アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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「裸の王様」支える「奴隷の勤労」

2023年02月15日 07時24分46秒 | 職場人権レポートVol.3
 
 
私の勤務する物流センターの部署でも、昨日からカゴ車ではなくカートで商品を仕分けする事になりました。「カートの方が小回りが利くので、商品をカートに積んだまま売り場に搬入出来るから」だそうです。
 
でも、カートはカゴ車とは違い、奥行きがないので、大きな商品を積むのには向いていません。特に農産物は、大きな段ボールで納品される商品が大半なので、そのままカートに積んだら商品がカートからはみ出てしまいます。
 
しかも、横幅が縦幅の3倍ぐらいしかないので、牛乳ケースのような立方体の箱でないと、3列にぎっしり積んで置いていく事が出来ません。写真の春キャベツのような長細い箱では、縦に置くとはみ出るので、横に置くしかありません。そうすると1列に7段ぐらいしか積めず、横に中途半端な隙間が出来てしまいます。その隙間を埋めないと収まりが悪くなり、商品が落下してしまいます。しかし、そんなに都合よく形の揃う商品が入荷して来る訳ありませんから、仕分けすればするほど、中途半端に隙間の出来たカートが現場にあふれかえる事になります。
 
その上、出荷ラベルの枚数はまだカゴ車積み付けを基準に発行されるので、10ケースぐらいだと1枚しか発行されません(15ケースぐらいになって始めて10ケースと5ケースに分割発行されるようになる)。10ケースを5ケースずつ2台に分けて積もうとしても、ラベルは1枚しかないので、2台のうちの1台は出荷ラベルも貼られずに出荷する事になります。これでは作業中に行方不明になってしまいます。
 
ラベルに合わせてカート1台に無理に収めようとすれば、もう写真のように縦に段ボールを積むしかありません。商品によっては、ネギやアスパラガスのように、天地無用(積み方に指定のある商品)の物もあるのに。これでは何も積めなくなってしまいます。
 
このラベル発行システムについては、所長から見直す旨の返事がありましたが、それで問題が解決する訳ではありません。前述したように、カートは非常に積載効率が悪いので、そのまま棒積みしただけでは、商品とカートの間に隙間が出来てしまい、商品が落下してしまいます。その為、落下防止の為に、運転手が全車ラップで巻いて配送車に積み込まなければなりません。お陰で、運転手はトラック1台配送するたびに、ラップのロールを持ち歩かなければならなくなりました。そのラップ代が既に百万円を超えたそうです。
 
これでは何の為にカゴ車からカートに変えたのか分かりません。店の都合だけで、積載効率の悪いカートに変えて、現場を大混乱させた上、百万円も無駄金使っていたら世話ないです。
 
 
そもそもカートなんて、少量多品種の商品をバラ仕分け・運搬する為の台車でしょう。そんなカートで、重くて嵩張る段ボールで梱包された商品を仕分け・運搬しようとしても、運びきれなくなる事ぐらい、誰が考えても分かります。(モノタロウのサイトに載っていたカートラックとカゴ車の上記写真を比較すれば一目瞭然)
 
いわば、宝石や時計のショーケースに、業務スーパーで売っているような玉葱やジャガイモの段ボールを、そのまま陳列するようなものです。「カゴ車だと嵩張り小回りが利かないのでカートに切り替える」のであれば、取り扱う商品の形状や仕分け方法も、それに見合う形に変えてから導入すれば良いのに。また、同じカートに変えるにしても、背もたれの仕切り板が付いたタイプにすれば、わざわざ百万円も出してラップを巻かずに済むのに。
 
カート導入の件は、半年ぐらい前から分かっていた事です。仮に、商品の形状を全て変える事は出来なかったとしても、背もたれの仕切り板のあるカートに変更するぐらいの時間は、充分あったはずです。なのに、何故それすらやらなかったのか?
 
目先の事しか考えていなかったからです。見てくれだけ取り繕う事しか考えていなかったからです。「店舗従業員の労働時間を減らさなければならない。だったら商品を売り場に直接運べるように、カゴ車からカートラックに変えれば良い。その結果、物流センターでどんな問題が起ころうとも、そんな事は店の知ったこっちゃない」。おそらくそんな感じで導入したのでしょう。
 
「日本人の働き方は、長時間労働の割には労働生産性が低い」と長年言われて来ました。それを改善する為に、働き方改革が導入されたはずですが、タイムカード上の労働時間削減ばかり気にして、社員のサービス残業や下請けの長時間労働は視野の外。だから、いつまで経っても長時間労働や過労死がなくならないのです。
 
むしろ逆に長時間労働を美化する傾向すらあります。労働基準法では、あくまで1日8時間労働が基準なのに、17時で定時退勤しようものなら、逆に「残業している同僚の仕事を手伝え」と言われる。そんな事しなくても良いように、全員が定時で帰れるようにするのが、上司や経営者の手腕なのに。
 
私に言わせれば、そんなものは「奴隷の勤労」でしかない。昔はどこの小学校にも二宮金次郎の銅像が建っていました。薪を背負って運びながら本を読んで勉強した二宮金次郎の銅像が。「お前たちも、あの銅像を見習ってよく勉強するのだぞ」。今、そんな事言ったら、逆に「児童労働を美化するのか」と問題になります。
 
ところが日本人は、いまだにこの二宮金次郎を美化する人がまだまだ少なくない。外国人が日本のそんな働き方を見て「ニホン、スゴイ!」と称賛するテレビ番組が受けたりするのですから。そりゃあ、長時間労働も過労死もなくなるはずがない。
 
このカート導入の件でもそうです。誰が見ても失敗するのが目に見えているのに、偉い人や親会社の命令には逆らえないと、何でも言いなり。まるで「裸の王様」そのものです。日本人は、北朝鮮のマスゲームの映像を観て、「あんな独裁国家に生まれなくて良かった」と思う人がほとんどですが、たかがカートの導入ひとつ再考を求める事も出来ずにいる日本人も、本質的には、あの北朝鮮のマスゲームに動員された人々と似たり寄ったりではないでしょうか。
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マニュアル人間にはこちらもマニュアルで対抗する

2023年01月22日 09時16分58秒 | 職場人権レポートVol.3

この件はブログに書こうかどうか迷いましたが、やっぱり書く事にします。昨年12月26日に、職場でちょっとした事件が起こりました。私の勤務先は某スーパーの物流センターですが、そこでは私の勤務先企業以外にも、多くの会社が商品の製造や仕分け・配送業務に携わっています。

その中で私は他の数人のバイトと共に、主に農産物の仕分けに携わっています。1日の作業は先ず玉葱・じゃが芋の仕分けから始まります。前日に隣の農産加工センターで袋詰めされ、プラスチックケースに入れられた玉葱やじゃが芋に、出荷先の店のラベルを張り、仕分け場に持って行って各店別に仕分けを行います。

ところが、12月26日は前日のうちに玉葱・じゃが芋の加工が終わらず、一部が当日に持ち越されてしまいました。商品が全部出来上がっていないので、その分のラベル張りも当然後回しになります。そのラベルをプラスチックの空ケースに入れ、出来上がった分だけ仕分け場に持って行ってました。そして帰って来たら、残りの玉葱のラベルを入れた空ケースが丸ごと無くなっていました。

わずか約5~10分間の出来事です。直ぐに周辺を捜索しましたが出て来ません。あちこち探しましたが出て来ないので、社員とリーダーに報告し、農産加工センターの人にも声を掛けて、センターから玉葱の店別注文リストを発行してもらい、そのリストを基に行方不明になったラベルの店舗を割り出し、何とか再発行して事なきを得ました。

すぐ横に置いてあったラベルが、わずか5~10分の間に無くなるなんて、普通ならあり得ない事です。しかし、私には犯人の目星は付いていました。きっと奴の仕業に違いないと。奴と言うのは、隣の農産加工センターで働いている、他社の自閉症社員Tの事です。ちょうどその時間帯に、私が玉葱のラベルを張っている、そのすぐ横で、Tは空ケースの片付けをしていました。現場には私とTの2人しかいませんでした。多分Tは、ラベルの入った空ケースも、他の空ケースと一緒に取り込んでしまったに違いありません。

普通ならそんな事はあり得ません。ラベルの入った空ケースなぞ、すぐに見分けが付くからです。でも、自閉スペクトラム症の疑いが濃いTなら、空ケースの入ったラベルも、他のラベルと見分けが付かずに、そのまま取り込んでしまう事は十分あり得ます。多分、ラベルもゴミか何かだと思い、そのまま取り込んで、ラベルの中身も見ずに、捨ててしまったのでしょう。

