鳥です。
レッドデーターには入っていませんが県によっては絶滅を心配される種として保護の対象としているところもあるほど数が少なくなっています。
金沢市の南部の山里では集落の周辺ではキジの姿を見ることが多いのですが、少し離れた奥の林などでは子育ての今の季節にはヤマドリを見ることがあります。
とはいっても確かに気配はしていてもキジほどの大きな、それなりに目立つ姿をしているのになかなか姿を見せない野鳥の代表の一つです。
写真は18日の夜明けに少し奥の林道で「貴婦人」のように背筋をピンと伸ばし二本の足を規律正しく上げながら道路を横断していたメスのヤマドリです。
オスなればもっと見事に長く美しい尾羽を見ることが出来たのですが、この朝は周囲にも家族の気配もなく朝の散歩のような雰囲気でした。

    [金沢市の山里に咲く山アジサイ]

いま山里の林ではいろいろなアジサイに似た花が咲いています。
今日の写真の花を「山に咲いていた」という意味で「山アジサイ」と呼んでいますが・・・、林の奥でほんのりと浮かび上がるように咲いた姿はとても印象的でした。

先日のブログでも書きましたが、分厚い自然環境を何とか残して多くの動植物が人とともに暮らしている金沢市南部の山里ですが多様な自然を保っているみなもとは地域の田んぼであり畑であり竹林や杉を中心とした林野です。
さらに突き詰めれば、この地で農林業を支えている農家の方たちです。
ところが長い間の自民党における農林業軽視の政策でいためられ続けられて山里の農業経営はもう成り立たなくなっています。
田や畑の耕作放棄地も目立ち、地域の多くの生命をはぐくんできた溜池や水田の水も管理が行き届かなくなって動植物の様子も変わってきました。
そんな危機的な状況に追い打ちをかけるようなTPP条約の批准に血道を上げるような自民党・公明党などの議員に参議院選挙では退場願いたい。それが山里に暮らす人や動植物にどうしても必要だと思っています。

今日はいつもより奥山の林で撮ったアジサイとヤマドリの写真をアップしてブログ[写真師の新カメラ日記]更新です。



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