jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

オブリガートの美学 ・・・・・・ A SWINGING INTRODUCTION / JIMMY KNEPPER

2018-10-10 | ジャズ・tb

所有しているのはこの国内盤。

 

 

でも、欲しいのは黒つぶれしていないオリジナル盤。

 

 

その筋では、「BNのレア盤は金を積めば何とかなるが、ベツレヘムはコンディションに拘らず、見つけたら即入手」が鉄則らしい。確かにずっと待っているけれど、まったくお目にかかっていない。玉が少ない上、ネーム・ヴァリューの割に内容が素晴らしいので手放さないかもしれない。

この作品の魅力は、まるで声量豊かなボーカリストのようによく歌うネッパーのtb、アタックが鋭いクイルのas、まだ書生風でメタリックなエヴァンスのp、等々ですが、何と言って「オブリガートの美学」でしょう。

例えば、BNの2管ものではテーマをキッチリとユニゾンで吹きユニゾンで終わるのが基本パターンですが、本作は殆んど無くオブリガートでなくても、片方が微妙に、絶妙に「外し」ている。そしてオブガートを付けた、外した方が先にソロを取るなど実に良く練られた演出が、ごく自然に心地良く耳に溶け込んでくる。

二つのセッションに分かれ、クイル、エヴァンスがG・ローランド(tp、vocal)、B・ハマー(p)に替わるけれど出来に差がない点もGoo。

TOPの”Love Letters”の曲名に大丈夫かな?と懸念を持ちますが、3秒もしない内に、演奏にグッと引き込まれる。

ベスト・トラックはクイルの短いながら鼓膜を突き破るようなasが炸裂する”How High The Moon”とネッパーの遣る瀬無いtbに酔う”Close As Pages In A Book”か。

ローランドのボーカルが入った”Gee Baby Ain't I Good To You”でのハマーのブルージーなpも堪んないな~

クイルの名演を記録した作品としてもずっと記憶に残る一枚。

 

オリジナル盤は値が張るだろうなぁ~、もう目の前に現れないで欲しい(笑)

なお、オリジナル盤画像はネットからの借用、真にRAREなのでどうぞご理解をお願い致します。