「自閉スペクトラム症(ASD)」は別名「アスペルガー症候群」とも言います。知的な発達の遅れを伴わない自閉症の事です。知的な発達がないどころか、逆に学業優秀で有名大学を卒業した人も多いです。しかし、普通の人とは少し違うので、社会人になってから、周囲とトラブルになる事が多いのです。

Tもその疑いが濃く、農産加工センター運営会社のH社も正直彼を持て余しているのですが、他に配置転換しようにも受け入れ先がないので、そのまま「飼い殺し」にしているのです。そして、私の勤務先企業も、他社のH社の社員である事を理由に、Tに対して「見て見ぬふり」しているのです。

では、自閉スペクトラム症の人は、普通の人と一体どこが違うのか?イギリスの児童精神科医ローラ・ウイングが、その特徴を次の3つにまとめています。①社会性の障害、②コミュニケーション上の障害、③変な「こだわり」がある、の3つです。

しかし、これだけでは余りにも説明が抽象的過ぎて、一体何の事か分からない人も多いと思います。特に①と②の違いがよく分からない人が多いのではないでしょうか(実は私もその1人ですw)。そこで私なりに解釈してみたので、もし間違っていたら指摘して下さい。

①はいわゆる「空気が読めない」状態を指します。上司にため口で喋ったり、太った女性に平気で「デブ」と言ったり等、非常識な言動を繰り返す。だから、そういう人は、子供の頃も集団遊びにはなじめず、積み木やゲーム等の一人遊びを好みます。

②はいわゆる「パニック障害」です。相手と視線を合わすことが出来ない。顔が引きつる(チック反応)、すぐ逆ギレする等。ちょっとした物音や蛍光灯の光にも異様に拒絶反応を示す等も、厳密には「パニック障害」ではないが自閉スペクトラム症の特徴の一つです。

③はいわゆる「融通が利かない」。電話を聞きながらメモを取る等、2つの動作を同時にする事が出来ない。マニュアル的な反復動作を好み、突発的な変化に上手く対応出来ない、臨機応変に物事に対処出来ない等。

実際Tにもその傾向が強く現れています。だから、前述の空ケースの片付けの時も、「早く空ケースを片付けて商品の置き場所を確保しなければならない」という事ばかりで頭が一杯になり、普通ならすぐに気付くはずのラベルの入った空ケースも、ゴミと勘違いして一緒に取り込んでしまったのです。これは、一点にだけ注意が集中し、他の部分が見えなくなる「シングル・フォーカス」という症状で、「パニック障害」の一種です。

Tの「パニック障害」は他にもあります。以前にも書いた「何度注意しても、午前中の商品仕分け中に平気で昼からの商品を突っ込んで来る」もその一つです。昼からの商品(1便)の方が量が多いので、午前中の商品(2便)仕分けエリアにも、昼からの商品を突っ込んで来るのです。でも、先に出荷するのは午前中の商品なので、それ以外の商品を持って来られても邪魔になるだけです。

しかし、Tの頭の中は、「1便の商品の置き場所を確保する」事しか念頭にない、つまり「自分の都合しか考えない」ので、2便の作業時間も常に1便優先なのです。幾ら1便の荷物が多くても、先に積み込むのは2便の商品なので、昼までは2便優先で出荷しなければならないのに。ところが、Tにはそんな変な「こだわり」があるので、「融通が利かない」のです。

そこで私たちも一計を案じました。アスペルガー関連本を買って来てバイト仲間で回し読みし、そこから一定の対策をひねり出しました。自閉スペクトラム症の特徴の一つである「融通が利かない」「マニュアル的な反復動作を好む」点に着目し、こちらで新たにマニュアルを作る事にしたのです。作業場の境界にテープで区切り線を引き、「2便の場所に1便を置くな」と床に明記しました。そうしたら、Tはその区切り線よりも内側には、1便の商品を突っ込んで来る事はなくなりました。マニュアル人間には、こちらもマニュアルで対抗するしかないのです。

 

しかし、これはあくまで対症療法です。本当に必要なのは、自閉スペクトラム症の人も、それ以外の人も、共に安心して協同で作業が出来る職場環境づくりです。いたずらに「空気が読めない」と言って排除するのではなく、マニュアル的・オタク的な知識(列車の時刻表や型番など)には抜群の記憶力を発揮するという、自閉スペクトラム症の特性を生かした職場環境を、会社の責任で用意する事です。

発明王のエジソンや相対性原理を発見したアインシュタインも、一説によれば自閉スペクトラム症だったのではないかと言われています。2人とも子どもの頃は、学校の勉強が出来ずに、殻に閉じこもっていました。しかし、やがてその独創的な発想が、数々の発明や発見を導き出しました。

それをせずに、安易にバイトに丸投げするばかりでは、私たちも対症療法以上の事は出来ません。会社が何もしないのに、何故バイトだけが、他社の自閉スペクトラム症社員の面倒まで見なければならないのか?しかも、その現実に目の前にある問題を放置して、このくそ忙しい年末繁忙期に、わざわざ会社は安全標語のアンケート提出を私たちバイトに求めて来ました。余りにも人をバカにした対応なので、私は「アスペルガーに気を付けろ」と、アンケート用紙に書いて出してやりましたw。

これがラベル紛失などの凡ミスだけで済んでいたらまだ良いですが。やがて凡ミスだけでは済まなくなり、社員同士のトラブルや衝突にまで発展して、最悪、関東大震災後に起こった福田村の虐殺(香川県の行商人一行が千葉県の同村で方言が通じず、在日朝鮮人と間違われて虐殺された)みたいな事になったとしても、それは100%会社の責任です。

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隣の作業場で働く他社の発達障害の社員について

2022年07月06日 13時23分00秒 | 職場人権レポートVol.3
 
 
今、参院選たけなわですが、勤務先では発達障害の社員に手を焼いています。その方は他社の社員ですが、同じ物流センター内の隣の作業場で働いているので、否が応でも毎日接触せざるを得ません。
今の私にとっては、参院選よりも、むしろこちらの問題の方が、より身近で重要な問題です。この件については、既に職場の所長や仲間と何度もLINEでやり取りしていますが、他の方にも是非考えて欲しい問題なので、解説付きでこれまでの情報を流します。
 
まず用語解説と背景説明から。
 
①勤務先物流センター内の業務分担と現状
  • 私が現在勤務しているのは大阪にある某スーパーの物流センターですが、同センターにはスーパーの社員はほとんどいません。業務の大半は請負企業や派遣会社、出入りのベンダーさん(取引会社)の社員やバイトが担っています。
  • その中で、私はA社という業務請負企業の契約社員で、他の数人とチームを組んでカット野菜の検品・仕分け業務に従事しています。
  • その作業場の隣の農産加工室で、カット野菜の加工に携わっているのが、B社の社員・バイトです。B社の人が加工室から出して来た野菜を、私達が仕分けして、スーパーの各店舗に出荷しています。
  • そのB社の社員の中に、Tという「変わった人」がいて、皆その人の迷惑行為に困っているのですが、他社の社員という事もあり、なかなか是正出来なくて困っています。その「変人ぶり」については、私達が以前に会社に連名で提出した要求書(後掲)に具体的に書かれていますが、もう本当にあきれ返るような内容です。
②会社に連名で提出した「Tに関する要求書」の中身
  1. まだ搬送中の玉葱・じゃが芋のドーリーを勝手に移動しないで下さい。数の管理が出来なくなります。
  2. 2便商品を搬送途中で放り出して他の業務をしないで下さい。
  3. 2便商品をどこかに溜めて後でまとめて一気に持って来ないで下さい。作業場が大混雑します。
  4. 2便の搬送を後回しにして1便商品ばかり持って来ないで下さい。2便の仕分け作業が全然捗りません。
  5. 加工中の商品をやたらめったら持って来ないで下さい。作業の邪魔になります。ある程度までは仕方ありませんが、Tさんの場合は余りにも酷すぎます。
  6. 加工中の商品や1便商品の間に2便の出来上がり商品を入れ込まないで下さい。商品が出し難くて困っています。
  7. 搬入したら数量が記載された個数表も同時に添付して下さい。同時に添付してくれないと検品が出来ません。
  8. 作業エリア区切り用のコーンを勝手に移動しないで下さい。
  9. 2便PC仕分け場や他部署の作業エリアに勝手に1便ドーリーを置かないで下さい。
  10. 人が居る所に安全確認や声掛けもせずにいきなり商品を突っ込んで来ないで下さい。危なくて仕方がありません。
  11. 少し注意されたぐらいで一々逆切れしないで下さい。これではもう何も言えなくなってしまいます。
  12. 物流センターで仕事しているのは自分だけではありません。もっと他の人の事も考えて、皆が気持ちよく仕事ができるように作業して下さい。
  13. Tさんが他社の社員である事を言い訳にして、いつまでも問題を先送りにしないで下さい。従業員の安全確保に関する要求も含まれているのに、事なかれ主義で見て見ぬふりしないで下さい。
③業務の専門用語の解説
  • ドーリー:玉葱などの農産物が入ったケースが積まれたオレンジ色の台車。(下の写真参照)
  • 一本物:ドーリーは10段積みが基本で、10段積んだら行先店名のバーコードラベルを貼って各店舗に出荷します。○○店の実績が15ケースなら、10段積みドーリー1台と5段積みドーリー1台の計2台となります。そのうちの10段積みドーリーが「一本物」で、全て同じ店の分なので、すぐに搬送出来るように、端数のドーリーとは別の場所に仮置きします。
  • 1便・2便:どちらも配送便の名前です。当日早朝4〜6時にセンターを出るのが1便で、私達が業務に就いている頃には既に配送車に積み込まれ、順次各店舗に向けて配送されます。その後、私達が仕分け・出荷して当日昼12〜13時に出るのが2便。その後、午後から夕方・夜間にかけて仕分け・出荷されるのが翌日分の1便。
  • 物量は圧倒的に1便の方が多いので、Tは1便優先で商品を出して来ます。でも私達が作業している時間では、当日昼過ぎに出る2便の方が先なので、2便優先で商品を出してくれなければ困ります。
  • 事実、B社の他の方は全てそのようにしてくれます。しかし、Tだけは、何故か何度お願いしても、1便優先で商品を出して来ます。1便商品の置き場所を確保する為に、2便エリアに平気で侵入して来たり。1便のドーリーだけちゃんと置いて、2便のドーリーは適当に置いたり。その為、2便のメンバーは皆、Tに怒り心頭です。
その上で、私から所長に先日送ったLINE投稿から。
 
