アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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なにわB級グルメ探訪10 くいだおれ閉店

2008年04月24日 23時20分10秒 | なにわB級グルメ探訪
・くいだおれ:大阪・ミナミの名物料理店、7月閉店へ(毎日新聞)
 http://mainichi.jp/photo/news/20080409k0000m040121000c.html
・「くいだおれ」7月閉店、道頓堀のシンボル60年(読売新聞)
 http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20080409p101.htm
・「もう限界」大阪名物・くいだおれ閉店、時代の変化に勝てず(JANJAN)
 http://www.news.janjan.jp/area/0804/0804094562/1.php
・大阪名物くいだおれ
 http://www.cui-daore.co.jp/top.html
・くいだおれ(ウィキペディア)
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8F%E3%81%84%E3%81%A0%E3%81%8A%E3%82%8C

 大阪・ミナミの道頓堀にある老舗レストラン「くいだおれ」が、この7月で閉店します。何でも、不況の長期化に伴う客単価の減少や、嗜好の変化による客離れによって、閉店の止む無きに至ったのだとか。
 そのニュースが流れたのは確か4月の10日過ぎで、「くいだおれ」人形の前には黒山の人盛りが出来ていました。店の前も長蛇の列で、とてもじゃないが店内に入る気にはなれませんでした。その喧騒もようやく静まり、やっと今日初めて店内に入る事が出来ました。

 そして食べた感想ですが、予想した通り、”期待外れ”でした。あの店はビルの中が割烹・和食・居酒屋・洋食のフロアに分かれていて、私はその中の1階の洋食・レストランのフロアで「くいだおれオムライス」を食べたのですが、味と言い店内の造りや雰囲気と言い、かつての百貨店内の大衆食堂と変わらないのです。つまり、何の特徴も無いのです。確かに拙くは無い。しかしそれだけでは、オムライスを家で作って食べた方が遥かに安上がりです。何もわざわざ外食する必要などありません。これでは客離れが起こるのも頷けます。
 かつての百貨店の食堂が相次いで閉店せざるを得なかったのも、偏に時代の変化に取り残されたからでしょう。核家族化・少子化・共働き・個食化がこれだけ年々進んできたのにも関わらず、十年一日の如く「ファミリーレストラン・大衆食堂」折衷型のコンテンツに固執していたのでは、そりゃあ客も次第に先細りになりますて。

 オムライス・カレー・定食類が大体900円台で、うどん類は600円台、フライ・ハンバーグ中心のグリル定食が1800円台。そして、その定食も、エビフライ定食・唐揚げ定食と、揚げ物が中心で、うどんも、きつね・こぶ・エビフライ入りうどんの3種類のみ。うどんは、昆布ダシによる甘めの味付けが特徴の、典型的な大阪うどん。食後のコーヒーなどのセットメニューも一切無し。これが、洋食・レストラン類の基本的なメニュー・価格設定です。
 これでは、周辺の飲食店には到底太刀打ちできません。今日びファミレスでも、昼のランチはもう少しマシなものが出ます。最近は讃岐うどんの店もあちこちに出来ています。1000円以内でも、もっと美味しい物を食べられる所が、探せば幾らでもあります。

 私は最初、この老舗の経営不振には、不況や核家族化・個食化の影響も然る事ながら、最近富に問題になってきている日本人の味覚異常の問題(調味料漬け、マヨラーの出現など)も絡んでいるのかな、と思っていました。新世界の「いづみ食堂」が閉店の止む無きに至ったのも、同じ理由からでしたから。
 しかし、それでも「まいどおおきに食堂」の様に、薄味の「昔ながら」路線を打ち出しながらも、店舗のリニューアルや効率化を進める事で、堅実な経営を維持しているチェーン店もあります。また「自由軒」の様に、敢えてレトロ路線に徹する事で、逆に周辺との差別化に成功している事例すらあります。
 「くいだおれ」の場合は、そのどちらでもありませんでした。味もコンテンツも全く昔のままで、敢えて言うならば「グリコのオマケ」路線とも言うべきものでした。誰でもあのキャラメルの味を知っている「江崎グリコ」ならそれでも構わないのですが、如何せん「くいだおれ」は「江崎グリコ」ほど知名度は高くはありません。

 「くいだおれ」の経営不振も、案外そこら辺の事が影響しているのではないでしょうか。何十年に渡って、中途半端な「グリコのオマケ」路線を墨守してきた故に、「まいどおおきに食堂」の様な経営効率化にも、「自由軒」の様な周辺との差別化にも、転身するチャンスを逸してしまったのではないか、と思うのですが。有体に言えば「くいだおれ人形に頼りすぎ、その上に胡坐をかき過ぎた」のではないかと。如何に「くいだおれ人形」が大阪の象徴だったとしても、所詮キャラクターはキャラクターでしかありません。肝心なのはキャラクターの扱いではなく、味や経営手法の刷新である筈なのに。
 折角、大阪ミナミの一等地に古くから店を構え、客寄せパンダの「くいだおれ人形」もあるのですから、知名度としてはピカイチです。そういう他の店には無い有利な条件もあるのですから、若し経営者として本気で再建する気構えがあるのなら、もっと色んな手立てが思い浮かんで来る筈なのですが。
コメント
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