東北アルパインスキー日誌 ブログ

東北南部の山での山スキー、山歩き、山釣りなどと共に、田舎暮らしなどの話を交えながら綴っています。

萱葺き屋根葺き替えの光景 2011.08.01

2011年07月31日 | 田舎の話
今週こそは日帰りの山歩きと思っていたら、色々と雑用が入って中々実現はできない。何時もなら5月には終わっているはずの「道開け」が終わっていないからだ。

「道開け」とは雪で倒れて道を塞いでいる杉の木を片付けることで、これが終わらないとよその家からこの作業道が使えないとクレームが入る。

久しぶりにチェーンソーを回して早朝から始めたが、大雪のダメージは予想以上で倒木が多く、結局半分も終わらないで今日の作業は終了。幸いあまり暑くないので作業もしやすく、太い木を切り刻んでゆくと何か爽快な気分にもなる。まあ、丁度良いストレス解消でもある。

仕事を終えて仙台へ帰ろうとすると近くの家の屋根に人の影が・・・。
古びた茅葺屋根の上で一人の職人が仕事中で、今となっては全く珍しい屋根の吹き替えをやっていた。

屋根の吹き替えは材料のヨシの入手と品揃えが困難で、今となっては伝統を受け継ぐ職人が殆どいなくなっている。まして手間と時間がかかって金もかかる為、個人で葺き替えをする人など全国的にも皆無に近い。

見ると足場は頼りない杉の細木を荒縄で結んで組上げ、頭にタオルを結んだ粋なスタイルが実に印象的。しかも、たった一人の作業となると今の建築現場では考えられず、まさに50年位前の世界に引き戻された感があって興味深い。

40年くらい前までは自分も茅葺屋根の暮らしだったが、今のトタン葺き屋根の家の様な暑苦しさの記憶はない。ぶ厚い萱の層が断熱材となると共に2階から棟の高さが高く広い空間があり、空気の流通も良くて暑い盆地山形の夏も凌げたのだろう。

屋根の吹き替え 01



屋根の吹き替え 02


コメント
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