Tの出勤日と公休日で2便農産PC搬入状況がどれだけ違うか、データを揃えて資料にしました。所長と副所長のレターケースに入れましたので、次の全体会議で配布して下さい。
 
左:6月30日(T出勤日)11時42分撮影 2便作業場に1便商品大量侵入
右:7月1日(T公休日で代行者が商品搬入)11時54分撮影 2便作業場には侵入皆無
当日の入荷量はむしろ7月1日の方が多かったにも関わらず、このありさま。(上記の資料より抜粋)
 
私は確信しました。Tは典型的なアスペルガー症候群(ASD)です。アスペルガー症候群は発達障害の一種で、自閉症スペクトラム障害の別名があります。以下はその特徴です。
    • 目の前の一点にばかり注意が行き、他の物が見えない。
    • 一つの考えにばかり拘り、他の考え方が出来ない。
    • 頑固で融通が利かない。
    • 常に自分中心の発想しか出来ず、相手の立場に立って物を考えられない。
    • プライドばかり高く、他人が何を言っても受け入れない。人と対話が出来ない。
    • 身体の動きがぎこちない、不器用。
    • よく物を落とす、壊す、人によく物をぶつける。
全てTに当てはまるものばかりです。
 
アスペルガー症候群は脳機能障害による自閉症の一種ですが、知恵遅れではなく、むしろ特定分野の知識量(鉄道の時刻表など)は豊富な場合が多いので、それに配慮すれば適材適所の配置も可能だそうです。
 
知恵遅れではないので、会社の採用面接でも見抜けずに、B社の正社員になれたのです。でも、発達障害には違いないので、採用されてから色んな問題を引き起こし、職場でトラブルになる事が多いそうです。
 
 
玉葱や馬鈴薯の一本物ドーリーをTが勝手に移動する件についても。これらの商品は多い時は千ケース近くも搬送しなければなりません。そうなったら当然、午前7時のTの出勤時も一本物のドーリーが加工室前に残ります。
 
でも、そんな場合も、私達は出来るだけ加工室の迷惑にならないように、玉葱・馬鈴薯のドーリーを、加工室とは反対側の農産パレット在庫置場の方に移動します。
 
こうしておけば、加工室の人の1便搬送や在庫整理の邪魔にはなりません。以前はこうして、合間にトイレに行ったりも出来ました。
 
ところが今は、Tが必要もないのに勝手に移動するので、トイレにも行けなくなりました。まだ整理された状態で移動してくれるなら、私達も「搬送手伝ってくれて有難う」と感謝こそすれ、別に難癖付けたりはしません。
 
ところがTは、自分の事しか考えないので、何も考えずに移動して、玉葱も馬鈴薯も、ハンディスキャン済のドーリーも未のドーリーも、お構い無しに勝手に移動するので、後始末に余計に手が取られるのです。
 
他の人はこんな事は絶対にしません。仮に移動する場合でも、必ず私達に声を掛けてくれます。「手伝おうか?」とか「どこに持って行ったら良いのか?」と、必ず声を掛けてくれます。
 
それに対し、Tの場合は、声も掛けずに、いきなり退かそうとするのです。折角、整理して並べて置いてあっても、全てグチャグチャにして。
 
何故こんな事をするのか?今まで謎でしたが、アスペルガー症候群の解説を読んで、その理由がやっと理解出来ました。「他の人にとっては何でもない物音や物体、出来事に対して異様に敏感になる」という、アスペルガー症候群特有の症状が現れているのです。
 
これでは安心して作業も出来ません。幾ら安全講習で労災事故防止や物流機器の取り扱い方を学んでも、現実の危険に無防備では何もなりません。
 
いつまでも、この問題を放置しないで下さい。もし、Tの発達障害のせいで、私が負傷させられたら、その時は会社にとことん責任を取って貰います。これまでの安全管理サボタージュについても、その責任を徹底的に追及させて貰います。(以上が所長に送ったLINE投稿です)
 
それに対して、所長から次のような回答がありました。
  • 当該物流センターの中では、社歴も長く実績もあるA社の方が、B社よりも重宝されている。
  • B社も元はこのスーパーの農産部。それが分社化で某大企業グループの子会社に移籍した。社歴としては新参者の部類に入る。
  • それでも「腐っても鯛」。スーパーより更に上の大企業グループの名を社名に冠している関係で、変なプライドがB社上層部の中にはある。
  • その為に、Tの件についても、何度も是正をお願いしているにも関わらず、実効性のある手立てを何も打ってくれない。
  • 「かくなる上は、2便農産PCチームからベテランバイトを全て引っこ抜き、全てド素人の新人バイトに置き換え、その結果起こるトラブルについても、全てB社で責任を取って貰う」と、それぐらい強気に出ようと思う。
  • とりあえず、2便の仕分け・搬送が終わるまでは、1便商品の2便エリアへの侵入については、全面禁止の方向で、話を進めたい。それまでもう数週間待って欲しい。
これが現在の状況です。そういう事なので、もう半年以上も辛抱させられて、まだ数週間も、という気持ちはありますが、それでも話は一定進んでいるので、もうしばらく推移を見守りたいと思います。皆さんの方でも、他に良いアドバイスがあれば教えて下さい。お願いします。
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ウチの職場の猪退治w

2022年06月08日 08時31分26秒 | 職場人権レポートVol.3

B社社員・Tさんの2便農産PCドーリー搬入に関する要求書(注:現物には実名記載)

  1. まだ搬送中の玉葱・じゃが芋のドーリーを勝手に移動しないで下さい。数の管理が出来なくなります。
  2. 2便商品を搬送途中で放り出して他の業務をしないで下さい。
  3. 2便商品をどこかに溜めて後でまとめて一気に持って来ないで下さい。作業場が大混雑します。
  4. 2便の搬送を後回しにして1便商品ばかり持って来ないで下さい。2便の仕分け作業が全然捗りません。
  5. 加工中の商品をやたらめったら持って来ないで下さい。作業の邪魔になります。ある程度までは仕方ありませんが、Tさんの場合は余りにも酷すぎます。
  6. 加工中の商品や1便商品の間に2便の出来上がり商品を入れ込まないで下さい。商品が出し難くて困っています。
  7. 搬入したら数量が記載された個数表も同時に添付して下さい。同時に添付してくれないと検品が出来ません。
  8. 作業エリア区切り用のコーンを勝手に移動しないで下さい。
  9. 2便PC仕分け場や他部署の作業エリアに勝手に1便ドーリーを置かないで下さい。
  10. 人が居る所に安全確認や声掛けもせずにいきなり商品を突っ込んで来ないで下さい。危なくて仕方がありません。
  11. 少し注意されたぐらいで一々逆切れしないで下さい。これではもう何も言えなくなってしまいます。
  12. 物流センターで仕事しているのは自分だけではありません。もっと他の人の事も考えて、皆が気持ちよく仕事ができるように作業して下さい。
  13. Tさんが他社の社員である事を言い訳にして、いつまでも問題を先送りにしないで下さい。従業員の安全確保に関する要求も含まれているのに、事なかれ主義で見て見ぬふりしないで下さい。

