ボケ予防教室を7年間続けると、参加者の脳機能はどのように変化していくのか?
結構興味あるでしょう。とにかくまずこのファイルを読んでください。
成績比較ができた人13名中
改善した人3名+維持できた人7名=有効率77%
文句ない結果だと思いますが。
松江市は、二段階方式導入済みの八雲村・宍道町など6町村と合併しました。
そして松江市全体で、この二段階方式を取り入れて認知症予防活動に取り組もうとしています。
そのタイミングでの教室の成績推移の検討でしたから、八雲支所の保健師さんは、「きちんとした正しい検討結果を出さなければ」という思いと「教室は有効であるという確信を伝えたい」という思いがあったはずです。
阿蘇中岳噴火口 山中湖からの富士山
教室を引っ張ってこられた石倉(地区公民館長)さんも、実は単純計算の結果の有効率46.2%では納得できなかったようです。
昨年の12月に松江市で私の講演会がありました。そのときに石倉さんはわざわざ出席されて、その上に「自分たちは教室をもう7年間も自主的に継続している」と胸を張ってお話されたくらいですから。
教室のたびに「自分たちは元気だよね!」という確認が自然にされて、それが自信につながるのではないでしょうか。
伊豆大島の椿二種(日光・金花茶)
控えめな出川保健師さんも、個別検査をして生活指導する過程では「結構お元気だ」という印象を持っていたそうです。
ところが単純計算の結果からは、有効率が約半数でした。
一般的にいって、保健師さんたちは真面目で正直者です。
数字が出るとそのまま信じてしまおうとする傾向はありませんか?
体験の中で自分の感じている「印象」は、コンピュータ処理したような正確さを伴っていることが多いと、私は思います。
「体験の中で」というのがミソで、「体験するとき」必ず関与するのが前頭葉です。体験を重ねるうちに、前頭葉が勝手にデータを蓄積して、勝手に処理して結論を出してきたとき、それがなんとはない「印象」として感じられているのでしょう。
決して前記の「印象」を踏まえた結果ではなく、データを正確に解釈して「前頭葉の自然老化」を考慮に入れると有効率77%。
当然のことながら結果が「印象」と一致したのです。
それで、石倉さんも出川保健師さんたちも納得。