小村俊美blog~心・街・釣り・そして日々~

臨床心理士の独り言(小村臨床心理士事務所所長)

ほとんど釣りを中心とした趣味の世界のブログです

スクールソーシャルワーカー

2019年01月09日 | スクールソーシャルワーカー
最近の仕事

私は臨床心理士だが、現役の頃はソーシャルワーカーとしての職歴が長い

最近は学校の仕事はスクールソーシャルワーカー(SSW)の要請が多い

なぜそうなるのかというと、SCの心理技法を通した関わりだけでは効果が出ないケースが多くなっているからだと思う

例えば、不登校の改善のためのSCによるカウンセリングの中で貧困が語られたり、DVが語られることも頻繁にある

しかし見立ての段階ではこの不登校がいじめなのか、発達障がい系なのか、あるいは愛着やコンプレックストラウマの範疇なのか、この辺りのとらえ方はかなり熟練したSC心理士でも難しいところがあるが、ここの見立てを失敗すると正反対な関わりをすることになる。

親もとにかく登校させようと必死になると学校も「協力」し、子どもの心をズタズタにしてしまうことも頻繁に起こる。また親の心理ケア優先にする場合も多くある

SSWは福祉の技法で学校に入るということは、見立てがどれほど出来るのか、まずここが最初に問われるところである。ここに十分な知識が無いと学校の考え方のお手伝いになっていることも多いように感じる

学校からの研修要請も年間何十回もあるが、教師が社会資源をどう活用するのかというテーマでの要請はほとんどない。発達障がい、いじめ、危機管理(PTSD)、不登校、愛着、虐待等。もちろんその中でリファーについての研修内容も入るが心理や教師の対応が中心になる。

またSSWは学校の組織運営にもかかわるようになれば理想だろうが、SCが20年以上の歴史の中でも難しいことが一朝一夕で出来るわけでもない。

SSWの将来を目指す研修ではなんとなく前のめりになっている感じがしてならない。

何よりも大事なのは個々の先生からの信頼感を得るために何をするのか。あるいは孤独な管理職をどうサポートしていくのかここが上手くいけばもっと定着すると思われるが・・・












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