政令指定都市の首長が集まって、国会議員と兼務できるようにしようと相談したという。
国会のだらしなさを見ていられないというのか、国会の仕事がついでにできそうだと思ってのことか、看板は何枚出そうといいではないかというのか、それぞれの意図は違うと思うが、さて、こういうことが改革と言えるのかどうか。
地方の声が国政に反映されにくいことが、直接議会で発言できるというだけで解消できるわけでもない。
もしこんなことに、判定を迫られないまでも、いきなり意見を求められたら、人々はどう答えるだろうか。
急に答えが出せることではないと、はっきり言える人がどのくらいいるだろうか。
咄嗟の感覚の集計だけで、賛成何%とか反対何%とか、やってのけそうな世論信奉に、またひとつ奇論の種を蒔かれてしまったような気がする。
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都市 (ちくま学芸文庫) |
増田 四郎 | |
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