風吹く豆腐屋

内容はいろいろ。不定期更新中。

意味と意義

2007-09-06 22:17:39 | Weblog
別に動物実験反対!とか言うつもりはありません。
むしろ、新薬や新治療のために動物実験は必要不可欠だと思っています。

思ってはいますが・・・。



今日はマウスを殺しました。

血液を抜いて生理食塩水に置換した後、アルデヒドにさらに置換。
全身が硬直したところで頚椎を切断し、脳を取り出す、という作業をしました。

灌流固定と呼ばれる手法だそうです。



正直、聞いたときから気乗りはしませんでした。


それが何か重要なデータ収集につながるならまだいいですが、
知識も経験も無い僕らがやれば失敗するのは目に見えているわけで。
マウスを殺すだけの意味があるのかなぁと・・・。


もちろん、全くの無駄とは言いません。


マウスもヒトも主だった構造は同じだから、
解剖の知識の復習や、生体内での臓器の様子を学ぶことにはなります。



だけど、練習という名目で殺すことにやっぱり抵抗がありました。





結局、アルデヒドで固定するところまでは出来るようにはなりました。
脳の取り出しは失敗しましたけど。



確かに、貴重な体験はできました。

だけど、最後に言われた

「どうせそのうち全部殺すつもりだったから、気が済むまでやっていいよ」

という台詞には反発を覚えました。
今でもなんかすっきりしません。

偽善者的な感覚にすぎないんでしょうけどね。





皮肉なものですよね。

死を待つだけの個体がたくさんいる一方で、
実験動物としての地位が揺らがない限り、種としての生存は保障されているんだから。