信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

コウノトリ

2013年06月07日 23時30分46秒 | Weblog
昨年の今頃を思い出す。
ムスメの結婚式でスイスとドイツを旅行して回ったが
勤務中だったし、何もかも夢中で毎日が終わっていった。
退職して気持ちに余裕が出来た今、やっと写真を見ては当時を詳しく思い出すようになった。



丁度今頃はスイスからドイツに戻る前にフランスのコルマールに泊まった。
おとぎ話に出てくるような建物の小さな町並みで車は禁止で歩き回って
街中を見物する。
運河は船が行き来し、ゆっくりと観光客は中世の建物を川面から見て回る。



   

石畳の町の中を歩き回りながらお寺や商店街を見たが、ふと、周りの観光客が
遠くの寺院を仰ぎ見ているのに気づいた。
本当に高層の寺院のてっぺんに何か黒いものが見える。
どんどん近づいて行くとコウノトリだと誰かが言っている。
遠くで見るとカラスぐらいの大きさだと判断するがいやいやそんなことはない。
大きい巣に番のコウノトリが巣作りをしている。



コルマールのお土産の店ではいやにコウノトリの雑貨類が並べられていたが
この町の名物なのだ。

日本でコウノトリを見る機会はまったくない。
赤ちゃんを運んでくる幸運のコウノトリは話には聞くが実際に見ることが出来ない。
古い寺院の屋根に大きな直径3メートルくらいもある巣を作っている。
1時間くらいはたっぷりと下から見上げて写真撮りに熱中していた筈だ。
建物もすばらしく素敵だったが、コウノトリを見た思い出はとても幸運だったと感謝している。

   

藍の作品展

2013年06月07日 20時31分02秒 | Weblog
所用が出来、茅野市の市民会館に出向いた。
6年間個の諏訪地域に住んでいながら、茅野駅に隣接しているのに
この会館に入ったのは今回で2回目である。
有名な建築家の斬新なデザインで芸術に疎い生活を送っていたので、初めてゆっくりと中を
歩いた。
前回はThe Brothers Fourのコンサートを聴きに行ったが開演時間迫っていて、会場に直行した。
立派な市民ホールで、丁度藍作家の個展が催されていて、ちょっと敷居が高い気がしたが
知らない世界をのぞく良い機会だ。

    

広島で35年も藍染めをしている作家さんだが、冬の寒い時期を除き、蓼科に住居を持ち
工房で作品を作っているという。
大きなタペストリーや額に入った蛍や風景画が飾ってある。

    

普段藍はデパートなどでたまにTシャツやパラソルなどでちらりと見ることもあるが
額縁の風景画を見るのは良い機会であった。
藍染めといっても淡い色から濃色まであり、20回から30回位染め重ねていくと言う。
美しい藍色のスイスのユングフラウヨッホや北アルプスの風景の前ではその色合いに鳥肌が立った。

新しい家を建てた時に蛍が飛んでいるタペストリーを壁に飾りたいと思ったが
芸術家の作家はその道のつながりで忙しいらしく、広島在住の作家は京都の画家です
と次々に訪れてくる方たちにご挨拶で追われ、遠い距離を感じてしまった。

ただし家で心地よく毎日を過ごしていると、外へ出かけるのが面倒くさくなるのが良くわかってきた。
そうか!と感動する日を自分で作らねば老いはスルリと忍び寄ってくるであろう。