憲法記念日の5月3日(日)14時から大阪・扇町公園グラウンドで「憲法壊すな!おおさか総がかり集会」が開かれました。今年は今の平和憲法が施行されてちょうど70年目に当たります。安倍政権は2020年のオリンピック開催までに憲法改正すると言いました。ただ改正を口にするだけでなく、その期日まで明言したのです。そこまで「敵」は腹をくくっています。絶対にそれを許してはなりません。
沖縄民謡の演奏と主催者あいさつの後、4名の国会議員から情勢報告がありました。
まず民進党・辻本清美議員から、「来年の今日、安倍政権打倒を勝ち取った後の憲法記念日をイメージして欲しい」という呼びかけがありました。国会議席の3分の2を与党の奪われ、「自民一強」とマスコミにも書かれ、市民の一部は諦めムードに陥っているが、決してそうではありません。衆院の憲法審査会でも審議すればするほど改憲派のボロが出ています。「今の憲法は米国からの押し付け憲法」だと今まで散々言われてきましたが、実際は戦争放棄も生存権も日本人の発案だった事を、今や自民党の委員も認めざるを得なくなっています。都構想も否決したし、参院選挙でも東北の1人区は一県を除き後は全て野党共闘が勝利しました。実際は「一強」ではなく「一進一退」なのです。決して諦めてはいけない…と。
二人目の共産党・辰巳考太郎議員からも、今村前復興相の「東北で良かった」「自主避難は自己責任」暴言からも明らかなように、安倍政権のモラル崩壊が甚だしい。その元凶は総理にあります。総理は、二言目には「任命責任は自分にある」と言うが、「責任は言うだけでなく、実際に取らなければ意味がない」。その総理の「改憲の機は熟した」との認識とは逆に、世論調査では年々、改憲派が減少しています。2007年には53%だった改憲賛成が、今年は43%で42%の反対派と拮抗。憲法9条に限ると「平和に役立った」が8割、「良かった」が9割。特に若者の間で9条を積極的に肯定する人が増えています…と。
三人目の社民党・福島瑞穂議員からは、三点に渡る提起がありました。一つ目は森友学園の件で、隣の韓国でも同じような政治私物化疑惑が発覚し、パク大統領が辞任に追い込まれました。日本でも決して疑惑追及の手を緩めてはなりません。二つ目の共謀罪法案の件でも、「何も悪い事していない、誰も被害者がいないのに、なぜ共謀したからと言って、たったそれだけで逮捕されなければならないのか?」「権力にとっては政権批判そのものが犯罪なのだ、だから国民を分断し、互いに監視・密告させようとしているのだ」、実際に60年代の米国でも、ブラックパンサーやシカゴ・セブンなどが「ベトナム戦争反対」共謀の罪で起訴されました。最終的には無罪となりましたが、起訴された事で、あらぬ濡れ衣を着せられる羽目になりました。そうやって、国民を黙らせる事こそが共謀罪の真の目的なのです。それを跳ね返す為には、「戦争反対が共謀であるなら、むしろそれに加わらなければならない」…と。
最後は自由党・渡辺義彦議員から、「戦後ようやく勝ち取った自由や平和を再び奪われてはなりません」「森友学園が作ろうとしていた小学校の建物は真っ赤で、まるでゴキブリホイホイのようです。そこに吸い寄せられたゴキブリの右翼や利権政治家たちを、野党と市民の団結でつまみ出さなければなりません」との力強い提起で、4名の議員からの報告が終了しました。
議員報告の後、裏表の両面刷りで「憲法壊すな!」「アベ政治NO!」と書かれたステッカー(ポテッカーと言うらしい)を、裏表それぞれ一回ずつ全員で掲げました。その後も市民団体やジャーナリストからの報告が続きます。以下はその概要です。
国民が食って行くのに精一杯で、政治に関心が持てないのを良い事に、安倍がしたい放題している。ブラック企業や格差社会の下で、まともに働いても食って行けない賃金しかもらえず、死ぬほど残業しなければならない。年間数万人もの自殺者や餓死者を放置しながら、「何があっても国民を守る」なぞと薄っぺらな言葉を並べるよりも、実際の国民生活に寄り添って欲しい(関西市民連絡会、パク・アユさん)
