風のささやき 俳句のblog

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子の手から蒲公英の旅あてもなし 【季語:蒲公英】

2016年04月17日 | 俳句:春 植物
目の高さが随分と低いからでしょうか
小さな子供が
めざとく種をつけた蒲公英を見つけて
手折った茎をにぎっていました

子供の小さな頬を膨らませた息では
一度に吹き飛ばせなかったからでしょうか
それとも楽しみは何回かに分けて
ということなのでしょうか
蒲公英の種は半分だけが吹き飛ばされた状態でした

暖かな南風よりも柔らかな子供の息に後押しされて
蒲公英もうれしかったのでしょう
あてなき旅への不安も感じさせずに
楽しげに空に飛び立って行きました