南無煩悩大菩薩

今日是好日也

そこの、君。

2010-05-11 | 有屋無屋の遍路。

豚は人の指図を受けるのが余り得意ではないという。

そうなるには頭が良すぎるらしい。

だから同じことを繰り返す退屈な作業を快く感じない。

好奇心旺盛で、クリエイティブな生き物のようだ。


人も思春期にもなると、親や大人の指図に極端な反発をみせる時期がある。

そしてそれは、成長するにしたがって影を潜めるが、それは人に指図されるのを受け入れたからではなく、人への理解と共に「安定的な無視」ができる自我を獲得したからだ。

そうだとすれば、大人はもっと指図では変えられない。

変わってもらうしかない。

変えようとすればまず抵抗にあう。

なぜならそれはその個人の主権の放棄を意味するからだといえる。


豚は、家畜化される為の条件を完璧に満たしている動物だといわれる。

しかし、一旦野に放たれると、素晴らしく速いスピードで野生化し環境適合を行うようだ。

一見主権の放棄を行っているようだが、もしかすると人との共存によって野生の危険を回避しながら、いつか来る「指図する側」に思いをはせているのかもしれない。


おい、豚。

そう。そこの君。

おまえもしかして、わしより賢いやろ。

コメント
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