信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

6月30日 4日目 ジャスパーからマリーン湖、エンジェル氷河

2008年07月12日 02時05分17秒 |  日記
      DSCN6198.JPG

昨夜ジャスパーに到着後宿泊先のツーリストホーム(ジャスパーではB&Bはレストランでの営業を保護するため朝食を出すのを禁止しているためこのように呼ぶ)で数人の日本人女子に会った。
ここで働きながらWHをしている人、ビジネススクールに通うため働いている人、ジャスーパーが大好きで住み着いている人などであるが夕食をつくりながら色々話をした。ジャスパーでの観光のコースも早速レクチャーを受けた。
私達はラッキーで先週までこの地方は雨が続き、山も何も見えず寒かったそうだ。
さすがはハハは晴れ女ととムスメは褒めてくれた。
からりと晴れた青空に
今週の旅行を考えたら本当に幸運なことと心の奥で感謝したのである。

今日の観光コースは盛りだくさんでジャスパーに来たメインのコースのため早々と食事をする。たっぷりと朝から豪華な食事をたらふく食べ
8時45分に出発をした。
10分もすると広々とした大きな川に差し掛かる。アサバスカ川といい、近くの氷河から流れ落ちる滝が川をつくり平原のような広さになる。
そこで車が数台止まっているのに気が付いた。
カナダのハイウエイを走っていて気がついたのだが車の先には動物がいてそれを見物しているのだ。見物の先には中洲がありそこをビッグホーンシープと言う鹿の集団が川を渡ろうとしている。
まるで映画のシーンを観ているような夢のような景色である。
日本ではありえない景色だ。
写真を撮っていると先を急ぐムスメにせかされ、目的のマリーン湖へと向かった。

                    DSCN6180.JPG




途中で湖が出てきたが藍色の濃い周囲も氷河の山がそびえこれがインデイアンが魔法の山と呼ぶメディスン湖である。夏以降になると湖底から川に通ずる水路から水が出て行き川は干上がる。湖は消えて夏になると氷河が解けて湖は満水になる。
湖の色は水の温度により光との関係で色が様々な変わり方をする。
このメディスン湖は深々とした深い色の湖で広いこと延々と続く。
感心しているとその先にやがてマリーン湖が見えてきた。
この湖はカナダの写真に良く掲載される観光地でカナデイアンロッキーを代表する湖である。
湖の幅が22キロ、面積が2200ヘクタール、最大の深さ97メートルとぞっとする湖である。
これが見たくてジャスパーまで来たし、実際近くまで来たら、何と表現して良いか判らない。
周囲は白い氷河がそびえ深々とした水とそれを取り巻く針葉樹林とまさに写真そのものの景色がそこにある。
折角だからとムスメと相談し高いがクルーズでパンフレットに載るスピリットアイランドまで行こうとなった。
しかし乗船までまだ時間があり、1時間くらいならじっとしていられない親子なので、近いトレイルを歩こうと決め、地図で確かめ歩き出した。
歩き始めて30分位したところ、同じ道を歩いていた人々が誰もいなくなり心配になりはじめたムスメを騙し騙し大汗をかいてせっせと歩いた。
コースを外れたのではないかと盛んにムスメは言うが、ちゃんとスタート点にやがて戻り、さすがようちゃんとまた褒められた。
先日のモレイン湖での教訓であと少しと頂上近くで諦めず頑張ったお陰で最後まで行ったじゃないとここでも又それが生きていた。

我々親子は大体が歩くスピードが周囲の人たちに比べ速すぎて予定時間より早く到着してしまったのである。
勤勉な日本人は休みを碌に取らずせっせと振り返りもせずひたすら歩く。
12時から1時間半のクルーズで氷河湖の真ん中のスピリットアイランドに到着する。ガイドが乗客に国籍を尋ねるがアメリカ、ヨーロッパ、インド、様々な多国の観光客で賑やかである。

    DSCN6191.JPG DSCN6199.JPG  

エメラルド色の水にたたずむ静かな小島のアイランドはまさに絵葉書そのものでどこからのアングルでも美しい景色が撮れるが果たして綺麗な色が出ているか心配になった。
苦労してここまでたどり着いた日々を考えても来た甲斐は充分にあった。
時間はすばやく過ぎ去り、帰りたくないが又乗船して同じ景色が遠くに去り行くのを見ながら私の頭はエメラルド色に染まっているに違いないと真剣に思ったほどだった。

3時半過ぎ先ほどのメディスン湖の傍で車が渋滞した。
良く見れば車の傍にビッグホーンシープの集団が寄ってきて車を止めている。
窓の外には大きなオス鹿が寄ってきてミラーを舐めている。
これではまるでサファリパークではないか!
ジャスパー国立公園では野生の動物が沢山見れる機会があると聞くが今日は又その先で熊のカップルを2回見た。
しかも5メートル先で悠々と草を食べている。

    DSCN6224.JPG DSCN6221.JPG

4時にエンジェル氷河に到着する。
天使が羽を広げた形に似ているので名前がついているが麓を延々切り開いた氷河の谷を歩き、絶壁を見上げた先に氷河がある。氷河からは解けた水が滝になり流れ落ち氷河湖を作り出している。
天然冷蔵庫のように寒いが、氷河が作り出した何万年もの断層もまじかに見られ人間の小ささを思い知る。

      DSCN6228.JPG 

帰り道もムスメとよくぞここまで歩いたと谷底を歩いている豆粒のように小さい人々の姿に莫大な広さの氷河に敬意を表したのだった。
6時にジャスパーへ戻って来た。
今日は水と川氷河の連続だったが、町に戻るとまだまだ日は高くまるで午後の1時か2時の明るさである。
夕食は韓国料理が食べたいとムスメは希望し何でカナダで?と思いつつ身体が欲求するキムチを食べ疲れを癒したのであった。