先月の下旬、多賀大社(滋賀県)に初詣でして参りました。年が変わりちょっと経っていましたが、新春の風情はまだ十分に感じられ、御祈祷を受ける人達、また申し込みする方々で受付は大忙しでした。
例年は年末に参拝した後、酒蔵巡りが定番コースになっていますが、今回はグッと我慢して、以前から見学したかったこちらへ。
豊郷(とよさと)小学校旧校舎群です。昭和12年に建てられた洋風建築(鉄筋コンクリート)で当時、「東洋一の小学校」、「白亜の教育殿堂」と称されました。
豊郷出身の「丸紅商店」(現在の丸紅)の専務であった古川鉄次郎氏が敷地、建物、備品等を寄付し、設計は著名な米国人建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ氏が率いるヴォーリズ建築事務所が行っている。
20数年ほど前、耐震性の問題から、解体の話が持ち上がり、保全存続か、町全体を二分する事態に陥り、紆余曲折を経て最終的に耐震補修し存続となっている。ただ、小学校としての機能はなく、H16年に新校舎に譲っている。現在は地域の文化交流の拠点として再出発し、国の登録文化財に指定されている。
教育の場所なので、所謂、見せ所は無く、ただ凛とし空間に身が引き締まる思いだった。
立派な講堂です。ここで色々な式典が開かれたのですね。カメラを向ける姿勢が思わず直立不動になっちゃいますよ(笑)。
階段の手摺に施されたオブジェです。
子供目線での発想が素晴らしいですね。今じゃ、到底、考えられないなぁ(笑)
こちらがすぐ後ろに建てられた小学校の新校舎です。
もう一度、正面から見てみましょう。比較すると・・・・・
金が絡むと理性、知性が引っ込むと言われますが、歴史的、文化的価値の高い建物は、いずれ町の財産になります。見学して良かった。