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入国審査

2021-05-30 12:35:00 | 日々の出来事
2021年5月31日 現在

日本では入国規制がゆるゆるだと言う噂がありますが、実は現在、水際対策は非常に難しくなっています。その様子があまり知られていないようなので、本日はそれをご報告いたします。

先ず、海外から出発する72時間前までに、

①現地で(今回はドイツでの場合)コロナ検査を受け、日本外務省の要求する書類に、陰性であったという現地の医者の証明を貰う事

を条件に飛行機への搭乗が許可されます。
実は簡単そうで、そうではないと。日本の要求するコロナ検査は、ドイツ全国ですでに15000ヵ所もあるテストセンターの簡易テストとは種類が違うので、実施している場所が限られ、時間もお金も余計にかかるとのこと。

 しかも現在、ドイツの国内線がほとんど飛んでいないため、日本へ向かう飛行機が発着しているフランクフルトまで列車、あるいは車で行かなくてはならず、飛行機の出発時間によっては、前の晩にフランクフルト入りしなければならない可能性も出てきます。

 つまり、地元で規定のテストを受けられた場合も、その結果が出るのを24時間も待ち、医者の証明を貰い、それからフランクフルトに移動し、宿泊し、さらに待ち時間や12時間の飛行時間を足したりして逆算していくと、条件である「検体採取より72時間以内」を超えてしまう可能性があります。

 そのため、大抵の人は結局、フランクフルトまで行き、空港の検査センターで検査をしようという結論に落ち着きます。しかしフライト準備完了でフランクフルトまで来ても、もし、結果が陽性なら飛行機にすら搭乗できません。

 空港でのコロナ検査は、24時間後に結果がわかるものだと、医者の証明を含めて1万円強。6時間後に結果がわかるものだと2万円ほど。現在は、日本外務省の求める書類が、少なくともフランクフルトの検査センター関係者の間では知られてきたので、「日本行きのための書類ね、はいはい」と、割とスムーズですが、最初はかなりの混乱が起こったらしいです。

 なお、この陰性証明の他にも、

②日本に入って2週間の間の居場所や接触者確認のための厚労省のアプリ

③居場所の映像を確認するためのSNSなどの用意(スマートフォンを所持しない人は、羽田でそれをリースしますということを約束させられる)。

④法務大臣宛に、規則に従うという誓約書

 つまり、飛ぶ前に、慣れないことをたくさん行わなければなりません。

 羽田への到着は朝8時。国際線の到着は第3ターミナルだが、ほとんどのゲートが使われていない状況。到着ゲートより、書類の審査やコロナ検査の会場となっているゲートへ移動するのですが、ターミナルの端から端までと移動距離が遠いです。

空港では必要書類やアプリの確認、Eメールのテスト送信、審査、書類提出と、指示されるまま、次々に部屋を移動します。

 全ての書類審査が終わって、もう一度、コロナ検査で陰性という検査結果が出ると、今度は数人ずつ誘導され、来た道をまた入国審査の場所まで戻ります。ここでようやく日本への入国です。

時刻はすでに11時。到着後2時間30分経過。

 さらに誘導され、8人で到着ロビーに出て、また待機。15分ぐらい待った後、バスに案内される。これから全員、3日間の強制隔離場所となるホテルに向かう。

 大型バスに8人。時刻は11時35分。横浜方面へ35分、みなとみらいエリアのアパホテル

 地下駐車場に到着したものの、前にバスが2台。バスの中で待つこと、1時間20分。

 ようやく順番が回ってホテルの地下の入り口の広いスペースに三つのデスクが設けられた所で身元確認を行い、規則を説明し、体温計を渡され、体調確認のアプリの説明を受けて。

 ホテル側は多くのスタッフを使い、皆、親切でテキパキしているが、とにかく時間がかかります。

 これから3日間、部屋から一歩も出てはならず、アルコールは禁止。つい最近まではタバコも禁止だったらしい。

 その後は、朝、昼、晩とお弁当とお水が、部屋のドアノブにかけられ、放送があり次第、それを取り入れていただくという生活。

 3日後の早朝、コロナ検査のために唾液を提出。結果が知らされるのを待ち、全員の結果が揃えば、16時にバスが出て、羽田の到着ロビーに戻されます。

 1週間で3度のコロナ検査。釈放される時は、他の伝染病は持っているかもしれないが、コロナ100%フリーは間違いない。

 ただし、それでも羽田から公共の交通機関や飛行機やタクシーを使うことは禁止され、徒歩もダメ。帰宅方法は、誰かに車で迎えにきてもらうか、自分でレンタカーを借りるか、当局が許可したハイヤーを頼むかの3択。

 なお、この3日の隔離後も、さらに12日間は自宅待機ということで、毎日、複数のアプリで居場所確認が行われる。

 つい最近まではこういう監視アプリがなく、保健所から毎日、電話やメールで確認という方法がとられていた。しかし、記述されていた住所や電話番号が嘘だったという悪質なケースが度々あり、厳しくなったという。今は全員、誓約書を法務大臣宛に提出している。

 ただ、アメリカでワクチン接種を済まし、さらに搭乗前の検査の陰性証明を持っていた日本人でさえ、3日間のホテル待機となったというから、融通は一切きかない。現在、唯一の例外となっているのは、航空会社のパイロットや客室乗務員だけだそうだ。

オリンピックの選手や報道関係者などはどうなるのか?想像するだけでも大変そうです


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