風吹く豆腐屋

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もし乙姫が黒かったなら

2009-02-11 19:45:52 | Weblog
ほとんどの昔話は勧善懲悪もの。
子供を対象としたものが多いから当然と言えば当然なんでしょう。

が、妙なのもありますよね。

例えば、浦島太郎。

浦島の最期には様々なバリエーションがあるけれど、
共通しているのは「幸せに暮らしました。めでたしめでたし」ではないということ。

なぜ浦島はそんな最期を迎えねばならなかったのか?

最近、無意味にそんなことを考えています。


やっぱり一番気になるのは、「玉手箱」という悪意に満ちたお土産の謎。

wikiによれば浮気を連想させるアイテムらしいけど
今はそういう深読みしないで素直に考えてみます。


普通に考えれば、乙姫は浦島に対して終始よい印象を抱いていたんでしょう。
だから、あんなものをお土産として持たせたのは、
規則か何かがあったからとしか考えられません。
もしくは、上役のお偉いさんから圧力がかかっていたとか。

ごめんね・・・こんなもの、本当は持たせたくないんだけど、規則があるから・・・。


でも、こう考えるのはなんかつまらない。


では、実は乙姫は浦島を疎ましく思っていたとしたら、どうなるでしょうか。

竜宮につれてきてしまった手前、あまりにぞんざいな扱いはできない。
しかし、想定をはるかに超えて長い間居座る続ける迷惑な存在・・・浦島。

最初はいい人だと思っていた・・・だけど、
竜宮に来てからは毎日遊んでばかりで、いつまでも大きな顔をする。
自分は亀を救った英雄なんだといわんばかりに。

もういい加減帰ってほしい・・・いい加減にしろよてめぇ。

イライラは募るばかり。
だけど竜宮は世間体や建前を大切にしなければいけない場所。
本音は常に胸のうちにとどめなければならない・・・

ようやく重い腰を上げて帰るというので、今までの鬱憤を晴らす陰険な方法を思いつく。
竜宮の地下組織で開発が進んでいる生物兵器・玉手箱の被検体にするという方法。

乙姫は、地上に戻ったときの浦島の行動を確信してそれを手渡す。

より計画を確実なものにするために「絶対に開けてはなりません」という言葉を添えて。

 

こんなふうに間違った読み方をすれば、昔話らしく何か教訓が引き出せるかもしれません。


・・引き出したくもないけど。