風吹く豆腐屋

内容はいろいろ。不定期更新中。

その後。

2007-08-07 02:30:32 | Weblog
これまでの文章がとてつもなく冗長な物になってしまったので、
その後のことをなるべく簡潔に書きたいと思・・・ったんですが、かなり長くなりました。
まぁ、暇があれば見てくださいな。


●Mission failure

不意に家に入って家族を驚かせるという試みは、帰ってすぐ失敗に終わりました。
というのも、自転車を止めたとき、ちょうど午前の仕事を終えて返って来た父に見つかってしまったから。


「教材販売に来た学生かと思った。この時期多いから。」


いやいや…自分の息子くらい間違えんといてください。


ちなみに、犬にも最初吠えられました。(帰省するたびの恒例行事)

一方、スズメは覚えていてくれました。
(我が家のチュンは、家族以外の人間が入ってくると怖がって暴れます)

服装が変わっていても分かるんだから、鳥って意外と賢い。
そういえば、都会には特定の人につきまとうストーカーカラスもいるらしいですね…。


●何したか。

家族は相変わらず、という感じだったのでさておき・・・。

帰った翌日、水産試験場が一般に開放されるというので見学に行ってきました。
(うちの家族ってなぜかそういうのが好き。)

ぁ、一言断っておきますが、別に僕は鳥フェチじゃありません。
むしろ小さい頃は魚フェチでした(ぉ
夜泣きに困ったら魚を見せにいく・・・なんてことも何回かあったらしいです。


面白いもの色々見ました。

原索生物で有名な「ホヤ」の生きているやつとか、
無駄にでかいヒラメ。
改名したほうがいいんじゃない?というくらいきつい緑色のクロアワビ。

昔海水浴場で見た魚の名前が「キヌバリ」という名前だということも知りました。




あと歯の治療をしてもらったときに、レントゲン写真で自分の下顎管を見ました。
三叉神経の第3枝、下顎神経由来のオトガイ神経が通るところですが、
マニアックな話になるのでやめておきます。
ちなみにきちんと覚えていたわけじゃなくて、さっき教科書で確認し…

自分の中にも一通りのものが入っているはずなんだよなぁと思うと、少し不思議な気分でした。


ぁ、そうそう。

高校野球の愛媛大会の決勝もテレビで観戦してきました。
これができたのも地元に帰ったから、なんですよね。
甲子園に出られなくなり、悔し涙を流す高校球児を見て、もらい泣きしそうになりました。


まぁそんなこんなで、だらだらしていたんですが、
台風5号がやってきてしまうまえに岡山に戻ることにしました。


●じゃ、どうやって帰ろうか


愛媛に向けて自転車こいでいるときは、
どうやって岡山に戻るかなんて全く考えていなかったわけでして。

(まー、フェリーとか使えば帰れるんじゃね)

が、調べてみると、丁度いい航路がありません。
宅配便という手を使うとどうなるか調べてみると・・・

ぇ、8000円?

それだけあったら、岡山愛媛間往復できるよ・・・

でも単身岡山に戻っても、自転車がないと困るんだよなぁ。


ということで、結局帰りも自転車に乗って帰ることにしました。

で も

さすがにそのときは、あの道をもう一度帰る気にはなれませんでした。


ということで折衷案。

「車に自転車を無理やり載せ、途中(尾道)で落としてもらう」


岡山から尾道までは割りと楽にたどり着けた(という印象があった)ので、
これなら自分の負担も軽いし、親にそこまで迷惑かけるわけでもないからいいか、と。


●ということで、いざ岡山


親の仕事が休みだった水曜の午後、自転車を車に積んで出発。

「一緒に行って上げようか?」

なんて言いつつ一番下の弟がついてきました。


やっぱり車だと早いですね…


1時間半で今治につき(自転車では7時間近く)
やはりそれから1時間強で尾道に着きました。(自転車では7、8時間)
その後、尾道で結構美味しいラーメンを食べ、2人と別れました。


別れるとき、父はしまなみ海道で買った「いわしせんべい」と「めかぶのお茶」をくれました。

(ちょ…、なぜ?)


