晩秋だと言うのに「夏」の名残りといきなりの「冬」が行き交う今日この頃、久し振りに繁華街へ。地下鉄東山線「新栄町」で降り「栄」に。
一軒目はザ昭和の匂いをモロに放出する雑居ビル2Fの「ラジオデイズレコード」。日曜日(17日)の午後なのか、狭い一室に十人以上の客が犇めいている。窓が開けられているのも当然ですね。ジャズ・レコードだけではなくクラッシックを始め、ロック等々があり、ジャズを見ているのは5~6人かな。客に応対する店主の声も若々しく張りがあります。
選んだ一枚は”THE WRIGHT APPROACH / DEMPSEY WRIGHT”。無名に近いライトがマイナー・レーベル、ANDEXに吹き込んだ(1958年)の初リーダー作(唯一?)で「幻の名盤読本」にリスト・アップされている。所有盤は再発国内盤(Mono盤)で、今回、オリジナルのStereo盤を。サイドはR・カムカ、V・フェルドマン、B・タッカー、S・レヴィ、編曲はB・ホフマンとリーダーより格上ばかりですね。そんな連中に囲まれシングル・トーンで大らかに弾くライトのgが渋い味を出し、カムカのtsも良く歌っている。
広小路通りを栄方面へてくてくと。「ディスクユニオン」です。2、3枚ありましたが決心がつかず。
栄の中日ビル2Fの「フェイス・レコード」
前からLPで欲しかった”THE PARIS CONCERT Edition One / BILL EVANS”。やや割高感を憶えましたが、一度、見送ると縁遠くなるのがこの世界。パリのエスパス・カルダン劇場の備え付けのハンブルグ・スタンウェイの音の良さにエヴァンスは大いに感激したそうです。手持ちのCDより、グッと音が良く、この手の演奏はやはりレコードで聴きたいですね。
〆はTV塔の直ぐ横、「ユリ」。
行燈に明りが点いた。猫の額のようなカウンター席の端に辛うじて一つだけ空いていました。この満席状態なら上等です。日曜日はいつもこの有様。
Marantzでドライヴされ、ご機嫌に鳴るALTEC、負けじとばかり会話を弾ませるギャル達、休む暇なく飯を作る調理音、渾然一体となったこの騒がしさは何なんだ。でも、居心地は悪くない。選ばれた円盤は”JUTTA HIPP WITH ZOOT SIMS”、”THE SOUL SOCIETY / SAM JONES、"GREEN DOLPHIN STREET / BILL EVANS”と王道一本みち。
自分が知る限り、日本で一番うるさく、一番若い女性客が多く、一番ジャズを聴いていない(8割方)ジャズ喫茶。名古屋の新(珍)名所の一つ(笑)。メシが美味くボリュームも半端じゃない!
僕にとっては、夢のような、レコード店とジャズ喫茶巡りです。
デンプシー・ライトとビル・エヴァンスのレコードのゲット、おめでとうございます。オークションやネットで、レコードも入手できますが、行ってみて、手にとって、購入できるのは、良いですね。
yuriは、相変わらず賑わっているようですね。名古屋へ出かけたくなりました。
Net利用は便利ですが、やはり現物を見て触って、この過程が良いですね。
3店共、結構、賑わっていてアナログの人気は相変わらずです。
YURIは、一種、独特のジャズ喫茶なので人が集まります。機会を設けて、是非、またお越し下さい。