◎籠目紋はイスラエルの国章
山中襄太『国語語源辞典』(校倉書房、1976)から、「序論」を紹介している。本日は、その五回目。第20項の後半を紹介する。
(C)民俗の類似例(50音順)
主として旧約聖書から引例した。これらをヘブライ・ユダヤとの類似と解しがちだが,それは,実は当らないだろう。むしろ数千年さかのぼったバビロニア・アッシリアとの類似と解するのが妥当と思われる。なぜならば,ヘブライ・ユダヤの文化は,バビロニア・アッシリアの文化を受け継いだものだからである。そしてこれらの類似は,バビロニア・アッシリアの文化が東漸して東アジアや日本に伝わった結果だと考える方が,むしろ事実に近いのではなかろうかとも思えるのである。
葦舟――蛭子は葦舟で流し捨てられたが,Moseも葦舟でNile河にかくされた
遊び女――士師紀16
生贄――バビロニア,ユダヤ,中国にもあり
石を祭る――創世記28
石投げ――士師紀20
出雲の神会議――民数記11
イスライの井戸――京都太秦の大避(David)神社にあり
歌垣,盆踊――ユダヤにもあり
えにしの糸――創世記38
神楽――出埃及記15
籠目紋――David章,イスラエルの国章
柏手を打つ――箴言6
仇討――申命19
門松――ユダヤでは常緑樹を
髮,鬚を剃らず――レビ記21
願掛――民数30
祗園祭(7月17日)――Noahの大洪水記念祭
切石を神社に忌む――出埃及記20
籤引――ヨシュア16,17
口寄――サムエル前28
敵の首を取る――列王下10
熊野十二祖神――ユダヤ十二祖神
下駄――イランのキャタル
賽銭箱――歴代下24
榊の玉串――詩篇51,hyssopの枝
杯を飲みまわす――マタイ26
更科蕎麦――Sarancino
十六弁菊花紋――西アジアに古代からある
塩で清める――士師記9
獅子舞――西アジア古代獅子狩の名残
注連縄――列王上7
十三参(3月13日13歳児の虚空蔵参)――ユダヤにもあった
将棋――弓月君(融通王,ユダヤ王)が伝えた
尻からげ――出埃及記12
白色を尊ぶ――ダニエル7
双六――弓月君が伝えた
相撲――創世記30, 32
前方後円墳――Tigris河流域の遺跡の住居の形式
蘇民将来――弓月君が伝えた。創世記4,CainとAbelの話の変形
大避神社――David神社の意。誤ってオオサケと読むという
断ち物――民数30
千位置戸――Moseの淀
長男相続制――前世記43
1日15日休日神詣――上古へブライの風習
角かくし――詩篇112
道祖神――小アジアに現存
胴張柱――ギリシャ建築のentasis
鬨の声――歴代下13
鳥居(もと二本の柱)――歴代下3
名を与える,変える――創世記17, 32
なぎやどやら(意味不明の東北民謡)――へブル語叙事詩
謎かけ――士師記14
名乗あげ――サムエル前17
逃れの町(かけ込み寺)――民数記35
呪――エレミヤ8
柱(神体〉――創世記35
跣足参り――出埃及記3
鉢巻――バビロニア・アッシリアの風俗
初穂――出埃及記34
鳩が神社に――レビ12
「挽臼を質におくな」(東北地方の諺)――申命24
人身御供――創世記22
檜木造――サムエル後5, 7 (旧約に60回見える)
火渡り――申命18
平安京――Jerusalemを模す
紅十文字――ヘブライから
戸来山地方(青森県)にヘブライの風習残る
神輿――歴代上15
禊――列王下5
三十一文字の歌――バビロニア・アッシリア・ギリシャにもあった
御手洗――へブライにもあった
御船代――出埃及記37
宮参り(出生31日目)――ヘブライの風習
八瀬童子――歴代上2,15
矢立――エゼキエル9
夢占――創世記9, 21,31,37
嫁盗み――士師記21
離縁状――申命24
草鞋――ギリシャ・ローマのsandal 〈18~19ページ〉【以下、次回】
「更科蕎麦――Sarancino」とあるが、これは、「さらしな【更科,更級】」の項(252ページ)における説明に対応する。同項によれば、ヨーロッパ諸国では、アラビアのことをSarancinoと言い、そこから伝えらされた蕎麦のことをsarrasinなどと呼ぶという。
また、「大避神社――David神社の意」とある。一説によれば、大避神社の「大避」はもと、「大闢」と書いたが、「大闢」は、中国では、「ダビデ」の意味だという。
