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風のささやき 俳句のblog

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鴉さえ逃げることなし氷点下 【季語:氷点下】

2018年01月27日 | 俳句:冬 時候
その日は寒い朝でした
コートの隙間から冷たさが入り込んでくるので
思わず前かがみになってしまいます

歩いているとゴミ捨て場に
何やら黒いものが見えました
良く見ると一匹の鴉が
寒さに体をふくらませてじっとしています

僕が興味を持って鴉の方を眺めると
その鴉と目線が合いました

普段は一目散に逃げるはずの用心深いカラスも
逃げることもなく僕の視線を受けています

きっとあまりの寒さに
逃げることさえ億劫になってしまっているのでしょう

僕も普段だったらそんな鴉をからかいに行くのですが
その日はそんな気分にもならず
うつむいたまま先を急ぎました

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