止めて便利になったことがまだありました。
熱いもの、はさみにくいもの、鈍くなった指先、素手では具合の悪いとき、トングは大いに役立ちます。
広がりを適度に抑えるように、外側にリングがはまっています。
そのリングが油断のもとでした。
焼肉の操作中にうっかりトングを持つ手を緩めたら、ピヤンッと思いのほか大きく広がって、先端についていたタレが飛びました。
開き止めのリングは、次につかみにくくならない限度まで、せいいっぱい広がる位置で止まるようになっていたのです。
しかし、トングでそれほど大きなものをはさむことはありません。
このはねっ返りを抑えるには、開き止めリングの動きをもう少し制限してやればよいのです。
そこでリングにもう一つ外側からリングを付けてやりました。
もとのリングだけのときは、ヒンジのピンの手前まで動いていたリングが、又の内側で止まるようになり、はね返りはなくなりました。
材料は0.9ミリのステンレスワイヤが5センチほどです。
この太さになると、ちょっと硬いのですが、切れてまたはね出すこともないでしょう。