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2023.5.6 『砂金山』(しゃきんやま・682m)  ギリギリ間に合った!

 GW後半の6日は樺戸山地の「砂金山」を狙った。

随分前から気になっていた山で、

ルートの選択で迷っていた。

この山に登るために一番短いルートは、

『ピンネシリ山』の砂金沢登山口付近から、

地形図に記された破線林道を利用して、

南北に走る尾根にのってピークを目指す。

しかし砂金沢登山口までの林道が、

いったいいつになったら走れるのか?

雪が融けて車が入れるようになると、

既に上部の雪が融けて笹がむき出しになる。

また、破線林道がどの程度利用できるのかわからない。

次に短いルートは、

浦臼町の「於札内堰堤」から、

南西に伸びる尾根にのって、

約3km先のピークを目指す。

しかしこのルートは積雪期限定で、

三角点標石にはお目にかかれない。

そこで狙ったのが、

この時期限定の「日進貯水池」から、

長い破線林道を利用して尾根に取り付くもの。

「日進貯水池」から1kmちょっと、

車で入ることができる。

そして荒れた破線林道を利用して、

約6km先の「砂金山」を目指す。

 この日は朝まで雨が残る予報だったので、

出発時刻を遅らせた。

そして9時50分、駐車地をスタート。

すぐ小沢に下って対岸の藪を登り返した。

このルートを利用して、

4km先の「取富多志内」(三等三角点・491m)までは、

3度歩いた経験があるので熟知している。

駐車地から続く林道は、

既に廃道で足を踏み入れると面倒なことになるので、

ショートカットしていく。

 スタートして早々の短い藪を抜けると、

伐採地が現れるので、

これを登って笹薮に入る。

そして100mほどの藪を抜けると、

駐車地から続く廃道の林道に出合う。

下部ではズタズタになった林道も、

ここまで上げるとしっかりしている。

 しばらくは快適な林道歩きとなるが、

地形図上の「388m標高点」辺りから荒れだし、

一面深い笹に覆われていたり、

灌木に覆われていたりと、

なかなかスムーズには歩かせてもらえない。

路面の雪がほとんど融けてしまっているのでしょうがないのだが。

スタートして4km歩き、

11時50分、「取富多志内」。

4kmにたっぷり2時間を要してしまった。

「取富多志内」にはつい先日も立っているので、

今回は素通りして先を急ぐ。

 ここからが未知の林道だ。

目指すピークまでは2km。

心配していた笹や灌木だったが、

この時点で既に路面全体が背丈以上の笹に覆われていた。

それをなかなか越えられず、

いったいどこまで続くのか? 

「撤退」の二文字が頭に浮かぶ。

それでも辛抱して笹をかき分けて行くと、

突然それが終わって平和になる。

しかし長くは続かずまた笹の海だ。

何度かそれを繰り返し、

490で林道を離れて藪の尾根に取り付いた。

ここからが長かった。

この先は一貫して笹漕ぎとなるが、

笹は密度が次第に濃くなり、

丈も背丈以上になって行く。

そして「もうダメか?」

と思われた600付近で雪渓が現れ、

これにのった。

この時点で時刻は12時40分。

13時まで進んでピークに到達できなければ、

潔く撤退することにしていた。

ただこの時の我々の位置から察して、

到底13時までにピークに達することは不可能だった。

しかしこのときのHiromiは、

全くあきらめる様子がなく、

「絶対ピークに立つぞ」オーラ丸出しで突き進む。

そして見えなくなった。

でも違うんだよねえ、

そっちじゃないんだよねえ・・・

Hiromiは先へと進みすぎ、

こちらが早く地面から突き出た標石に達した。

13時30分、三等三角点「砂金山」

「撤退」を考えながらそこに達しただけに、

なかなかの感動があった。

遠くに「日進貯水池」が見え、

歩いてきた尾根筋が全て眺められる。

そこで「こんなに歩いたのかぁ・・・」

と、Hiromiが再び感動。

ただ、いまだに黄砂の影響が残るのか、

遠くの風景が霞んでぼんやりしていたのは残念だ。

 遅くなったが簡単な昼食を済ませて下山開始。

また長い藪漕ぎが待っている。

下山を始めてすぐ目にした、

『ピンネシリ山』(1,100m)~『待根山』(1,001m)の姿が印象的だ。

雪渓をつないで、

登路の尾根取り付き点より手前で林道に下った。

そして雪の残る林道、

笹や灌木が覆いつくす難所を越えて、

下部の伐採地が広がる中へ。

ようやくホッとする。

その後藪を抜け小沢を越えて、

16時20分、駐車地。

往復12kmのルート中半分が藪漕ぎだった。

ダニのチェックをして帰途に着く。

前日の「板江別」に続き、

二日連続の長い藪漕ぎに疲れ、

急ぎ帰途に着いた。

最後に「日進貯水池」の向こうに、

「砂金山」が見えていたのが印象的だ。

 今回の「砂金山」は、

もう一週間遅かったなら、

最後の登りで頑強な笹が立ち上がり、

到底ピークに立つことはできなかっただろう。

ホッ・・・

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