以上の要求に対し、遅くとも6月13日(月)の朝礼までに回答を文書でお寄せ下さい。以上宜しくお願い申し上げます。

2022年6月9日 〇〇スーパー△△センターA社2便農産PCチーム一同

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ブログ更新が滞り申し訳ありません。実は職場の問題に手が取られていました。今回はその事を記事にします。明日、上記の要求書を会社に提出します。以下、要求書の内容について解説します。私が勤めているA社はスーパーなどの物流センター業務を請け負っている企業です。私はそのA社の契約社員で、主に農産物の仕分けを担当しています。物流センターにはA社以外にも多くの企業が参入しています。私たちA社の作業場の隣で農産物の加工業務を請け負っているB社もその一つです。H社が加工した農産物を私たちA社の社員やバイトが店別に仕分けして、トラックで配送して店舗に届けるというのが、仕事の一つの大きな流れになっています。

そのH社の社員の中にTというトラブルメーカーの社員がいます。周囲の迷惑も考えず、自分の都合だけで仕事を進めるので皆困っています。加工した農産物を途中で置きっぱなしにして他の仕事をしたり。乱雑に置いて作業場の大混雑を招いたり。逆に、私たちがまだ搬送中の商品を勝手に動かして余計に混乱させたり。人が居るのに安全確認もせずに商品突っ込んで来たり。A社もB社も彼を持て余しているのですが、どこも引き取り手がないので、もうそこに「塩漬け」にしているのです。

その被害を被るのは現場の私たちなので、私も今まで何度もTの配置転換をA社に要請して来ました。ところがA社は、TがB社という他社の社員である事を言い訳にして、なかなか動こうとはしません。Tの事を疎ましく思っているのは私だけでなく、他のバイトや社員、所長などの管理職も皆そう思っているにも関わらず。そこで、Tの今までの仕事ぶりをずっと観察して、彼の自分勝手な仕事のやり方について具体的に指摘して、改善要求を文書で会社に突きつける事にしました。

写真左上がTの公休日、右上がTの出勤日の作業場の様子です。いずれも同じ時間帯で商品の量もそんなに変わらないのに、左はもう搬送も仕分けも終わっているのに対して、右はまだ商品がてんこ盛りになっているのが分かると思います。ドーリーという赤い台車に、クレートと呼ばれる緑のケースが載せられ、そこに白菜や大根などのカット野菜が詰められています。その緑のクレートを私たちが店舗別に仕分けするのですが、Tが商品を後でかためて一気に持って来るので、作業場が大混雑します。Tは肝心の商品搬送を後回しにして自分の仕事を優先しているのです。

何故こんな事になるのか?多分Tは、1便の作業を中心に考えているからだと思います。1便とか2便というのは配送便の名前です。午後から夕方、夜間にかけて商品を仕分けし、早朝の配送便で店に届けるのが1便。その後、午前中に仕分けして昼過ぎに店に届けるのが2便です。商品の量も仕事に携わる人数も1便の方が圧倒的に多いので、Tは1便の作業優先で、2便商品の搬送を後回しにしているのです。

でも、そんな事されたら、2便作業に携わる私たちは堪ったものではありません。私たちが業務に携わる時間帯においては、翌日早朝に出る1便よりも、当日昼過ぎに出る2便の方が先に配送に出ます。当然、日中は2便優先で仕事を回さなければなりません。それなのに、Tみたいに2便を後回しにされたら一体どうなりますか?

Tは一事が万事こんな調子なのです。だから皆、Tの自分勝手に怒り、それぞれ対策を講じるようになりました。Tは2便の農産カゴ仕分け場にも平気で1便のドーリーを置こうとするので、空カゴをセットして1便ドーリーの侵入を阻む事になりました。左上写真の空カゴの後ろにあるのが1便のドーリーです。Tはいわば畑に侵入する猪のようなもので、空カゴはそれに対し畑への猪の侵入を防ぐ電流柵ですw

またTは農産パレット格納場所にも平気で1便のドーリーを置こうとするので、農産荷受け係も左下写真のように柱の横からパレットを置くようになりました。本来なら、左奥から順にパレットを格納した方が場所を広く取れるのに、Tに先に使われないように、こんな変な置き方をしなければならなくなったのです。Tのやっている事は、まるでウクライナ侵略のプーチンと同じではないかw

それに対して、私の勤務先のA社はどんな対策を講じてくれたのか?侵入禁止標識のカラーコーンを1個買ってくれただけです。私たちは右上写真のように、そのカラーコーンを毎日2便エリアと1便エリアの境界線上に置いて作業をしているのですが、Tは平気でそのカラーコーンを勝手に2便側にずらして来ます。これでは何のためにわざわざカラーコーンを買ったのか分かりません。

そこで上記の要求書を勤務先に提出する事にしました。今回は要求者の名前を私だけでなく農産PCチーム(それでも私含めて3名だけですが)としたのも、もはや私だけの「闘い」ではなくなっているからです。いわば労働組合の団体交渉と同じ形式です。しかし今回は労働組合ではなく、あくまでも農産PCチームとして要求書を出す事にしました。下手に組合の団体交渉にしてしまったら、現場の事を何も知らない役員クラスが出てきて、話が余計にこじれるからです。

但し、要求書を提出するだけでなく、A社のホームページにも投稿する事にします。所長のところで案件が握りつぶされるのを防ぐためです。そうすれば、本社の部課長クラスで、現場の事もある程度知っている方がこちらに来るので、その方とも話をする事が出来ます。その方がまだ話もしやすいので、今回はこのような形を取る事にしました。明日、要求書提出と同時に(実際は当日の昼休みになりますが)、A社のホームページに同じ文面で、私のスマホから投稿する事にします。

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自分とこの社員をバカ呼ばわりする暇があるなら

2022年04月27日 17時27分18秒 | 職場人権レポートVol.3
物流コンサルタントの話によると、運送会社の社長の中には、自分の会社のドライバーを平気でバカ呼ばわりする人が決して少なくないそうです。くだんの物流コンサルタントが、物流システムの改善を提案しても、「うちのドライバーはバカばっかりだから、そんなシステムを提案されても、よう使いこなせない」と返されるそうです。
 
確かに、そういう一面があるのは事実です。私の勤め先も、スーパーの物流センター業務を請け負っている運送会社ですが、小学校で習うような算数の計算も出来ない人がいるのは事実です。例えば、「1段8ケースで8段積みのパレットが6枚あるので合計384ケース。伝票の数量通りで検品オーケー」と、普通はなるのですが、中には40歳を過ぎても、その程度の計算も出来ない人も中にはいるので、運送会社の社長がそう言いたくなる気持ちも分からなくはないです。
 
しかし、それでも、赤の他人が言うならまだしも、当の社長が自分の会社の従業員をバカ呼ばわりしてはダメでしょう。自社の従業員をバカ呼ばわりするという事は、その従業員を雇った自分自身や自分の会社もバカ呼ばわりするという事です。それでは「他人からバカ呼ばわりされても一切文句は言いません」と、認めてしまう事になってしまいます。
 
そして、それはあくまで一面に過ぎません。どんな仕事でも、本当にこなそうと思えば、それなりに頭を働かさなければ出来ません。トラックの運転や商品の積み方一つとっても、それは同じです。納期や道路状況によって運転の仕方やコースを変えなければなりませんし、商品の形状によって積み方を変えなければなりません。バカにも出来る仕事なぞ、本当は何もないのです。
 
この物流コンサルタント氏によると、運送会社の従業員に自己肯定感の低い人(自社の従業員をバカ呼ばわりする人)が多いのは、下記の理由によるのだそうです。
 
①従業員20人以下の小企業が多く、切磋琢磨の機会に乏しい。
②荷主の言いなりにならざるを得ない会社が多く、無理な納期や無駄な待機時間も受け入れざるを得ない中で、次第に諦め根性に染まってしまう。
③長年に渡り同じ荷主と取引する中で、どうしても「井の中の蛙」になってしまう。
 
上記の①については、我が社は既に数百人の社員を抱える中堅企業に成長したので、当てはまらないかも知れません。でも、その社員数も事業所毎に割り振れば、小規模な事業所については結構当てはまるのではないでしょうか。他の②や③の理由に至っては、まさにその通りだと思います。「自己肯定感が低い」と言うのは、平たく言えば「自信がない」心理状態の事です。劣等感に凝り固まって、「自分にはそんな事は出来ない」と、ハナから諦めてしまっている。そんな状態を指します。
 
 
昨日午後の作業でも、それを痛切に感じました。昨日私は、午後から麺つゆ等、惣菜商品の仕分け応援に入りました。麺つゆの仕上がり時刻は、最初18時ぐらいだったので、私達が仕分けに携わる事はまずありませんでした。しかし、その後、仕上がり時刻が早まるに連れて、私達も仕分けに携わる機会が増えるようになりました。
 
