Eコマースサイトなどで、サイトを訪れた個々のユーザに対してチェック中の商品に関連する情報をレコメンドする手法として「協調フィルタリング」と呼ばれるものが利用されています。
例えば、「この本を購入した人は、他にもこのような本を購入しています」などといって、他の類似の商品を薦めたりするものです。コールドスタート問題とは、この「協調フィルタリング」における問題のひとつです。
例えば、サイトの新規ユーザーやサイトに新しく登録された商品の情報の場合に、ユーザーの好みを判断する情報が乏しいため適切な情報を推薦することができない、といった問題です。
また、商品の入れ替わりが早いファストファッション系のECサイトでは、類似度を判断するのに十分なデータがたまる頃には新し商品が出てしまうためたまったデータが意味を持たなくなってしまう、といった問題です。
このようなコールドスタート問題への対策として、例えば、商品の属性を基に類似度を計算しレコメンドするといったコンテンツベースのレコメンドが知られています。ただ、利用者にとっては想定の範囲内のレコメンドであるため、偶然性のあるレコメンドにはなりにくいようです。