”104”および”177”は、現在、ともにNTT東日本およびNTT西日本が提供しているサービスで、電話をかけた利用者に、前者は電話番号を、後者は天気予報を、それぞれ音声で伝えるものです。
”104”サービスは、1989年(平成元年、注:東西に分割する前のNTT時代)に始まり(※1)、利用者が、局番なしの「104」で発信し、案内に応じて知りたい連絡先の氏名や企業名、住所(注:全国レベル)を伝えると、連絡先の電話番号を教えてもらえるものです。勿論、サービスとして提供される電話番号は、電話帳に掲載され、104の案内に登録済みのものが対象となります。
※1 電話番号案内サービスは、”104”サービスの開始前にも人手(電話オペレーター)によるものが存在しており、そのサービスは電話交換業務の開始された1890年(明治23年)に始まっています。
一方、”177”サービスは、1955年(昭和30年、注:電信電話公社時代)に提供開始され、利用者が、固定電話から「177」の番号で発信すると、利用者の地域の天気予報を音声で教えてもらえるものです。
以上のように、104および177のサービスはこれまで長年に亘って提供されてきましたが、インターネットやスマートフォンの普及に伴い、利用数が減少したこと(※2)により、どちらも提供を終了することになったようです。即ち、104サービスは、2026年(令和8年)3月末をもって、177サービスは、2025年(令和7年)3月末をもって、提供を終了するとのことです。
※2 104サービスの利用数は、サービス開始の1989年度が13億回近くだったのに対し2022年度は約2000万回だったとのこと。また、177サービスの利用数は、1988年度頃には年間3億回以上だったのに対し2023年度には約556万回だったとのこと。
なお、104サービスの終了と同期して、企業や飲食店の電話番号を記した冊子「タウンページ」の発行も終了するようです(注:インターネット上での番号検索サービスは継続されるようです)。
需要の減少とサービス維持費とのバランス、代替手段の普及を考えた時、いずれのサービスの終了も致し方ない判断かと思われます。
”104サービス”終了のニュースリリース(NTT東西、2024.7.19)のサイトは、https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20240719_01.html、https://www.ntt-west.co.jp/news/2407/240719a.html です。
”177サービス”終了のニュースリリース(NTT東西、2024.7.26)のサイトは、https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20240726_01.html、https://www.ntt-west.co.jp/news/2407/240726a.html です。