脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

名づけて三沢方式

2007年10月30日 | 各地の認知症予防活動

三沢市は、去年に引き続きの講演でした。

昨年の講演会の様子
http://blog.goo.ne.jp/ageinglife/d/20061214

今年も交流会を計画しているということを聞いていましたから、楽しみに伺いました。
Img なんとまあ、全部で9教室も!
とにかく、今年立ち上げたのが8教室。ちょっとひるんだ教室もあったのでしょうか、参加したのが6教室。

企画の段階で「ステージで活動発表をしましょう」と声をかけるときに、保健師さんたちは「大丈夫かしら?無理ではないかしら?嫌がられないかしら?」と遠慮っぽくなるのが通例ですが、教室がうまく運営されていれば(楽しいプログラム、かくしゃく老人のリーダー、ボランティアも楽しく元気)皆さんノリノリでアイディアを出したり自主練習したりするものなのです。
去年の三沢がその通りでした。
継続教室は、時間の都合で遠慮してもらったところもあったのだそうです。でも、会場には元気にいらっしゃっていました。

「8教室もよく同時に立ち上げたこと!」という私の質問に答えてくれたのがT保健師さん。地域包括支援センターに異動になったことと、この事業を地域包括支援センターの担当にするということが同時進行して、今年から少し新しい形をとることになったようです。
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その内容は、三沢市に4事業所があるので、それぞれ地域別に2教室を割り当てて、「介護予防教室」の運営を委託するのです。
「検査と生活指導は?」という問には
「それは、すべて市がやります」ごく当然のように答えてくれました。
国保中央会の二段階方式研修会にN保健師さんが参加して始まった三沢市の認知症予防活動。
個別生活改善指導を、活動の中心にすえる精神は脈々と受け継がれていることに感動もし安心もしました。

今年新採用のT保健師さん。先輩保健師さんたちと一緒にテストや生活指導をやった印象を聞いてみると
「おもしろいです。すごいなあとおもいました。」と顔を輝かせて語ってくれました。
三沢出身ですってね。
ふるさとのお年寄りのために、がんばってくださいね。

本年度は市側が指導しながら一ヶ月に2回開催します。P1000003_2 そして来年度は、一ヶ月に1回、事業所のスタッフが教室運営を手伝いますが、あくまでも自主運営するためのお手伝い。このように言い切れるのは、平成14年度から1教室ずつ立ち上げては自主活動として継続ができている自信なのでしょう。
事業所から「リーダー養成講座を開いて欲しい」という要望が出てきているそうで、T保健師さんは「継続教室のリーダーさんたちに講師になってもらってやるつもりです」と、ちゃくちゃくと自主活動への布石が敷かれていっているようでした。

そして来年度は新規教室を4ヶ所開始し、今年と同様各事業所が一ヶ月に2回教室ずつ開催していくという計画を考えているそうです。

今回のような催しを通じて、「自分の地区にはない」という声が上がれば、教室の立ち上げには追い風です。
実際ロビーの作品展示コーナーで、「これ素敵。作ってみたいわ」「この地区ではこんな作品を作ってるんだ!」などという声が聞かれました。
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「教室の運営を事業所に委託して、二段階方式による検査や生活指導は行政サイドの保健師さんが責任を持つ」というやり方は、私がかかわっている中では初めて聞きました。
「三沢方式」といってもいいのではないでしょうか?
期待しています♪


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