山中襄太『国語語源辞典』(校倉書房、1976)から、「序論」を紹介している。本日は、その五回目。第20項の後半を紹介する。
(C)民俗の類似例(50音順)
主として旧約聖書から引例した。これらをヘブライ・ユダヤとの類似と解しがちだが,それは,実は当らないだろう。むしろ数千年さかのぼったバビロニア・アッシリアとの類似と解するのが妥当と思われる。なぜならば,ヘブライ・ユダヤの文化は,バビロニア・アッシリアの文化を受け継いだものだからである。そしてこれらの類似は,バビロニア・アッシリアの文化が東漸して東アジアや日本に伝わった結果だと考える方が,むしろ事実に近いのではなかろうかとも思えるのである。
葦舟――蛭子は葦舟で流し捨てられたが,Moseも葦舟でNile河にかくされた
遊び女――士師紀16
生贄――バビロニア,ユダヤ,中国にもあり
石を祭る――創世記28
石投げ――士師紀20
出雲の神会議――民数記11
イスライの井戸――京都太秦の大避(David)神社にあり
歌垣,盆踊――ユダヤにもあり
えにしの糸――創世記38
神楽――出埃及記15
籠目紋――David章,イスラエルの国章
柏手を打つ――箴言6
仇討――申命19
門松――ユダヤでは常緑樹を
髮,鬚を剃らず――レビ記21
願掛――民数30
祗園祭(7月17日)――Noahの大洪水記念祭
切石を神社に忌む――出埃及記20
籤引――ヨシュア16,17
口寄――サムエル前28
敵の首を取る――列王下10
熊野十二祖神――ユダヤ十二祖神
下駄――イランのキャタル
賽銭箱――歴代下24
榊の玉串――詩篇51,hyssopの枝
杯を飲みまわす――マタイ26
更科蕎麦――Sarancino
十六弁菊花紋――西アジアに古代からある
塩で清める――士師記9
獅子舞――西アジア古代獅子狩の名残
注連縄――列王上7
十三参(3月13日13歳児の虚空蔵参)――ユダヤにもあった
将棋――弓月君(融通王,ユダヤ王)が伝えた
尻からげ――出埃及記12
白色を尊ぶ――ダニエル7
双六――弓月君が伝えた
相撲――創世記30, 32
前方後円墳――Tigris河流域の遺跡の住居の形式
蘇民将来――弓月君が伝えた。創世記4,CainとAbelの話の変形
大避神社――David神社の意。誤ってオオサケと読むという
断ち物――民数30
千位置戸――Moseの淀
長男相続制――前世記43
1日15日休日神詣――上古へブライの風習
角かくし――詩篇112
道祖神――小アジアに現存
胴張柱――ギリシャ建築のentasis
鬨の声――歴代下13
鳥居(もと二本の柱)――歴代下3
名を与える,変える――創世記17, 32
なぎやどやら(意味不明の東北民謡)――へブル語叙事詩
謎かけ――士師記14
名乗あげ――サムエル前17
逃れの町(かけ込み寺)――民数記35
呪――エレミヤ8
柱(神体〉――創世記35
跣足参り――出埃及記3
鉢巻――バビロニア・アッシリアの風俗
初穂――出埃及記34
鳩が神社に――レビ12
「挽臼を質におくな」(東北地方の諺)――申命24
人身御供――創世記22
檜木造――サムエル後5, 7 (旧約に60回見える)
火渡り――申命18
平安京――Jerusalemを模す
紅十文字――ヘブライから
戸来山地方(青森県)にヘブライの風習残る
神輿――歴代上15
禊――列王下5
三十一文字の歌――バビロニア・アッシリア・ギリシャにもあった
御手洗――へブライにもあった
御船代――出埃及記37
宮参り(出生31日目)――ヘブライの風習
八瀬童子――歴代上2,15
矢立――エゼキエル9
夢占――創世記9, 21,31,37
嫁盗み――士師記21
離縁状――申命24
草鞋――ギリシャ・ローマのsandal 〈18~19ページ〉【以下、次回】
「更科蕎麦――Sarancino」とあるが、これは、「さらしな【更科,更級】」の項(252ページ)における説明に対応する。同項によれば、ヨーロッパ諸国では、アラビアのことをSarancinoと言い、そこから伝えらされた蕎麦のことをsarrasinなどと呼ぶという。
また、「大避神社――David神社の意」とある。一説によれば、大避神社の「大避」はもと、「大闢」と書いたが、「大闢」は、中国では、「ダビデ」の意味だという。
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