風のささやき 俳句のblog

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貯金箱【詩】

2024年11月07日 | 

「貯金箱」

子供たちが50万円貯まる
貯金箱を缶切りで開けた

普段は棚の隅に、目立たない貯金箱
時間があると、色々なことを
考えつくらしい

期待して開けた、その顔が
目に浮かぶようだが
出てくる硬貨は、1円や5円、10円ばかり

それはそうだ、僕が机の上に
置き忘れられた、小銭などを
入れていただけだから

けれど、最初の内は
本当に、50万、貯めようと
思っていたのかも知れない

500円玉も出てきて
興奮する子供たち
硬貨を分けて、山積みにする
床の上には、小銭の山が並べられて

些細なことにも
楽しみを見つけて行くことは
生きて行く大切な力だと思う

そのご褒美にと
小銭は臨時のお小遣いとなり
小銭を濡れ手に粟の
子供たちだった



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