実務研修会が終わりました。
研修の初めに「まったく初心者の方?」と挙手をお願いしたら、なんとほとんどの方が手を挙げられて新たな覚悟を強いられました。
修禅寺(in修善寺)のもみじ 今年初めて庭園が公開されました。
エイジングライフ研究所主催、二段階方式の実務研修会は、内容の濃いことで有名です。
流行語を使って「頭がトマト」という言葉がよく聞かれたころもありました。もちろん「頭がピーマンよりずっといいでしょ」と返しましたが。
A4版1枚の脳機能検査を用いて、認知症の種類、レベルを知って、その上に生活指導までするのですから、検査法の習得だけでなく、手技の深い理解が必要だということはわかってもらえると思います。
マニュアルが3冊あるところからも深さは理解できると思います。
研修会を15年近く続けてきました。
カリキュラムは同じなのですが、毎回、雰囲気が違うのです。
受講者と講師のやり取りの中で、「できるだけわかりやすいようにするには何がいいだろうか」という小さな方向転換がいつもなされているからだろうと思います。
さて今回の印象ですが、皆さんが初心者だというのに、そして担当部署が高齢者でない人もいたというのに、不思議なほどまとまりよく理解してくださったという気がしています。
ケースを持ってくるように連絡しましたので、かなりの方はご家族などの身近な方々を対象に実施されたようです。テスト方法などは研修前ですから不都合なところもありましたが、家族ですから生活歴を良く知っているため、研修が進むにつれて「認知症は生活習慣病である」という二段階方式の主張が納得しやすかったのではないでしょうか?
W林さん:テストが生活改善指導の入り口だということがよく理解できた。(その通り!レベル分けしてレッテル貼るわけではありません)
Y山さん:今後はテスト結果からもう一度その人を見てみよう。(長くかかわっている人が維持しているのは素晴らしいことです)
H島さん:合併もあり母子担当でもありテストしてこなかったが、手技の力はわかったし母子でも使えるかも。(ボケ予防は幼児期の教育から始まります)
H山さん:実施例に対しての解説をうけ、詳しく見ることが大切でなんとなく理解するではだめだとわかった。(何例かやることですよ)
T村さん:介護認定に使えるかも!脳機能テスト結果と生活実態と生活歴が一致することが分かった(一致しなかったら、普通のアルツハイマー型認知症ではありません)
S口さん:MMSの下位項目に低下順があるというのが驚きだった。生活歴の聞き取りが難しい。これに関してU田さんからの助言は満点でした!
「テスト結果から推理されるタイミングを外さないこと。話がずれるときには引き戻すこと」
K林さん:基礎からだったのにあっという間の二日間(ということは脳はとてもよく活性化されたことになります)認知症に対して目からウロコの思い。積極的に地域活動をしたい。(若者に期待してます!)
K政さん:内容が深く多いので、歳取っていて不利だった!(覚えることは大変ですが、生活歴聴取や生活指導はベテランの味があります)
Y本さん:事前に実施したテストは失敗だった・・・(このテストは失敗したとしても傷つけたりはしませんからね。慣れることです)
U田さん:実践を積んでいるのでとてもよくわかった!皆さんとにかくやることです。Faxで解説してくれるんだから!(私の話にうなずいてくれる姿に、二段階方式の実力を改めて感じながら研修をしました。ありがとうございました)
H川さん:自分の街でどのように認知症予防活動をするのか見えてきた感じがする。(レベルに合わせた施策を考えてください。地域性・リーダーにも考慮して)
T田さん:これから勉強する。そしてどこで生かせるかを話し合おうと思う。(合併があると、なかなか足並みをそろえるのも大変でしょう。ただ認知症予防は待ったなしですから)
S井さん:認知症担当でないのでついていくので精いっぱい。もっと勉強しなくては。責任もって自覚して脳の健康を伝えたい。(突然の指名でびっくりしたでしょう。わからないことが分かるだけでもよく聞いている証拠です)
S木さん:認知症予防教室を定着させたい。母子の指導の時に「脳も体も使えるように」と強調したい。(テスターとして素晴らしかったです)
K瀬さん:共通理解の物差しとして使える。(これはK瀬さんの街での勉強会。
http://blog.goo.ne.jp/ageinglife/d/20090819)
自主的なグループ作りもめざしたい。この研修に10万円かけてもらっているので実践につなげる!(大ボケに対しては600万円/年必要なんですよ。予防の効果は必ず上がります)
O崎さん:大ボケ・中ボケ対象の老健の仕事をしてやっぱり予防だと思った。ヘルスにいると早期発見ができそう。(事例が事故の後遺症という珍しいケースでしたね。原則に沿ってテストの解釈をすればこの結論になるのです)
参加者が少ないと思うでしょうが、このごろは少ない人数でみっちりやれています。以前のように60人70人のときは、どうだったのでしょうね。
それではみなさんの研修後の事例提出をお待ちしています。
テスト結果。A4版白紙。30項目問診票。生活歴の聞き取り(原本用赤いクリアファイルの中に聞き取りに使う新フォームがあるのでこれも活用してください)を送ってくださいね。