新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

療養型は充足していない!:CBの記事より

2008-08-27 06:40:53 | 医療

さて、出発準備が終わったところで一つ記事を・・・

 

療養型病棟削減に関しての記事です。

急性期病棟の受け皿である療養型が減っていけば、回らなくなる。当たり前のことです

 

ちなみに現在うちの病棟。血液で持っている20床は超過して、他のチームが持っているベッドを借りて運営していますが…それでもつらい状況です…

人口当たりの医師数が全国最低の埼玉県だから顕著なのか・・

 

CBの記事です

 

「療養病床削減」で地域医療は崩壊

8月26日15時28分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080826-00000000-cbn-soci  

厚生労働省が進めている「療養病床削減」計画に対し、山口県内の急性期病院の9割以上が“反対”と答えていることが、同県保険医協会の調べで明らかになった。同協会では、「急性期病院の受け皿として地域で重要な役割を果たしている療養病床を排除すれば、地域医療が成り立たなくなる」と、同計画に反対している。  

 

病院は、「医療法」の病床区分によって、救急などを担う「急性期病院」、長期の療養患者を受け入れる「療養型病院」などに分けられている。 

 

療養病床については、医療保険が適用される「医療型療養病床」と、介護保険が適用される「介護型療養病床」があり、厚労省は2012年3月末までに介護型を全廃し、医療型も大幅に削減する計画を進めている。  

現在、厚労省の計画に基づき、各都道府県が具体的な療養病床の削減数などを検討している。山口県では、医療型と介護型を合わせ9565床の療養病床を4153床に減らす方針を示しており、この影響について、同協会の病院・有床診療所対策部が、県内の急性期病院を対象にアンケートを実施。39病院のうち12病院が回答を寄せた。  

療養病床は、急性期病院からの患者の受け皿となっているが、アンケートでは、救急医療体制の確保について、「少なくとも現状の療養病床を維持すべき」が41.7%、「むしろ増やすべき」が50.0%と、全体の91.7%が療養病床の削減に反対の意向を示していることが分かった。  また、現在の療養病床が、急性期医療からの受け入れ先として充足しているかについては、「不足しており、苦労している」が41.7%、「充足はしていないが、何とか受け入れてもらっている」が58.3%で、回答した急性期病院のすべてが療養病床は充足していないと考えていることが明らかになった。  

 

さらに、厚労省は療養病床の削減に伴い、受け入れ先として「介護療養型老人保健施設(新型老健)」に転換する方針を示しているが、受け入れ先として妥当かどうかについて、「不適」が75.0%を占めたほか、「患者の急変時の対応の可否による」が16.7%だった。  同協会では、「地域の入院医療は、急性期から回復期の病床、療養病床へという地域の病床連携の中で完結する。厚労省の計画は、単に療養型病院の問題だけでなく、入院患者やその家族を含めた地域医療に重大な悪影響を及ぼす」などと批判している。

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 療養型病棟、受け皿としての部分は大きいのだと思います。 結局、ある程度の受け入れ先がないと大学病院・大手市中病院は回らないですし、うちの病棟なども厳しいところがあります。

 

具体的にうちの病棟では二人の患者さんは急性期病棟の適応ではなく、受け入れ先があれば受け入れ先に移動した方が良いのだと思いますが・・・・

 

受け入れ先がないまま、急性期病棟を運営していたら・・その病院も窮地に陥るでしょうし・・・次に事故や病気で入院する人の入るベッドがなくなってしまう。

非常に大きな問題だと思っています

 

医療型の療養型病棟か否かとい問題も、医療型でなくてはつらいという部分もあります。可能であればリハビリも含めて、様々な医療提供ができることが望ましいと思っています

 

療養型病棟の問題を含め、日本の医療の根幹から見直す必要はあると思います。アメリカの真似をすることが多いですが、日本はまったく異なるシステム、異なる環境ですので真似をしても仕方がなく、日本流の社会保障システム、医療制度を立案、実行していかなくてはならないのだと思います

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

建設的な意見、具体的な意見は書いておりません。もし、時間があったら…そして土日に覚えていたら少し書いてみようかと思っています

 

それでは、また。

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ど~でもいい話:僕と給料w

2008-08-27 05:36:39 | ど~でもいい話

おはようございます

 

昨日、給与明細が来ましたのでいつもあまり気にしないのですが、ちらっと見てみました。

 

ショックw

 

給料が13万下がっている

 

10万下がるのは地域手当が抜けたからだろうけど、3万下がったのはどういうことだ?

 

ついでに、住居手当・・・出てないしw

当然ながら、超過勤務も出ていませんねw

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なかのひと 

ま、超過勤務はどうでもいいのですが住居手当は出してもらわないと困る。中途半端なんだよな、毎回。

 

友人の何人かが住居手当が出ていないようなことを言っていたので、僕もちゃんと言った方がいいだろうな

 

まぁ、私生活で金を使うことがなくなったので・・・困らないかもしれませんが・・

 

それでは、また

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無料の妊娠出産:これこそ、国民の啓蒙が必要な気がする

2008-08-27 00:04:21 | 医療

こんばんは

 

今日は様々な意味で若干疲れ気味です。

午前中は特別な動きもなく、淡々と様々な検査を確認しながら病棟管理をしておりました。 午後になると学生が来たので、抄読会用の英語の論文を渡しながら、いろいろ説明をしていました。

 

病棟マップを見ながら説明をしていたら、左目の片隅に異変が・・・

 

学生そっちのけで、とりあえず病室に駆け込みました。

 

SpO2 69%!

