プロフィルには、他人が書く人物紹介と、自分が書く自己紹介があります。
人物紹介、自己紹介とも、顔写真、出自、経歴が載ります。
出自も経歴のうちに入れてしまうと、顔写真と経歴がプロフィルということになります。
しかし、顔写真は載せたい人と嫌がる人とがいますから、経歴だけがプロフィルと呼ばれることもあります。
プロフィルという言葉は、研究社の英和辞典では『ラテン語の「輪郭を描く」の意から(人、特に顔の)横顔、(彫像の)半面像』とされています。
記事の重複は、辞典という性格からあえてそうされたものでしょう。辞典に向かって言葉遣いのことを論じ掛けても仕方がありません。
辞典には、およそ意味中心、文法無視の記事が多いものです。いや、辞典制作者は、無視ではない別視だとおっしゃるかもしれません。
紹介されるプロフィルに載る顔写真は、正面あるいはやや斜めでもほとんど正面のものが多く、まともな横顔は滅多にありません。
プロフィルといいながら横顔を載せない、文字の集まりからその人物を想像せよというのがプロフィルと呼ばれる記事になっているようです。
人物紹介、自己紹介に、弱点、欠点を並べることはしませんから、それを読み聞きしたところで全貌を知ることはもちろんできません。
その場で何を知らせたいかだけを知ることができる、それがプロフィルの全貌なのでしょう。
おやおや、横顔や半面像のことを全貌とはこれいかに。