今は15時前後に仕上がるので、ギリギリのタイミングで作業を進めなければならなくなってしまいました。通常は数人で作業を進めるのですが、昨日は1人しか人手がいませんでした。だから私も急きょ応援に入る事になったのですが、それでも2人だけでは、どうにか終わらせるだけで手一杯です。
 
しかも、もう1人のバイトは15時上がり、私も16時までの雇用契約なので、その時刻を過ぎたら、もう毎日、残業でしのがなくてはならなくなります。商品に異常が何もなければそれでも良いですが、もし商品に納品数の間違いや、ピンホール等の異常が見つかれば、15時以降は私一人で全部対応しなければならなくなります。
 
その一方で、14時半頃までは、ほとんど何もする事がないのです。4月11日からの体制変更で、午前の作業終了時刻が13時から12時に1時間早くなりました。私達は12時に昼休みに入り、13時から午後の作業に入ります。午後からの作業で、まず最初にやるのは、仕分け用のカゴ車や台車をセットする事ですが、これらは午前中からある程度進めているので、13時半にはあらたか終わってしまいます。
 
その後すぐに商品が納品されれば何も問題はないのですが、実際は14時半過ぎにならないと、主な商品は何も入って来ません。昨日も14時半ぐらいまではそんな状態でした。だから、私はそれまで自主的に別の作業の応援に入りましたが、なかには手持ち無沙汰に掃除で時間を潰す人もいました。
 
それなら、麺つゆだけでも、もっと早く仕上げる事は出来ないものでしょうか。麺つゆは惣菜部門で自力生産している商品です。原材料と製造する人さえ揃える事が出来れば、幾らでも仕上がり時刻を早める事が出来る筈です。それも1時間も2時間も早めろと言っている訳ではありません。18時から15時まで早める事が出来たのなら、もう後30分ぐらい早める事は十分可能なはずです。
 
ところが、うちの社員は、そんな発想自体が思い浮かばないのです。「麺つゆの仕上がり時刻を決めるのは先方で、我々が注文付けれる筋合いではない」と。結果、最初は暇を持て余し、最後にバタバタと人海戦術で乗り切るしかなくなるのです。
 
結果オーライならそれでも良いでしょう。しかし、いつも結果オーライとは限りません。作業に異常や事故は付き物です。そうなっても対処出来るようにするのが社員の役割なのに、ここの社員と来たら、相変わらず奴隷根性に囚われ、相手の言いなりで、それを人海戦術や根性論で乗り切ろうとするしか能がないのです。
 
そんな姿勢で事故やミスが減るわけがないでしょう。何の為に毎日バイトに作業日報を書かせているのですか?作業にムラや無駄がないか洗い出す為に、各作業の終了時刻を記入させているのでしょう。ところが、現状は「ただ付けるだけ」に終わってしまっています。そんな無駄な作業日報なら、一層の事、廃止してしまった方がマシです。
 
 
また、何の為にヒヤリハット調査をやっているのですか?作業場に危険箇所がないか洗い出して、少しでも事故やミスを減らすのが、ヒヤリハットの目的でしょう。ところが、上の顔色をうかがうばかりで、上の耳の痛い事は何も書かず、「掃除の出来ていない箇所」の調査でお茶を濁すだけ。そんな下らない調査に時間を費やすくらいなら、ゴミの一つでも拾ったらどうでしょうか?他の者にも拾うように指導したらどうでしょうか?
 
また、うちの職場には、お茶を濁すだけでなく、何かと言えばすぐに逆ギレする奴も少なくありません。物流や運輸等のガテン系の職場で、喧嘩や揉め事が絶えないのは、決して偶然ではありません。「長いものに巻かれろ」の「社畜の奴隷根性」が染み付いた職場では、上に何も言えない鬱憤は、下に八つ当たりで晴らすしかないのです。だから、同僚同士の諍(いさか)い(争い事)やパワハラが後を絶たないのです。これは過去に私も何度も経験しました。
 
しかも会社は、それを就業規則で、「諍い禁止」と言う名の「喧嘩両成敗」で揉み消そうとします。パワハラの被害者が何故、加害者の巻き添えで処罰されなければならないのか?パワハラで罰せられるべきは、加害者であって被害者ではありません。
 
「荷主には逆らえない」と言うのも、私に言わせれば、ただの言い訳に過ぎません。いくら金を持っていても、トラックやフォークリフトを保有していても、それに乗って動かす人がいなければ、仕事は回らないのですから。自分たちの勝手な都合で、18時から15時までどんどん作業を早めておきながら、何故もう30分そこら早める事が出来ないのか?要は「改善する気があるか、どうか?」。それだけです。
 
従業員を使い捨て出来たのは昔の話。今や少子高齢化でドライバーは金の卵です。しかし、いくらそんなチャンスがあっても、上にはペコペコ、下には偉そう。社畜の奴隷根性で、何年経っても改善出来ない。いつまで経っても進歩しない・・・。そんな社員や会社が、この厳しい世の中で、生き残っていけるはずがないでしょう。
 
ちょうど今、北海道・知床半島沖の遊覧船沈没事故の話題が世間を賑わしています。今朝の朝刊各紙にも、くだんの遊覧船運航会社が、雪の重みで折れた無線アンテナの補修もせずに、悪天候の中、遊覧船を運航させていた事が報じられていました。SOSの第一報も、遊覧船保有会社ではなく、他社の無線傍受によって海上保安庁に通報されました。
 
この一件で、世間はここぞとばかりに、この遊覧船所有会社を叩きに出るでしょう。勿論、この遊覧船会社の儲け優先、保安無視の姿勢は叩かれて然るべしです。
 
しかし、それを叩く我々も、職場の問題点を見て見ぬ振りして来たという点では、この遊覧船運行会社と、五十歩百歩ではないでしょうか?本当にバカなのは、計算もできない社員ではなく、その社員を育成出来なかった社長なのです。自分とこの社員をバカ呼ばわりしている暇があるなら、少しでもバカをカシコにする方法を考えるべきでしょう。
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ただの清掃予定表と化してしまったヒヤリハット調査に物申す

2022年04月19日 22時17分42秒 | 職場人権レポートVol.3

私の勤務先は大手スーパーの物流センター業務を請け負っている会社です。私はそこの会社の契約社員です。その勤務先で先日またヒヤリハットのアンケートがありました。「ヒヤリハット」とは、本来は作業場の中で「ヒヤリ」「ハッと」するような危険個所を洗い出し、注意喚起を呼び掛けたり補修を促したりするためのアンケートです。ところが我が社では、ただの「清掃できていない場所」のアンケートに成り下がってしまっています。「いくら危険個所の補修を要請してもスーパーがなかなか重い腰を上げないので、もう補修を要請するのは止めて、清掃できていない箇所のアンケートに切り替えよう」という理由で(呆)。そのヒヤリハットのアンケートに次のように回答しておきました。(以下、回答文)

1【危険個所】(現物には簡単な添付図を付けました)

農産Cバースから2便PC仕分け場までの搬送通路上で、事務備品棚を囲っている鉄製の衝立の脚がはみ出て危険。(納品業者名省略)荷受け中に、いつ農産ドーリーを引っ掛けて転倒させてしまわないか心配。また、事務備品や農産加工室の生ゴミ積載カゴがいつも雑然と置かれている為に、荷受けの障害になっている。整理整頓に心がけてほしい。

2【提案】

制帽の素材をもっと頑丈なものに変えてほしい。カゴ車のバーが落下しても頭が怪我しないウレタン製のものに。コーナン等で千円ぐらいで売っている筈。創業120周年の置物や最初の制服(白色で汚れが目立つ為に今の青色に)、ウレタンマスク(コロナ感染防止効果がなく今の不織布マスクに)購入よりも、寧ろこちらの方が安全衛生上必要なのでは?

