風のささやき 俳句のblog

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節分の月や鬼らは何処迷う 【季語:節分】

2023年02月04日 | 俳句:冬 時候
節分が平日ということもあり
特に恵方巻を食べることもなく
子供たちからはつまらなかったと
文句を言われました

10時頃には帰って来たのですが
家の中はいつもの散らかった状態
片付けをして、洗濯をして
洗濯が終わる頃には11時を過ぎていました

とりあえずバスタオルだけでも
外に干しておこうかと
ベランダに出ると空には明るい月

それに照らされた街角を眺めていると
家を追い出された鬼たちの姿が想像されて
何処を迷っているのかなと
視線を彷徨わせたりしていました

 # 2020 冬に

春近し山で座したる眩しさは 【季語:春近し】

2022年02月05日 | 俳句:冬 時候

子供たちが小さな頃
一緒に高尾山に登りました

リフトからちょっと歩いた所の
ベンチに座り
喉が渇いたというので
ジュースを飲ませ
リフトに乗る前に買った
ポップコーンを食べさせました

最初のうちは僕の横に
子供の一人が座っていたのですが
太陽の陽射しを直接受ける側のせいか
眩しいといって席を移動しました

子供なのにだらしないと思いつつ
確かに以前よりも強くなってきた
陽射しを感じていました


待つ風に身は縮むなり寒の闇 【季語:寒の闇】

2022年01月29日 | 俳句:冬 時候

年も明けてから陽射しが
少しずつ強くなってきていることを
肌で感じられるようになってきましたが

まだまだ風は冷たく
朝夕はコートのボタンもしっかりと止めて
俯き加減に道を歩いています

その夜も一日の仕事を終えて表に出ると
待ち構えていたように風が襲いかかり
身震いを感じるような冷たさに
まだ冬であることを実感しました


冬至なり葉は足元にカサリかな 【季語:冬至】

2021年12月25日 | 俳句:冬 時候
冬至の日
スーパーでは柚子風呂用に
柚子が目立つところに並んでいました

季節を感じられていいなと
手に取り眺めたのですが
どうせ子供たちと入るお風呂ですので
ゆっくりと柚子の香りを
楽しめそうにはなく諦めました

この時期
街路樹も丸裸のものが多く
枯葉も乾いてカサカサとしています

時々自分の足に踏まれる
不注意な枯葉がいるのですが
木から離れて大分たつのでしょう
乾いた音をして壊れてしまいます
こうして少しずつ
枯葉は姿を消していくのでしょう

枯葉のカサカサという音を聞いたら
お湯の温もりが恋しくなり
またお風呂のことを思っていました

冬日さす墓地の御霊のなお燃えて 【季語:冬日】

2021年12月18日 | 俳句:冬 時候
朝電車に乗っていたら
車窓から墓地が見えました

自分の目線の上にある
小高い丘のようになった場所に
作られた墓地でした

その墓地全体が冬の朝の陽射しを受けて
燃え立つように見えていました

普段は静けさを感じるばかりの墓地ですが
紅に彩られたその場所では
眠っていた命が呼び起こされて
動き始めようとしているかのように見え
とても不思議な光景に感じられました

僕は後ろに遠ざかってゆく
生気を帯びた墓地を目で追っていました

底冷えす子に額つけ温かし 【季語:底冷え】

2021年12月11日 | 俳句:冬 時候
休日となった昨日は
随分と寒い一日でした

各地で今シーズン一番の
冷え込みになったとのこと

日中
外に買い物にでかけたのですが
帰ってくると手足も冷たくなっていました

子供たちと一緒に
昼寝をする時にもなかなか体が温まらずに
布団に入りながら子供を抱き寄せ
その横顔に額を当てて暖を取っていました

せちがらさ胸に沸き立つ冬初め 【季語:冬初め】

2021年11月13日 | 俳句:冬 時候
残すところ後二ヶ月を切り
年内に遣り残したがことが
まだまだ沢山あるのですが
どうもそれも片付きそうにありません

肌に当たる風が寒くなってきているせいか
余計に胸の内がせちがらく感じられます

毎年こんなものだったかしらと
昨年の記憶を手繰り寄せたりしています

釣り竿も鼾かくよな小春かな

2020年12月18日 | 俳句:冬 時候
冬とは思えない暖かな日でした
薄いセーターで歩いても苦には思えず
陽射しを楽しむのには最適な日和でした

川辺を通りすぎると
たくさんの釣り人
やはりこの陽射しに誘われたのでしょう

その釣り人たちも
魚を釣るよりも日向ぼっこを
楽しむのが主目的のよう
そうして魚も昼寝をしているのでしょう

釣竿の先は動くこともなく

釣竿は単調さに仕事も忘れ
鼾をかき無防備に眠っているように見えました

小春日や地面背負いて駄々言う子 【季語:小春日】

2020年11月20日 | 俳句:冬 時候
子供たちを乳母車に連れて遊びに行く途中
とあるマンションの一角に
大きな鹿の遊具がありました

子供たちがその背中に乗って遊ぶに
ちょうどいい大きさのものです

最初は仲良く
その背中に乗って遊んでいた
我が家の双子ですが

いつものごとく
鹿の背中をめぐっての
喧嘩が始りました

しばらくはその喧嘩の様子を眺めていたのですが
やがて一人が負けて泣き出しました

仕方がないので慰めに行こうかと近寄ると
泣きながら地面に寝ころび駄々をこねます

抱き上げようとしたのですが抵抗するので
しばらくそのままにして様子を見ていました

暖かな陽射しに地面も温いのでしょう
子供はしばらくは寝ころんで泣きわめきながら
抵抗を続けていました