TVに映される相撲の所作で、いくつか嫌なことがあります。
その一つは、口をすすいだ水をしゃがんだ足もとに吐き出すところです。
吐き出した水の行く先には、さすがにカメラを向けません。
ところが、吐き出すところを紙で隠しているのを、わざわざ横に回って吐き出す瞬間をとらえようとするカメラマンもいます。
これでは、洗面所でうがいをするところを動画にされて、TVでわざわざ映されるのと変わりません。
写すことに集中し過ぎると、そのときに何を伝えるのが最上なのかを忘れたカメラワークになります。
ひと場所に一度ぐらいなら、そういうこともするのかぐらいで見過ごしますが、同じような場面を日に何度も見せられたのでは、国技といわれる相撲の品格が下がっていきます。
裏のことを見せるときは、ちらっと、それで十分なのです。