3【疑問】

そもそも、こんなアンケートなぞ取る意味があるのか?危険個所のアンケートならまだしも。清掃出来ていない場所なんて、わざわざアンケート取らなくても、日頃仕事していたら直ぐに分かる筈。(例)床のゴミ、紙屑、シール滓、野菜屑、醤油の染みや、便所の落書き、等々。

夜勤者やベトナム人バイト、農産加工室メンバーの中には、「掃除は自分の仕事ではない」「誰かがやってくれるだろう」と、落ちているゴミすら拾おうとしない人もいる。まずそこから変えるべきでは。こんなアンケートに記入して、それを意見集約してパソコンに入力している暇があるなら、ゴミの一つでも拾うべきだし、拾わせるべき。今のままでは、実際は何もしていないのに、「やっている感演出」「社員の保身、アリバイ工作、自己満足」の為のアンケートにしかならない。(以上、回答文)

 

(注1)カゴ車は組み立て式になっていて、中間棚や落下防止用のバーも着脱式になっている。その組み立て作業の際に、棚やバーが不意に落ちて来て、頭に当ててしまう事がよくある。大抵は痛いだけで済むが、打ち所が悪ければ大怪我する可能性がある。実際、私は過去にこの中間棚が頭に当たり、2針縫う大怪我をした。

(注2)商品は出荷用ラベル(タックシール)で仕分けする。ラベルには商品名・出荷先店名・数量が記載されている。それを見てカゴ車に商品を振り分けて行く。ラベルもカゴ車に貼り付けて行く。ところが、貼り付けた後のラベルの裏紙を、ゴミ箱に捨てずにポイポイ床に投げ捨てていく輩が後を絶たない。社員も見て見ぬふり。

そして上司に次のようなメールを送っておきました。(以下、メール文)

今回のヒヤリハット調査のやり方そのものに異議があるので、それも含めて別紙で提出させて貰います。
 
ヒヤリハット調査とは、本来は作業場の危険箇所を洗い出し、改善する為の物。厚労省でもそう定義付けている筈。ところが前回に続いて今回も、危険箇所の洗い出しは形だけで、「整理整頓出来ていない箇所・清掃出来ていない箇所」を優先的に書かせようとしています。
 
はっきり言って、そんな無駄な調査なら最初からやらない方が、無駄な事に時間を費やさなくて良いです。整理整頓や清掃出来ていない箇所なんて、わざわざアンケートに取らなくても、日常業務の中で嫌でも目に付く筈。そんな下らないアンケートに費やす時間があるなら、実際に清掃すべき。違いますか?
 
こんな本末転倒な事する会社は○○(勤務先の社名)ぐらいの物です。普通の会社ならまずあり得ません。これでは、実際は何も改善する気がないのに、さも改善活動を進めているかのように、アリバイ工作していると勘繰られても仕方ありません。
 
幾ら改善を要請しても、△△(スーパーの名前)が了承しないから、清掃活動でお茶を濁すと言うのは、社員の任務放棄です。そんな社員なら最初から居ない方がマシです。
 
2013年4月16日の労災揉み消し事件の事は今もよく覚えています。当時は商品をソーター仕分けしながら、ドーリーを後ろにリレーして送っていました。そのドーリー送りの時に、私が前の作業員の足にドーリーを当ててしまった事がありました。
 
この事故は確かに私の前方不注意によるものです。しかし、会社も、工事中の危険な箇所で、カゴ車などの障害物除去の手立ても取らずに、ドーリー送りをさせていました。これは明白な安全配慮義務違反です。
 
ところが、当時の所長は、第三者行為(従業員の不注意による事故)である事を盾に、労災申請を拒否しました。幸い、当時私が個人加盟のユニオン(労働組合)に加入していた事で、組合役員の尽力により、最終的に労災が適用される事になりましたが。
 
今回のおざなりなヒヤリハット調査のやり方を見ると、会社の姿勢は、この2013年当時から全然変わっていないと断ぜざるを得ません。従業員の安全よりも△△の顔色を見て対応している。こんな事では、またかつての様な労災揉み消しと同じ目に遭うかも知れません。
 
それでは従業員は堪った物ではありません。調査用紙の申し訳程度のスペースしかない意見記入欄では、私の言いたい事は何も書けないので、今回もヒヤリハット調査の回答は別紙の形で提出させて貰います。(以上、メール文)
 
それでも我が社は安全衛生活動よりも清掃活動に邁進するようです。数日後に最高幹部の視察があるから。上辺だけ取り繕えばそれで良しと。これではかつての武富士と同じ。
 
かつて過酷な取り立てを行ったサラ金がチワワのCMでソフトイメージを偽装。ブラック企業のワタミも「社員の幸福」を社是に掲げて同じ手法を踏襲。これと全く同じ(もう呆れて物も言えない)。
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自力で勝ち取ったクリスマスプレゼント

2021年12月29日 11時00分32秒 | 職場人権レポートVol.3

今年の秋、私は職場の安全点検アンケート(いわゆるヒヤリハット調査)用紙に、「関連会社社員の危険行為を止めさせて欲しい」と書いて会社に出しました。私たちは、スーパーの物流センターの中で、隣の加工室でカットされ、ケースに詰められ台車に積まれて持って来た野菜を、店別に仕分けして待機場所まで運ぶ作業に従事しています。ところが、加工室の社員の中に、非常に乱暴な人がいて、野菜の積まれた台車を危うくぶつけられそうになったり、台車がぐちゃぐちゃに置かれたりするので、非常に仕事がやりにくいです。何とかして下さい…と、アンケートに書いて出しました。わざわざ手書きではなく自宅のパソコンに打ち込んで提出したのも、会社に改ざんされるのを防ぐ為です。(参考記事

しかし、いくらアンケートに書いて提出しても、事態は全然改善されませんでした。商品は中途半端に置きっぱなしにされるわ、加工室の出口の所に置きっぱなしにされるわ、午後から出す商品を午前中の商品仕分け場所に持って来られるわ。そんな状態が、その後もずっと続いていました。

私の勤めるスーパーの物流センターでは、私も含めて色々な下請け業者が、商品の検品・仕分け・積み込み・配送業務を行っています。業者の中には迷惑行為や危険行為を行う人たちも少なくありません。しかし、相手が違う会社の社員だと、うちの会社はなかなか注意してくれません。それを放置して、形だけの安全点検なぞやった所で、事故やミスが防げる訳がありません。

相手が違う会社の社員だと、何故こうも及び腰になってしまうのか?その社員とは、雇用関係にない為に、うちの会社の権限が及ばないからです。その為に、注意一つするにも、うちのバイト→うちの社員→うちの責任者→スーパーの責任者→相手の会社の責任者→相手の社員と、何重ものステップを踏まなければなりません。そんな手間のかかる事は誰もしたくはありません。

もし相手に強気に出て、その後でこちらのミスで相手に迷惑かけてしまったら、もう面目丸つぶれです。現実には相手の方が、はるかにこちらに迷惑かけていたとしても、です。こちらが相手に迷惑かける確率がゼロでない以上は、責任者としては、余り相手に強くは出られない。そんな「事なかれ主義」の責任者ばかりなので、こんな無法がまかり通ってしまうのです。

ましてや、その相手が先日起こった西梅田クリニック放火事件の容疑者みたいな人物だったとしたら、もう踏んだり蹴ったりです。実際、その後のマスコミ報道によると、容疑者はコンプレックスの塊のような人物でした。親の後を継いで鉄工所で働いていたのは自分の方なのに、自分は短気なものだから接客には向かないと、兄の方が親の後を継ぐ事になってしまった。そこから世を逆恨みし、次第に周囲に当たり散らすようになり、遂にこんな事件を引き起こすまでになってしまった…。容疑者の生い立ちをかいつまんで言えば、このようにまとめる事が出来るかと思います。

兄弟間で差別された事については同情の余地はあるものの、それも自分の短気な性格ゆえのもの。身から出た錆でしかない。それを逆恨みして、周囲に八つ当たりして、家庭内暴力や殺傷沙汰まで引き起こすとは、もはや言語道断です。翻って、私の勤める物流センターのくだんの社員も、生い立ちの詳細は不明ながらも、すぐに逆ギレしたり、自分はちゃらんぽらんな仕事しか出来ないくせに、他人には偉そうな物言いをする所なぞ、西梅田の放火事件容疑者とも非常によく似ています。(参考記事

しかし、それでは現場の労働者は堪ったものではありません。事は自分の身の安全にかかわる問題です。もし、それで商品を積んだ台車をぶつけられて、ケガさせられてしまったら、一体どうなりますか?痛い上に、仕事を休まなければならなくなるし、日常生活も満足に出来なくなってしまいます。たとえ労災で休業補償が下りたとしても、現役時代の収入より減るのは確実です。

そんな事になってはかなわないので、こちらも一計を案じました。その乱暴な社員が休みの日に、他の社員に聞いて、「ここまでなら大丈夫」という所に床に線を引き、警告書も張り出して、そこより手前には商品を入れさせないようにしました。そして、うちの会社にも、「もう、これでやるから」と言って、半ば強引に了承を取り付けました。

確かに、これは、あまり褒められた方法ではありません。施設の管理権はスーパーにあり、私たちは、そのスーパーから仕事をいただいて収入を得る下請け業者に過ぎません。それに対して、私の取った方法は、下請け業者のバイトが、管理権もないのに、施設の共有スペースに一方的に線を引いて、占有権を主張したようなものですから。

相手の乱暴な社員が、ナイフを持って暴れたりすれば、これはもう刑事事件になります。もう、そうなれば管理権もクソも関係ありません。そんな社員を野放しにしていた相手の会社や、それを黙認していたスーパーやうちの会社も、等しく刑事責任が問われる事になります。でも、「うっかり台車を相手に当ててしまった」程度では、単なる過失で終わってしまい、逆にこちらが過剰防衛に問われる可能性すらあります。

