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2022.3.13 『本流越』(ほんりゅうごし・874m)  重雪に悩まされながら・・・

 この度の週末はHiromiが土曜出勤だったため、

その代休が月曜日だった。

それで日曜日の朝Hiromiを迎えに行き、

夕張市に向かった。

数日前から全道的によくない予報を踏まえ、

この週末は夕張の山と決めていた。

そして予定した山の麓に到着してみると、

駐車スペースがない!

毎シーズン雪がよけられているスペースを、

当てにして立てた計画だったが、

一瞬で×!

今シーズンはこういった事例が多い。

異常な降雪が招いた結果だ。

そこで急遽「本流越」に変更した。

 「本流越」は夕張市街地に隣接した山間部の最高峰で、

夕張市の市街地と、

「シューパロ湖」の間に位置する山だ。

三角点に興味がなく、

あちこち登り歩いていたころ、

単に「874m峰」として、

これまでに積雪期ばかり4度登った。

しかし三角点を意識するようになると、

その三角点標石を目にしたくなり、

昨秋Hiromiと挑んだが、

猛烈な笹に行く手を遮られて断念。

しかし、そこに標柱を担ぎ上げて、

それを深く掘り込んで埋めた人達がいたことを思うと、

無積雪期にもう一度挑戦したい思いが湧き上がる。

 この朝夕張市役所前を通過し、

道々「夕張~岩見沢線」の、

冬季通行止めゲートに移動した。

ちょうど「夕張神社」のすぐ下に、

そのゲートがある。

道々「夕張~岩見沢線」は、

毎シーズンここと、

峠を越えて下った栗沢町万字二見地区の間で、

冬季通行止めとなる。

理由は「雪崩の危険があるため」とのことだが、

その前に通行量が少なすぎるっしょ!

 8時35分、ゲート前をスタート。

ここから約1.5km広い道々の上を歩く。

いつものようにHiromiが、

すごい勢いでさっさと行ってしまう。

私はと言えば一歩一歩が沈むので、

どうしても速くは歩けない。

 道々を1.5kmほど歩いた、

小松地区から林道に入った。

もう歩きなれた林道を進んで行くと、

こちらも1.5kmほどで林道終点となり、

「志幌加別川」の支流に吸い込まれる。

そこで右岸沿いの作業道を利用するのだが、

もうほとんど形跡が残る程度の作業道で、

100mも進むと消滅する。

あとはスノーブリッジを利用して、

右岸、左岸と渡り歩く。

そして林道終点から500mほどで、

左岸の急斜面に取り付いた。

毎回利用してきた斜面で、

これを登って上部の尾根にのる。

ところがここも今シーズンは雪が深い。

ジグを切って登るが、

斜度が増すとスノーシューでの登行が不可となり、

ツボ足で登ることにした。

そしてスノーシューを外して、

ザックに括り付けている時だった。

Hiromiがスノーシューの片方を流してしまった。

急斜面をスノーシューは止まることなく、

カラカラという音を立てて滑り落ちて行った。

仕方なくHiromiが30mほどを下って回収。

 尾根上に上がると、

なんだか前夜からの新雪がグンと増えた。

いや~な予感・・・

その予感は的中し、

この後が大変だった。

陽光に照らされて融けだした新雪が、

容赦なくスノーシューのフレームやアイゼンにこびりつく。

雪ダンゴとなって重く歩きにくい。

頻繁に立ち止まってストックでたたき落とすが、

いくら繰り返してもキリがない。

この負荷のかかった歩行がきつかった。

Hiromiも同じはずなんだが、

とにかく元気がよく意に介していない様子。

私は参ってしまい、

前を行くHiromiとの間隔が広がるばかりだ。

それでも何とか耐え忍び、

尾根上に上がって約2.5km、

Co.750で「本流越」の頂上基部に達した。

前方に広がる純白の塊りが、

春の陽光に輝いて美しい。

それを一歩一歩登って行く。

すると背後には南の風景が広がって行く。

快晴の下雄大な風景に見とれてしまう。

この日の予報は「くもり」だったはずだが、

素晴らしい方にはずれてくれた。

最も急な斜面を登りきると、

斜度は緩み夕張の市街地も一望できるようになった。

そして12時10分、三等三角点「本流越」

ピークには標識も何もない。

だから余計人の匂いを感ずることがなくていい。

 簡単な昼食を済ませて下山を開始した。

圧倒的な高度感と雄大さを満喫し、

再び樹林へと入って行った。

そこで沢への下降は地形図を見て、

登路とは別の尾根を下ることにした。

登路の尾根を戻って行くと、

再び悪雪の中を登り返さなければならない。

そして下った尾根だが、

一本ずれたため沢形に落ち込んでしまった。

まあ、仕方がないのでそのまま沢形を下って、

「志幌加別川」支流に戻った。

あとは間もなく合流する登路のトレースを戻るだけ。

しかし重い雪に下降でも悩まされ、

もうヘロヘロで歩を進める。

沢から林道へ、更に道々をこらえて歩き、

15時15分、駐車地。

HiromiのGPSによると、

往復ちょうど14kmだたった。

しかしその多くの場面で、

重く粘る雪質に悩まされた。

辛い行程ではあったが、

「本流越」もまた何度登ってもいい山だ。

Hiromiとこの日この山に登ってよかったと、

上々の印象を胸に帰途に着いた。

 

 

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