ハイサイ、グスヨ、こんにちわ。米軍基地がてんこ盛りの沖縄で、平和憲法のある祖国に復帰しようと頑張ったのに、その祖国・日本からも裏切られた…何度、同じ苦しみを味合わせるのか(感極まって涙ぐむ)。沖縄の闘いは弱さを武器にした闘いだと言われている。沖縄・辺野古の基地ゲート前に座り込んでいる人たちは、自分や沖縄だけでなく、機動隊の若者や日本本土の人たちの為にも、二度とこんな苦しみを味合わせてはならないと頑張っている。是非、支援をお願いします。(基地のない平和で豊かな沖縄をめざす会、芳沢章子さん)
シリアやイラクでは戦闘のあったすぐ横で子どもがパンを買っている。戦争が日常になってしまっている。トランプがシリア攻撃に使ったトマホーク1機1億円×60機、壊したシリアのミグ戦闘機1機20億円×20機。これでまた米露の軍産複合体が大儲け。マスコミもスポンサーが三菱などの軍需産業なので沈黙。南スーダン内戦や北朝鮮ミサイル騒動も構図は同じ。(イラクの子どもを守る会、西谷文和さん)
森友学園の疑惑は、明らかになるどころか、逆に深まるばかり。国民全体の奉仕者であるはずの公務員が、実際は安倍昭恵や松井一郎の下僕として、森友学園に手取り足取り便宜を図っていた、政治の私物化そのものだった事も、音声データで明らかになってきました。安倍も松井も辞めろ!(森友学園問題を考える市民の会、木村真・豊中市議)
集会は1万8千人参加で成功裏に終了しました。前述の西谷さん曰く、南スーダン内戦は石油利権をめぐる米・中の争いだそうです。中国が北部のスーダン政府を支援したのに対し、米国は南スーダンの分離独立運動を支援。いずれも民族独立の理念に共感したからではなく、スーダンの石油が欲しかっただけ。PKO(国連平和維持活動)はその隠れ蓑に過ぎません。ところが、米国はアフガン・イラク戦争で、大量の兵士がPTSD(戦争後遺症)を患い、南スーダンPKOに参加するどころではなくなりました。その穴埋めに利用されたのが自衛隊です。その自衛隊は、南スーダンPKOで中国軍の警備を割り当てられる所でした。集団的自衛権行使は尖閣問題とも日本防衛とも無関係です。私たちの事をひたすら「中国の手先」呼ばわりし、集会前や辻本清美の演説中に参加者に罵声を浴びせていた街宣右翼は、その事をどう思っているのでしょうか?ひたすら「米国のポチ」「権力の犬」として、国民を非国民呼ばわりするしか能のない街宣右翼には、ひょっとしたら内閣官房機密費から金が出ているのでしょうか?
そして、15時から、中崎町・南天満・西梅田の3コースに分かれてデモ行進です。私は、「森友学園疑惑真相究明の会」の人たちと一緒に、西天満から梅田新道を通り西梅田までのコースを歩きました。しかし、いつのまにか「森友」の人たちとはぐれ、気が付いたら「秘密保護法ロックアクション」の人たちと歩いていました。西天満の交差点では、青信号なのに警察がストップをかけ、デモ隊の分断を図るような事も起こりました。それに対し、デモ隊はケサラの歌で対抗しました。まるで、ソ連崩壊の引き金になったリトアニアの「歌う革命」気分です。その中で、地元で早朝に「しんぶん赤旗」配達をしている知り合いのオバちゃんとも、会場で偶然顔を合わせ、その方も一緒に歩いてくれました。その時に叫んだロック調のコールから一部(メモできた分)を、下記に紹介しておきます。
戦争反対!安保廃棄!憲法壊すな!9条実現!南スーダン自衛隊撤退!辺野古の新基地建設反対!普天間基地は直ちに閉鎖!沖縄の民意を無視するな!全基地撤去!原発再稼働絶対反対!危ない危ない共謀罪!テロ対策なんて嘘っぱち!貴方の心を国家が覗き見!何も悪い事してなくても相談だけで即逮捕!貴方も私もテロリスト!告げ口、密告大歓迎!暗黒社会がやって来る!要らない、危ない共謀罪!
川内(せんだい)原発再稼働反対!高浜原発再稼働反対!伊方(いかた)原発直ちに止めろ!地震が起きたらどうするの?危ない原発、再稼働するな!危ない原発、輸出するな!自主避難は国の責任!避難と移住の権利を認めろ!安倍は今すぐ辞めろ!安倍を倒せ!憲法守らぬ総理は要らない!森友学園終わってないぞ!安倍昭恵を証人喚問!共謀罪は今すぐ廃案!強行採決絶対反対!憲法9条改悪するな!戦争止めろ!
戦争法は要りません!武力で平和は作れない!アメリカの為に自衛隊使うな!辺野古の新基地建設反対!沖縄に基地が多すぎる!沖縄の民意を無視するな!原発再稼働は要りません!戦争したがる総理は要らない!憲法壊す総理は要らない!ゴマカシ答弁、安倍は辞めろ!ウソツキ内閣、安倍は辞めろ!安倍晋三は要りません!安倍は辞めろ!