・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

エレベーターという短時間の乗り物

2014年02月03日 | つぶやきの壺焼

人生というたった二つの文字で、人のたどる道をくくってしまうと、その言葉が、とたんに嫌な熟語の仲間入りをします。
人生という言葉が、身近な人のことを指すとき、不思議なことに、言葉の嫌味度が急に増えます。

ふとした出会いをきっかけに、人のたどる道が変わることがあります。
自分のたどった道の状況や景色が、長く続くほど、記憶は薄くなります。
とかく長話は、長かったということしか記憶に残りません。
記憶の凝縮される工程が保存の邪魔をするのか、記憶断片のつなぎめが多くなるからか、それはわかりません。

エレベーターに「一緒に乗り合わせた」それだけで、表情まで残る記憶もあります。
中村雄二郎氏の講演の帰り、乗り合わせたエレベーターで、聴いた帰りとしか予測できないはずの同乗者の私に、笑顔で向こうから会釈されたとき、聴講の感想が即座に出なかったことが、いまだに残念です。
出会いの瞬時の記憶は、どうやら無言の残念と一緒に保存されるようです。

何十年前でしたか、ほかのこととの関係から計算しなければ思い出せない、昔のことです。

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