おはようございます。
さて、準備はおおむね完了し、今は洗濯と朝飯を食べています。 ニュースを見ていて気がついたのですが、医師養成数5割増しの提言があったという素晴らしいニュースを知りました
しかし、実際に病棟管理、外来をやりながら大学病院で学生の教育まで行うのは無理に近いですね。一日に時間を取れても30分程度です
しかも急変があったら、もう「放置」状態になりますし、最後まで学生の面倒を見れる状態ではないでしょう。
二か所の大学を見ましたし、他の大学の話を聞いてもあまり変わりはないと考えております
読売新聞です
医学部定員5割増、厚労省検討会が医師不足解消へ目標
8月28日2時14分配信 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080828-00000002-yom-soci
医師不足問題の具体策を協議する厚生労働省の「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化検討会は27日、医学部の定員について現状の50%増を目指すべきだとした中間とりまとめ案を大筋で了承した。
約7800人の医学部定員を将来的に1万2000人程度まで増やす計算。ただ、目標の達成時期は明示しなかった。厚労省は今後、必要な医師数を改めて推計し、定員数を調整する。
厚労省は今年6月、ほぼ四半世紀にわたって抑制傾向が続いた医学部定員について増員へ方針転換し、来年度は過去最大規模の約8300人に増員する方針を打ち出したが、どこまで増やすか目標は未定だった。
経済協力開発機構(OECD)の2007年の調査によると、加盟各国の人口1000人当たりの平均医師数は3・0人。日本は2・0人で、検討会ではこれを参考に、現状の1・5倍を増員の数値目標とした。 最終更新:8月28日2時14分
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国(厚労省)が今までの誤りを認め、方向転換をしに向かっているということは素晴らしいことです。だれしも自分の間違いは認めたくないですから・・。
特に国は!
しかし、いつも書いておりますが定員50%増加となっても、養成する体制ができていなければ「絵にかいた餅」。現状では10~15%増加でもかなり大学には厳しいでしょう。
講義はできたとしても、臨床実習はまともな実習は不可能になると思います。
今の学生を見ていて、やる気のある人とやる気のない人ではやはり対応がかけ離れていると思いますし、こちらも臨床の合間にどれだけやれるかという問題があります
自分で言うのもなんですが
「学生が来た時には積極的に彼らの目標達成に努めよう」
としているにもかかわらず、なかなか構ってあげられないというところもあります。
今、血液を勉強しに来ている二人の学生は「受け持ち患者」さんと「抄読会の論文」がリンクしていますし、それを読むにあたって必要な知識がかなりありますから、それを聞きながらやっていくだけで勉強にはなるのでしょう。
昨日も二人の話を聞きながら
「おぉ。調べている、調べている。勉強してきたな!」
と、頼もしく思いました。
ただ、ATLの治療は覚えなくていいぞ。そのコントロールに使われているBiweekly CHOPも・・・。CHOPは3週間で覚えてくれ。
APLは「知識として常識。されど、論文はこの論文なのさ!」というような話ですが、これも白血病治療に関して勉強しないと意味がわからないでしょうから
話が脱線しましたが、日本の医療を改善するために「臨床研修」のある程度の改善(正直、産科とかはいらん!スーパーローテは間違いではないと思う)と医局の再生・改革が必要だと思っています。
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これに関しては過去にいろいろ書いてきましたので、今日は割愛いたします
参考記事
新しい医局制度:全医連に対する期待は・・
派遣の前に:大学への政策を改めよ!
医療連携:縦と横と心
医師増員の意見書:医者を増やすとしてどう増やす?
医師教育制度はどうするべきか?
本田宏先生の訴え:せめて先進諸国レベルまで医療費と医師数を!
医師不足は新臨床研修制度のせい:ただ、魅力のある場所に人が集まっただけです!
医学部定員国管理見直し論:いずれにせよ、医局改革が先だと思う
若手医師、大半は戻らず:僕たちが中堅になるころに完全崩壊します
地域医療も大学医局も再生するには:横断的な教育組織を作ってみたら?
医師の大幅増員を求める署名活動:増員後の対応は可能だろうか?
それでは、今日は外来日です。一人他院から送られてくる予定の方が「リンパ腫」ではなくウイルス感染でDICということがわかったので、入院が取り消されましたが・・・血球貪食とかではないだろうな・・・。
いずれにせよ、今日は何事もなく外来で終わりますように。
そういえば、友人から相談があった患者さんにマルクの結果説明をして、さっさと治療を始めてしまおう
それでは、また。