 

部屋に入った瞬間

「アンフェタミン先生、呼んで来て」

という声が聞こえたので

「もう来てる」

と答えました。掛け合い漫才じゃないのですが…大変だったです。

 

すぐ救急カートを持ってきて、自発があって頻呼吸だからジャクソンリースでautoPEEPをかける感じで補助呼吸をつづけました。BVMは自発がなかったら・・・むしろ積極的に使用しますが・・・自発があるならジャクソンの方がよいでしょうね。

 

そこからバタバタと1時間くらい処置をして、何とかSpO2 92%くらいまで回復しました。現在は何とかSpO2 96%くらいを保っています。

 

急変対応を手助けしてくださいましたすべての医療従事者の方々に感謝します。

 

まぁ、その後も大変だったのですが・・・ 何よりも大変なのは明日からですね。

 

慣れていた血液志望の研修医2年目(ほぼ血液専属で担当してくれていた。上の急変対応のときいたのも彼)が明日から交代というのが痛い。

さらに、一年目ももうすぐ交替で…えらく病棟が弱くなる。

 

特に木曜日が痛いなぁ 土日含め、基本的に木曜日以外は病棟にいるので、何かあっても僕が当たることができるのですが…木曜日は手薄になります。

 

僕の外来日なので…

 

明日からはさらに忙しくなりそうですね

 

さて、今日はCBのこの記事を紹介します

 

舛添厚労相「医師確保、概算要求と別枠でできる」

8月25日20時57分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080825-00000008-cbn-soci  

舛添要一厚生労働相は8月23日、「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化に関する検討会(座長=高久史麿・自治医科大学長)の冒頭、今年度は補正予算を複数回編成する可能性があるとした上で、「医師確保や社会保障は、『骨太の方針』の中でも特別枠で組み込まれているので、概算とは別枠でさまざまなことができる。年末の本予算編成までにさまざまな形でいい提案を具現化したい」と述べ、27日の会合で報告書を取りまとめた後も引き続き同検討会を開催していく意向を示した。 厚労相は冒頭、次のようにあいさつした。

 

■社会保障は「骨太」の特別枠 

「27日に(同検討会の)会議を開いて報告を行う。皆さんの意見は既に概算要求の中に相当含まれる形になっている。今年度の予算編成はいろいろな要因があって、少し正常の形とは異なり、おそらく補正予算を複数回組む可能性がある。年末の本予算編成までにさまざまな形でいい提案を具現化したい。その意味で、27日でこの委員会が終わるのではなく、その後も予算編成に向けて、適宜お集まりいただき、新たな提案をいただきたい。医師確保や社会保障は、『骨太の方針』の中でも特別枠で組み込まれているので、ある意味で概算とは別枠でさまざまなことができる」

■お金ない人に安心して出産を 

「きのう(22日)、安心して妊娠・出産ができるための体制を整えたいということで、妊婦検診は現在5回分までが無料だが、(出産までに必要な)14回分を全部無料化すると言った。後で出産育児一時金は35万円出るが、手元にお金がないと出産できないという憂いがないように、一円のお金がなくても妊娠・出産できるようにと思っている。予算編成の過程で実現できるよう柔軟にと考えているので、(検討会の)中間報告以降も、予算編成という絡みにおいて適宜またご相談申し上げたい」

■介護も同じプロセスで取り組む 

「同時並行で、介護の問題も同じプロセスで取り組みたいと思っている。『医療崩壊』といわれる現状に終止符を打ち、『医療ルネサンス』を実現するという高い目標を掲げている。介護も同じで、きちんとした政策を打ち立てたい」

 

■政権変わっても、変えられない方針立てる 

役所もみんな所管で全力を挙げて頑張っている。現行法規の中で仕事をするのが役人で、それを越えてやれというのは酷。そのために政治家がいる。医者がいない中で増やせと言えないので、閣議決定を変える権限を持っているわれわれが変えればいい。一番の問題は政治のリーダーシップが欠けていたということで、それを棚に上げて、『役人が働かないから悪い』というのは、言っても始まらない。役人は役人で、のりを越えないところで頑張っているのだから、全力を挙げてリーダーシップを発揮したい。総理は自ら『安心実現内閣』と言っており、根幹は国民の生命を守ること。そういう意味で、総理と相談しながら必要な大改革を行う。霞が関にいる優秀な人たちがそれに向かって仕事をしていけるよう、そういう意味で政治家も役人もオールジャパンで働かないといけない時期に来ている。

福島県の大野事件の判決を見ても分かるが、医療側にも言い分があり、娘さんを亡くされた遺族にも言い分がある。その両方をどう実現するかということが政治家の仕事だと思っている。これから次の政権がどういう政権になるか分からないが、『どのような政権が来ようとも、われわれが打ち立てた方針は変えられない』ということを確立したい。そういう意味で、予算編成を越えても皆さん方のお力をお借りしたい。医療提供者の方々もその責を担っていただき、報道に携わるメディアも公共の電波を使っているのだからその責を担わないといけない。小児科の崩壊を救うということで動いた丹生裕子さん(「県立柏原病院の小児科を守る会」代表)も(委員として)いるが、国民の皆さんとオールジャパンで行う時期に来ている。その上での今回の集中審議がある」

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素晴らしいことを言っていただいていると思います。

 

「無料で出産」は実行されれば素晴らしいこと。将来の日本の税収の問題も含め、少子化対策にもなっていると思います。

しかし、無料であるがゆえに「安全に生まれるのは当り前のこと」と国民全体の勘違いが加速するのではないかという危惧を持っています

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

他にもいくつか思うところがありますが、やはり疲れ気味のためこのあたりで終わりにします。

 

それでは、また。

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