・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

解説ご免

2012年11月02日 | つぶやきの壺焼

本にもTV番組にも、解説ものが目立ちます。

解説というのはおかしなものです。
そのものごとと向かい合う前に、解説を読んだり聞いたりすれば、よくわかるかというとそうでもなさそうです。

解説は聞いてしまえば、その分だけ自分で感じ取り考えることが減ります。

解説はわからせるための説明だから、懇切丁寧、微に入り細に亙るのがよい、などと思うのはとんだ見当違いになることもあります。


ことわざも、意味を先に考えると理解が遠のくような気がします。
ことわざは、どんなとき、どんな場合にそれが使われたか、何度も耳にする機会に恵まれて、だんだんわかってくるものです。
人が集まればすぐゲームを始めたがる世の中になってしまうと、もう優れたことわざは生まれないでしょう。

ことわざの側から言えば、得意げな解説はむしろ邪魔ものなのです。


善人長屋 (新潮文庫)
西條 奈加
新潮社