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2023.5.5 『板江別』(いたえべつ・477m)  4.5kmの尾根通し

 

 GW後半の5日から、

ようやくHiromiも休めるようになった。

ただでも激務の身に、

GWまで2日間仕事にとられるとは、

気の毒でしょうがない。

世の中「大型連休」と叫ばれているのに、

結局Hiromiの休みは5~7日の3日間だけだ。

そしてその3日間を、

平取方面で登り歩こうと計画をしていたのだが、

その日が近付くにつれ、

4日の夜から5日にかけて雨の予報に変わってしまった。

それでは出かけようがなく、

日帰り山行を繰り返すことに変更。

これまでのHiromiなら、

ガックリきて元気をなくすところだが、

今回は快活に「それなりに楽しもう!」

と言ってきた。

ホント柔らかく、まぁるくなったわぁ・・・

 三連休初日は夕張の山に登ることとし、

5日の朝Hiromiを迎えに行った。

そして夕張市滝ノ上から「草木舞林道」に入った。

「草木舞沢川」に架かる「1号橋」の手前に駐車。

7時50分、そこから徒歩でスタート。

すぐに橋を渡ると、

「草木舞林道」のゲートが現れる。

ここは先月も『鬼首山』(641m)に登るために通ったところだ。

今回はこのゲートを越えてすぐ、

左手の尾根に取り付き、

尾根上を歩いて約4km先の「板江別」を目指す。

「草木舞沢川」は夕張市と栗山町の境界線となっている。

「1号橋」を渡るまでの左岸は夕張市、

渡ってしまうと栗山町だ。

従って登路は一貫して栗山町を歩くことになる。

「板江別」には2020年の晩秋に、

Hiromiと西側の「板江別林道」から藪に入って登っている。

そのときピークから眺める、

東に伸びる尾根の印象が強く、

次回はそれを利用して登ることに決めていた。

また、地理院地図でこのルートを調べると、

「草木舞沢川」からほぼ一直線に伸びる尾根が続き、

これがまた魅力的だった。

沢を利用せず全ルートを尾根通しで狙うため、

問題は藪の濃さだ。

しかしこの辺りは針葉樹林が発達しているので、

藪は薄いと予測して挑んだ。

 ゲート奥に突き出した尾根には、

作業道が刻まれていたのでこれを利用。

斜度のある作業道で、

どんどん高度を上げて行く。

そして適当なところで作業道を離れた。

尾根の頭まで上がると、

予想通り藪は薄い。

あとは小さなアップダウンを繰り返し、

徐々に高度を上げて行く。

尾根に沿って古い作業道が次々に現れるので、

利用できるところはそれを利用して進む。

ただ作業道ゆえ意に反する方向へと向かう部分が多々あり、

一ヶ所ついそれにのせられて、

尾根を外れてしまった。

すぐに気付いて修正したが、

この登り返しがきつかった。

 尾根筋はルート中のほぼ中間点で送電線の下をくぐる。

すると狭くトドマツの幼木に悩まされた尾根から解放され、

広く明るくなった。

そして前方には目指すピークが姿を現し、

徐々に近付いて行く。

地形図上の「438m標高点」を過ぎると、

一旦わずかに高度を下げ、

登り返すと方向が北西から南西に変わる。

辺りを覆う笹が、

エゾシカに葉だけを食べられ、

残った茎が矢のように脚を突いてくる。

また鞭のようにしなって脚に当たる。

それが痛くて速くは歩けない。

しかしこのころになると辺りの植生が、

トドマツからダケカンバの疎林となり、

視界が開けて楽しい。

そしてところどころにピンテが見られるようになった。

こんな山にも登る人がいるんだねえ。

 10時50分、三等三角点「板江別」

ピークにはギョウジャニンニクがたくさん。

風もなくのどかなピークで、

ゆっくり昼食を摂った。

 下山は東向きの尾根を引き返し、

登路で利用した南向き尾根にはのらず、

そのまま東に下降し、

「草木舞林道」に当てて、

林道歩きで駐車地に戻ることにした。

その尾根を下降していると、

突然伐採地が現れ、

真新しいトドマツの切り株があった。

それを目にしたHiromiが、

「なにこれ? 切ったばかりでしょ! 昨日かなあ?」、

「そんなわけねえべ」、

「今日かい!?」、

「だからぁ、周りを見ても切った機械や道具がないでしょ!

 そんな直近の作業じゃないわけよ!」。

こいつはものの道理というやつが、

全く分かっていない。

 伐採地の中の作業道や尾根筋を使い分けて下山。

12時35分、「草木舞林道」に下って、

約4kmの林道を歩き、

13時40分、駐車地。

長年温めてきた計画を完遂できたことに満足。

 

 

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