だから、私は相手を見て、この方法を取ったのです。相手は直ぐに逆ギレするモンスター社員ですが、強い者には何も言えず、弱い者に当たり散らすしか能のない内弁慶です。その程度の奴に、こちらがいつまでも下手に出ていたのでは、ますます増長するばかりです。「事なかれ主義」の職場では、このように強気に出た方が、「事なかれ」で意外とすんなり物事が通る事が多いのです。

やってみたら、これが大成功。こちらが何も言わなくても、相手はこの線よりも中には、台車を持ってこようとはしませんでした。左上の写真が以前の状態です。それに対して、右上の写真が線引き後の状態です。境界線からわずかにはみ出てはいますが、以前よりもはるかに作業スペースが確保できるようになりました。

そして、しばらく様子を見ていたら、その乱暴な社員は、もう堪らず「もうこれ以上は置けないので、台車をそちらに入れて良いですか?」と、泣き言を言うようになりました。他の社員は全然そんな事言わないので、台車が置けなくなったのも、そいつの段取りが悪いからですが。それでも、今までの「そこのけ、そこのけ、俺様の台車が通る」状態とは大違いです。

それに対して、私は「じゃあ、ここまでなら良いよ」という事で、境界線を少し左側にずらしてやる事にしました。主導権はあくまでこちらが握った上で、少し譲歩してやったのです。

モンスター社員は、強い奴には何も言えない。弱い奴に当たり散らすしか能がない。それは「事なかれ主義」の上司も同じです。そんな相手に対しては、こちらも強気に出るに限ります。へたに下手に出ていても、余計に増長するだけです。それでは、いつまで経っても改善出来ません。施設管理権よりも、従業員の身の安全を図る方が優先です。モノよりも人命が優先。

下請け労働者は年末年始も仕事で、盆も正月も関係なく、クリスマスイブとも無縁ですが、この「自力で勝ち取ったクリスマスプレゼント」の方が、誰かから与えられたクリスマスケーキよりも、はるかに良い思い出になりました。

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逆ギレパラダイス

2021年12月19日 05時30分59秒 | 職場人権レポートVol.3
 
一昨日、放火事件のあったクリニックの現場を昨日観て来ました。地下鉄四つ橋線西梅田駅近くの雑居ビル4階にそのクリニックはありました。昨日もまだ周囲には非常線が張られ、マスコミの取材陣でごった返していました。
 
このクリニックは心療内科で、職場でうつ病を発症した患者が多数詰めかけていました。良心的な治療で評判も良かったようです。昨日の放火犯も患者の一人で、症状が改善されないのを逆恨みして、クリニック待合室の暖房器具の前にガソリンを撒いて発火させたのです。
 
その後、本屋で宮口幸治・著「ケーキの切れない非行少年たち」(新潮新書)を買って来て半分ぐらい読みました。この本によると、現在、医療少年院に収監されている虞犯(ぐはん)少年(罪を犯した少年)の半数近くが、何らかの知的障害を抱えているそうです。
 
彼らに「丸いケーキを3人で分けるにはどう切れば良いか?」という問題を出しても、きちんと3分の1ずつ切り分ける事が出来ずに、2等分+4等分で切り分けてしまったり、縦に3つに切り分けてしまったりするそうです。こんな切り方では均等にならずケーキの取り合いになってしまいます。
 
この認識の歪みはどこから来るのか?元々、脳に障害があった所に、幼少期のネグレクト(育児放棄)や家庭内暴力、学校内での虐めが加わり、勉強に付いて行けず、進学にも就職にも失敗し、犯罪に巻き込まれてしまった少年が大半なのだそうです。
 
それらの虞犯少年には下記の特徴が多く見られるそうです。
 
①認知機能(判断力)が弱い。空気が読めず、相手の立場になって考えられない。
②怒りを抑える事が出来ず、直ぐに逆ギレする。
③融通が利かず、一つの考え方にとらわれ、自分の思い込みだけで行動する。
④劣等感の裏返しで妙にプライドが高い。自分の事は棚に上げ他人の欠点ばかり論う。
⑤人づきあいが下手で、自分の言いたい事もちゃんと言えない。簡単な漢字も読めず計算も出来ない。
⑥不器用、注意散漫で、しょっちゅう物を倒したり壊したりする。
 
いずれもアスペルガー症候群(自閉スペクトラム症)ADHD(注意欠陥・多動性障害)の典型的な症状です。その為に、複数の作業を同時に進める事が出来ずに、注意散漫で落ち着きがなく、よく仕事でミスし、しょっちゅう物を壊したり倒したりするのです。直ぐに逆ギレしたり、他人の注意に耳を貸さないのも、今まで失敗ばかりして注意されっぱなしだったので、意固地になってしまったからだそうです。
 
私は昨日の放火事件のニュースを聞いて、直ぐこの本の内容が思い浮かびました。これは別に医療少年院だけに限った話ではないでしょう。まさにウチの会社にも多分に当てはまる事象ではないでしょうか?
 
前記①~⑥の特徴は、うちの社員のIやバイトのH、同じセンター内で仕事をしている系列会社社員Tにも多く見られます。例えば、Hは掛け算・割り算が出来ないので、検品も間違いだらけ。Iも社員のくせに簡単な伝票処理も出来ない。
 
その中でも、特に酷いのが系列会社社員Tです。私達が作業しているのもお構いなしに平気で商品を持ってきて、危うくぶつけられそうに何度もなった。注意しても全然聞かず(当時の記事)。逆に、なかなか商品を持って来ないので、こちらから取りに行ったら加工室の出口に置きっぱなし。それを持って行こうとしたら「勝手に持って行くな」と逆ギレ。
 
商品の置き方も乱雑で、検品の済んだ商品の前に、まだ検品していない商品を置こうとする。以前、商品の積んだ台車をTが転倒させてしまった事がありました。その時も、Tは商品の破損状況もろくに確かめずに、ただ積み直しただけで済まそうとしました。私が後で確かめたら、ケースがちゃんとかみ合っていませんでした。私がそれをTに指摘したら、何と「分かってんなら、そっちで積み直せや!」と捨て台詞を吐きやがったのです。余りの沙汰に、私は絶句してしまいました。自分が台車を倒しといて、よくそんな事が言えたものです。
 
余りにもTの出勤日と公休日で状況が違うので、Tが休みの日に、交代勤務の人に、普段のTの仕事ぶりについて、さりげなく聞いてみました。そうしたら、何とTは商品を置きっぱなしにして、何か「別の自分の仕事」をやっているようなのです。その「別の仕事」が何なのかは、その交代勤務の人にも分からないようでした。どんな大事な仕事か知りませんが、商品を持ってくるのが先でしょうが。こちらは、その商品を店別に仕分けして、午後一番の配送出発時間までに、待機場所まで持って行かなければならないのですから。
 
そもそも、Tが外の商品移動係に回された理由も、加工室内で商品をパートにぶつけてケガさせてしまったからだそうです。昨年の年末繁忙期は、Tはまだ加工室内で作業していました。お陰で室内はT一人の為に大混乱。それで外の仕事に回されたのだそうです。これでは今年の年末が思いやられます。そんな酷い状況なのに、Tは別会社の社員だからと、うちの社員はなかなか注意してくれない。直ぐに逆ギレするのは、うちの会社のIやHも同じ。これではまるで、うちの会社は、「逆ギレした者勝ち」の「逆ギレパラダイス」じゃないですか((# ゚Д゚)。
 
医療少年院の非行少年たちも、適切なフォローさえあれば、偉人になれたかも知れません。現に発明家のエジソンや起業家のビルゲイツも、幼少期には知恵遅れとみなされ、学校も満足に卒業出来ませんでした。それでも母親が育児を放棄せず、彼ら特有の「変なこだわり」を探究心にまで高める事が出来たので、彼らは犯罪者にはならずに、逆に偉人として成功する事が出来たのです。
 
翻って、今の会社にそれだけの覚悟はあるでしょうか?IやH、系列会社社員のTが障がい者かどうかは分かりませんが、およそまともでない事は確かです。本来なら採用されるはずのない人たちです。でも、採用してしまった以上は、ちゃんと会社の責任で彼らを一人前にしなければなりません。ところが現状は、雇い入れたら後は知らんふりで、現場のバイトに丸投げ。こんな無責任な事では、西梅田のクリニックで起こった事が、最悪うちの職場でも起こるんじゃないでしょうか?
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杜若とポンプ場のどちらを残すべきか?