「塩分の補給になる。」


(そんな喉の渇くモンいらねー…。しかも、めかぶのお茶にいたってはそのまま食べるものですらない…)


「さっき、試食品食べてみたけど、大丈夫だった。」


(大丈夫って何が…)


厚意をはねつけるわけにもいかず、
役に立たないこの二つのアイテムを自転車のかごに入れました。
そしてやっぱり最後まで袋を開けることはありませんでした。

自分で言うのもなんですが、親子揃って変な人です。



別れたときの時刻、午後6時ごろ。

(あぁそろそろ弦分始まるなぁ・・・)と思いつつ、岡山へ急ぎました。



相変わらずの無計画ぶりで、そのとき、尾道から岡山までの距離は知りませんでした。
国道2号線に沿ってしばらく行くとやっと案内標識が。

「岡山 70km」

(う・・・やっぱり結構距離あるなぁ。)

でもまぁ6時間あれば帰れるだろ・・・と思い、飛ばしました。
そのくらいの時間なら足も持つだろうと思ったので。


福山まではかなり順調でした。
道(歩道)が割と広いから走りやすいし、まだ辺りも明るかったから。

ところが、岡山県に入ってすぐ、ちょっとしたハプニングが起こりました。


岡山県に入ってすぐ(つまり笠岡市)は歩道どころか道路の幅自体がかなり狭く、
歩道が無い部分も結構長いです。
だから、自転車にとってはかなり怖いんですよね。
すぐそばを自動車が猛スピードで走り抜けて行くから。

(ぁ、ちなみに歩道に歩行者なんてまずいないから、自転車で通っても何の問題もありません。
まぁ、だから整備されていないんだろうけど…)



笠岡市市街地も大分近づいてきた下り坂。
狭い道を我慢して通ってきた末にようやく歩道が見えたので、そこに乗ろうと思ったんです。


自動車が怖いから、歩行者のいない歩道に乗ろうと思うのは自然な心理でしょう?


・・・・・・。


突然、視界がなくなりました。



何が起こったのか分かりませんでした。



いて…と思いながら目を開けるとそこには横転した自転車が。



あぁ、こけたんだな、と分かりました。それと同時に、痛みを感じ始めました。

自転車は歩道のすぐまえにあるブロックに引っかかっていました。

ほら、車道と歩道の高低差が無いとき、
両者の境に「うね」のような境界ブロックが設置されていることがあるじゃないですか。

あれにひっかかってこけたんです。


そんなところに、そんなものがあるなんて思いませんよ・・・普通。
二重にそんなものが用意されている、なんて。



▲現場の模式図


どうやらそこにあったミラーを保護する目的で作られたみたいでしたが…。

そこに街灯はなく、夜だと良く見えません。
しかも下り坂。速度は結構出ていました。
そばに電話BOXがありはしますが、そのためにむしろ足元が見えにくいです。
もちろん、自転車のライトはつけていました。


被害妄想かもしれないけど・・・

罠としか思えない・・・


幸い怪我はかすり傷で済みました。
けど、ここで骨を折りでもしていたらどうなったかと思うと・・・。

自転車から2mくらいふっとばされたので、下手したら骨折していた可能性はあります。
かすり傷で済んだのは中学(の授業)で3年間やった柔道のおかげかなぁとも思いましたが、
多分運がよかっただけです。



ただ、転倒したおかげで自転車が明らかにゆがみました。
そしてブレーキをかけるたびに悲鳴を上げるようになりました(笑)


こういうのって笠岡市役所に連絡したらいいんだろうか。
それとも、国土交通省に直に連絡したほうがいいんだろうか。

あれは本当に危ないです。



こけたことにより、闘志(?)が大きくそがれました。
そして何より怖くなりました。足元がはっきり見えないことが。

スピードもかなり落とし、のろのろとしばらく進みましたが、
こんなことではいつ着くか分かったものじゃないと思いなおし、
だんだんもとのペースに戻ってきました。

ハンドルがゆがんでいるのが怖かったけど。



早島から岡山市に入る道は自転車で走るにはなかなかいい道でした。

信号で止まることはほとんどないし、歩道も十分に広く、平ら。
ラストスパートでかなり飛ばしました。


ただし。


車が歩道に侵入して駐車するのを防止するためか、
ポールがたくさんたっているんですよね…歩道のど真ん中に。

反射シールが貼られてはいるものの、何度もぶつかりそうになってヒヤヒヤ・・・。
速度が出せる分怖いんですよね。(なら落とす、とは決してならない。)




▲こんなの。


ま、一度はトラップにかかってしまいましたが、
それ以上はこけることもなく、なんとか岡山市に帰り着きました。


自分の部屋に入ったときの時刻がちょうど午後11時ごろ。
尾道をたってから丁度5時間経過していました。
走行距離は70km少々。
休憩はほとんど取っていません。


なかなか悪くない記録ですよね?


翌日以降も筋肉痛に悩まされることもなく、いつも通りの生活を続けられましたとさ。

終わり。






(ぁー…また長くなってしまった…。)