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2022.7.9 『姨失山』(うばうしやま・252m)  ここも広い風景がいい

   土曜日の「有明」下山後に帰る途中で、

ちょうど通り道にある『姨失山』に寄ることにした。

道々59号線をむかわ町から厚真町方面に走ると、

厚真町市街地の手前で、

右手に「石油沢川」に沿って伸びる、

町道「宇隆線」が現れる。

これに入って約1kmほど行くと、

左手の林道に出合うので、

その入口の広場に駐車。

そこに若者二人がおり、

それはクワガタとりが目的だと、

直感的に感じた。

そして話しをすると、

やはりクワガタを採集に訪れたのだと言う。

思えば昨年の初夏にここを訪れた時も、

クワガタの採集目的で、

本州からやってきた人物と話しをした。

この辺りはクワガタがよくとれるのかね?

 もうかなり気温が高くなっていたので、

今季初の短パンでスタート。

しかしすぐに後悔した。

林道が予想より下草に覆われている部分が多く、

その草が水を含んでいた。

従って草に接触する登山靴がすぐに濡れた。

まあ水が染みるわけではないのだが。

 厚真町は約4年前の「胆振東部地震」で、

山肌に無数の崩落が発生した。

ところがこの林道は廃道だが、

地震による崩落箇所が見られない。

それは岩石を含んでいるからだ、

と言うことが歩いていて確認できた。

崩壊した山は殆どが砂状の土質だ。

そしてその地域はこの山の北側一帯となる。

この2年ほどで随分この地域の山々を歩き、

崩落の実態を目にしてきた。

 廃道の林道は一貫して展望が開けているので、

常に辺りの山々を見ながら歩ける。

沢地形を中心に弧を描くように高度を上げ、

広い伐採地の風景を眺め、

更に一段上がると、

北側に広がる地震で崩落した山々の風景が一望できる。

しかしそれは目にしている側だけで、

その裏側も横も全て崩落しているのだから、

地震がもつエネルギーのすごさを見せつけられる思いだ。

 北側の崩落風景を眺めながら一旦下り、

最後は藪にまみれた詰めを残すだけ。

しかし笹はたっぷりと水分を蓄えたままだ。

湿度が高いので蒸発しないのだ。

そこにちょっと足を踏み入れて、

やめたやめた!

短パンの下半身が濡れて気持ち悪い。

『姨失山』には一等三角点があるのだが、

もう何度も登って目にしているので、

気持ち悪い思いをしてまでそこに立とうという気にはなれない。

すぐさま引き返した。

 この日この地域は午前中に雨が降り出す予報。

いつ降り出すかと気になっていたが、

最後まで雨に当たることなく下山。

蒸し暑い中で後かたずけを済ませ、

早々と帰途に着き、

昼には帰宅してゆっくり休んだ。

 

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