2021年12月12日 15時50分16秒 | 職場人権レポートVol.3
 
9月のブログ記事「住吉川(細江川)の源流を探る旅」の内容を勤め先の社内報にも応募投稿したら、何と来年1月号の社内報コラムに掲載してくれる事になりました。楽しみにしていたらゲラ(掲載記事の原稿)が届いたので、早速読んでみました。下記がそのゲラです。元のブログ記事まで表示すると、余りにも文章が長くなるので、ここでは表示しません。しかし、元のブログ記事も、リンク先をたどれば読む事が出来ますので、興味のある方は是非読み比べてみて下さい。
 
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最近、西成区から住之江区に越して来ました。住吉川にかかる住之江大橋を渡っていた時に、橋の上流と下流で川の趣が余りにも違う事に驚きました。そこで、一度河口から源流をたどってみようと思い立ち、自転車で散策して来ました。住吉川の河口部は工場地帯です。平林の貯木場が横にあり、昔は多くの材木が貯蔵されていました。今も河口部には材木を係留していた杭が川面に立ち並んでいます。河口付近は川幅も広く、船も係留されています。住之江大橋から上流をさかのぼると、それまでの工場地帯とは一転して、マンション横の緑地帯を流れるようになります。川の名称は依然として住吉川のままですが、川幅は心なしか狭まったように感じます。川の隣には住之江公園の池もあり、野鳥が飛び立ち、池の周囲には彼岸花が咲き誇っていました。住吉川は阪神高速のガード下で大きく湾曲しています。ガード下の湾曲部を過ぎると、更に川幅が狭まり、細江川と名前を変えます
わずか10キロの間に二度も名前を変え、様々な顔を見せてくれた住吉川(細江川)。一体どこが源流なのか?市営団地の中を流れる親水河川をたどれば、やがて防水ポンプ場が現れ、そこで流れが途切れます。防水ポンプ場から流れ出た水が、歴史の小道の中を流れ、10キロも行かないうちに、船をも浮かべるような大河に変身するのです。これほど変化に富んだ川が他にあるでしょうか。大河も一滴のしたたりから。それを身近で体験できた探索の旅でした。
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せっかく社内報に掲載してくれるのに、こんな事言うのもどうかと思いましたが、それでも、どうしても納得が行かないので、敢えて書かせてもらいます。私はこのゲラの内容に大いに不満です。何故なら、元のブログ記事では、住吉大社末社(浅沢社、大歳社)の杜若(かきつばた)や「おもかる石」、「発辰まいり」の風習についても触れていたのに、その紹介文が全てカットされ、「河口には船が浮かんでいた。源流はポンプ場だった。大河も一滴のしたたりから」というだけのオチに、矮小化されてしまったからです。
 
「大河も一滴のしたたりから」という最後のオチも確かに面白いかも知れませんが、私はそれよりもむしろ、中段の歴史紀行や風習の部分こそ、この記事の最大のポイントだと思っていました。平安時代には今の住吉大社の所まで海岸線が来ていて、人々は船に乗って住吉大社に参拝していました。今は窪地の中の神社に過ぎない浅沢社も、当時はきれいな水が湧き出る池に囲まれ、周囲には杜若(かきつばた)が咲き誇っていました。だから、杜若や細江川の風景も和歌に詠まれてきたのです。住吉川の別名である細江川の名前も、当時は細長い入り江であった事から来ています。近くを走る阪堺電車の駅名「細井川」も、浅沢社の泉から来ています。だからこそ、細江川も和歌や古文書に登場するのに、それらを全てカットして、単なる「ポンプ場」のオチだけで終わってしまっては、余りにももったいないです。
 
確かに、ブログの長い文章を、ここまでコンパクトにまとめて下さった事には感謝します。でも、これでは、ブログの最初と最後の文節を、ただ繋ぎ合わせただけの「やっつけ仕事」ではないですか。余りにも編集が雑過ぎます。そこで、急きょ私の方で下記の文章にまとめ直して、社内報に掲載してもらうようにお願いしました。
 
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最近、大阪市の住之江区に越して来ました。ある日、住吉川にかかる橋を渡っていた時に、橋の上流と下流で趣が余りにも違う事に驚き、一度河口から源流をたどってみる事にしました。
河口部は工場地帯です。貯木場が横にあり、昔は多くの材木が貯蔵されていました。川幅も広く、船も係留されています。
そこから上流をさかのぼると、住之江公園の横に出ます。公園の池では野鳥が飛び交い、周りには花が咲き誇っていました。

阪神高速のガードをくぐると、川幅が狭まり、細江川と名前を変えます。しかし、谷は逆に深まり、都会の川なのに、まるで山の中の渓谷にいるかのような感覚にとらわれます。
川の隣に神社がありました。住吉大社末社の浅沢社です。周りの窪地には和歌に詠まれた杜若(かきつばた)の群落もあります。隣には大歳社という神社もあり、持ち上げる事が出来たら願いがかなうと言われる「おもかる石」が祀られていました。私が持ち上げようとしてもビクともしませんでした。
阪堺電車の駅も川の近くにありました。駅の名前は「細井川」。ところが川の名前は「細江川」。何故名前が違うのか?もしかしたら浅沢社と関係があるかも?浅沢社の周りの窪地は昔は湧水池で、きれいな水が湧き出ていたようです。だから駅の名前も細井川なのかも。
都会の中を流れる何の変哲もない小さな川も、源流までたどれば様々な顔を持つ事が分かり、大変勉強になりました。
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社内報編集部には掲載写真を上記の6枚送りました。こちらについても、6枚とも是非掲載して欲しい所ですが、それがスペース的に無理なら、①船が浮かんだ河口部、②浅沢社、③大歳社のおもかる石の、3枚の写真だけにして貰っても結構です。

それなら、編集部のゲラよりも私の訂正稿の方が使用字数も少ないので、全部掲載出来るのではないかと思います。
 
私はこのように思うのですが、皆さんは、どちらの文章の方が、より面白い(より優れている)と思いますか?
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職場のヒヤリハット事例

2021年10月10日 07時55分55秒 | 職場人権レポートVol.3
今回のブログ更新は久々の職場ネタです。うちの職場では時々「ヒヤリハット調査」が行われます。1件の重大事故の前には29件の軽微な事故と、事故には至らない300件の「ヒヤリ、ハッと」させられる事例があるという「ハインリッヒの法則」に基づき、職場内の危険箇所(ヒヤリハット)を洗い出して事故防止に役立てようという調査です。
 
今回もそのヒヤリハット調査のアンケート用紙が配られて来ましたが、どうもいつもと様子が違います。今までは「床のデコボコを直して欲しい」と、床のひび割れや穴ぼこの箇所を主に書いていたのですが、「床の補修にはお金がかかるので、今回は直ぐに取り組める清掃活動(汚れている場所や整理整頓しなければならない場所の摘出・改善)に重点を置こう」という事になりました。
 
しかし、清掃なんて、わざわざこんな調査なぞしなくても、やる気になれば直ぐに出来る事なのに、何故わざわざこんな事を書かなければならないのか?それよりも、もっと先にやらなければならない事があるだろうと、私は下記の事例を書く事にしました。以下がその全文です。↓
 
H社員の危険行為を止めさせて下さい。
私達は、H社が加工したカット野菜などの商品を、スムーズに仕分けする為に、検品が終わったら、いつも前半店舗(1〜50番店)分と後半店舗(51〜109番店)分に振り分けて置いてます。
その検品や振り分けがまだ終わっていないのに、そのH社員だけは、平気で次の商品を前に被せて来るのです。
「危ないから、もう少し離して置いてくれ」とお願いしても、「かめへんやないか」と言って全く聞いてくれません。
多分、その方は、午後からの1便商品の置き場所を確保する為に、最初から詰めて置こうとしているのでしょう。
しかし、それは午前中の2便商品の出荷が終わってからでも充分間に合うはずです。
その程度の状況判断も出来ずに、自分の都合だけで、平気で次の商品を前に被せられるので、商品がごちゃついて検品や整理がスムーズに出来ません。
その方のコミュニケーション能力に難がある事は他の人も既に皆知っているにも関わらず、H社は関連会社で我が社の権限が直接及ばない事から、皆及び腰でしか対応してくれません。
こんな状況で、もし怪我でもさせられたら誰が責任を取ってくれるのでしょうか?私は絶対に泣き寝入りなぞしたくありません。
今回のヒヤリハット調査は清掃に重点を置いて書いて欲しいそうですが、そんな事よりも、この社員の危険行為を止めさせる方が先決ではないでしょうか。
当該社員が農産PC加工室から持って来た商品を、私達が検品・整理する際に、前半店舗分の商品を太矢印の方向に移動しようとしても、その社員が平気で次の商品を前に被せようとするので、危なくて仕方がない。(注)ブログではH社としましたが、アンケート用紙には実際の社名を記載しています。
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