風のささやき 俳句のblog

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笑い転げる【詩】

2024年11月14日 | 

「笑い転げる」

本当に、笑い転げるとはこのことだ
布団の上で、大笑いして腹を押さえて
転げまわっている三男

夜遅くなって、余計に興奮して面白くなったらしい
何一つ、僕には面白く感じられない
兄の言葉に、笑いが止まらない
そのうち、見ている僕まで、笑いが伝染する
笑いをこらえて止められず、涙が出てくる

子供は良く笑う、人は笑うことが好きだ
けれど人に毒づく嗤いは
紙やすりで削られたように胸がひりつくから
止めておこう

時として嫌なことばかり
笑い顔を、忘れてしまうこともあるけれど
しおれた顔にも、やがて花咲くような
笑顔を取り戻せるから
笑ってみせよう、力なくでも、鏡の前でも

笑いは消えて行く、カワセミの一瞬の
羽ばたきのような、採光を残して
笑いと笑いとで、継がれる生活の断片は
だから、全体を見れば、輝いて見えるのかも知れない

良く笑う子供よ、今のうちにたっぷりと
素直に笑うことを、身につけておくと良い
君の中に深く笑いを根付かせよ
最後には笑い飛ばすこと、知っていると強い